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セカンド ガーデン  作者: さんまぐ
ツネノリの章⑧センターシティでの死闘。
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第94話 今すぐ俺を飛ばせ!!俺がビッグドラゴンを倒す!!

「あらあら、絶好調ね」と言う声と共に空中に魔女が現れる。

「ジョマ…?どうしたの?」と千歳がポツリと言う。


「さーて、二部を始めるわ。二部はここじゃないの。別の土地を同時進行で守ってもらうわ。

召喚は3分後、それまでに考えてね。

ちなみにだけど、一部はまだ終わっていないから、この先もギガントダイルがセンターシティを襲うからよく考えるといいわ」


3分間…どうするべきだ?


「ジョマ!!」

千歳が空中の魔女に声をかける。


「何千歳様?」

「どうしたの?何かあった?朝一緒にご飯を食べた時のジョマとは別人みたいに機嫌が悪いよ?」


「うふふ、流石は千歳様。なんでもお見通しね。

そうね私は今物凄く機嫌が悪いの…だから千歳様、ごめんなさいね」

魔女は少し嬉しそうな顔をしてから悲しげな顔になって消えた。


「ツネノリ!千歳!!」

「お父さん!」

「父さん、誰が二部の場所を守る?」


「…正直俺達3人が分かれるのが得策かどうかはわからない。下手に分かれて俺の目の届かない所で強敵に見舞われるのも困る」

父さんはそう言って悩む。


「お父さん、もう一度聞くけどジョマと何があったの?

ジョマが凄く変なの…、今のジョマは何か良くない事をしそうな感じ…」

「千歳…、北海…ジョマとはボウヌイの事で日本で一回話をしたのとここに来る前にボウヌイで少し揉めたんだ、千歳の言う事が当たっているのならそれが原因だと思う」


「ボウヌイで?父さん、何があったの?」

俺は自然に聞いていた。


「まだボウヌイの死者が昨日のままになっていたから俺は東に何とかするように言ったんだ。そして東が遺体を綺麗にした。

それを北海は気に入らないと怒ったんだ」


…俺は父さんの気持ちがわかる。

そのままにされては遺体が可哀想だ。


「…千歳、今の話で何かわかるか?」

父さんは千歳の意見を求めている。

確かにそうだ。

千歳が一番魔女に近い場所に居ると思う。

千歳の意見が今のところ一番正確だ。


「何となくでいい?」

「ああ」


「多分、ジョマは悲惨さとかそう言うものも全部見えなくしようとする父さんとか東さんのやり方が好きじゃないんだよ。子供から刃物を取り上げるんじゃなくて、子供が刃物で怪我をしてでも刃物は危ないって言いたいんじゃないかな?」

「それが答えか…」


「かもしれないだけだよ、ジョマと直接話したわけじゃないからわからないよ」


千歳がそう言ったところで異変が起きた。

俺達3人以外の足元が光ったのだ。


「召喚の光!?何故だ…何故俺達を除外する?」

「北海め…、相当機嫌が悪いと見える」


「伊加利さん!」

「佐藤、田中、鈴木、トビー、イク!ごめん、私達は光らなかった」


「わかりました。何が出来るかわからないけど僕達が向こうに行きます。それで出来る限り戦います」


「皆…、ありがとう」

そして千歳の友達達は光に向かって「行きます」と声をかけて消えて行った。


「東!今の参加者は何人だ?」

父さんが東さんに参加者を聞く。


「約5000人だ」

「よし…それだけ居ればギガントダイルが相手でも何とかなるだろう」


「ツネツギ!!」

突然東さんが大きな声を上げる。


「どうした東!?」

「最悪のニュースだ、落ち着いて聞いてほしい」


…俺の直感がこのニュースは本当に悪いニュースだと教えている。

聞きたくない、聞くのが怖い、そう思えた。


「第二会場はタツキアで!魔物はビッグドラゴンだぞ!」

「何!!?」


…俺は一瞬東さんの言葉が理解できなかった。

それなのに俺の脳内にはメリシアの笑顔が浮かんできていた。



「あら、東ってば言っちゃったのね」

空中に再び現れた魔女がやれやれと言う顔でそう言った。


「魔女!何でタツキアを狙う!!」

「別に、朝までは何処でも良かったのよ。それこそ最初の目的地はフナシかサイマの街にしていたんだから」


「くっ、今すぐ俺を飛ばせ!!俺がビッグドラゴンを倒す!!」

「駄目よお兄様」

魔女が酷く冷酷な目で俺を見る。

くそっ、何を考えている?


「ジョマ?ジョマは何に傷ついたの?」

「千歳…?」

千歳が悲しそうな顔で魔女を見る。


「千歳様、本当…千歳様には敵わないわ」

「お父さんと東さんがボウヌイで亡くなった人達を綺麗にした事がそんなに辛かったの?」


辛かった?

何だその感じ方は?

千歳はこの数日で急成長を遂げていないか?

千歳は魔女の何がわかるんだ…

魔女は今タツキアを…、メリシアの居るあの村を滅ぼそうとしている。

俺にとっては憎い敵でしかない。


「ええ、そうよ」

「それで怒って、第二会場をタツキアにしたの?」


「ええ、そう。でもなんでそうしたのか私にもわからないわ。たまらなくそうしたかったの」

「私、今はまだ確実じゃないから言わないけど何となくわかるよ!

ジョマが辛いのわかる!!だからもっと話をしよう。もっと仲良くなろう?」

千歳が魔女を説得している。

仲良くなる?そんなことが出来るのか?


「ふふ…凄く魅力的だけど無理よ。だってお兄様にまた…もっと嫌われるもの。

いくら千歳様でも、大好きなお兄様の敵とは仲良く出来ないでしょ?

さあ、お話は終わり。今からここにもギガントダイルの群れを呼ぶわ。

向こうは始まる所よ、お兄様…向こうが気になるなら全部倒してから行きなさい。

第三攻撃は夜だから早く倒せば時間はあるわよ。


千歳様、今までありがとう」

魔女は泣いてこそはいないが、泣きそうな声で千歳にお礼を言う。


「ジョマ…」



「東、包み隠さずに、起きる事の顛末を教えてあげるといいわ。そうしたらこの先日が変わるまでなら少しは貴方のする事に目を瞑るわ」

そう言って魔女が消える。


「ツネノリ…、焦る気持ちはわかるが向こうは5000人、こっちは3人だ…。

向こうを信じて今はコチラに集中して敵を倒そう」

「うん…、やるよ父さん」

俺は口では冷静だったが心は焦り切っていた。


「ツネノリ」

「東さん?」


「全力を出すと良い、早くタツキアに行ってあげなさい。今は僕が君を支えよう。

そうすれば全力で動いても君は倒れない」

「東さん…?わかりました。行きます!!!」

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