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セカンド ガーデン  作者: さんまぐ
伊加利 千歳の章④人として、私らしく。
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第54話 うん…ツネノリの言いたい事…わかるよ。

「千歳、俺はさっき魔女が言った俺の優しさがお前をダメにすると言った言葉をずっと考えていた」

いつも真面目なツネノリが更に真面目な顔で私に向かってそう言った。


ジョマの発言…

「お兄様は本当優しいわね。

でもその優しさが千歳様をダメにしてしまうかもしれないって思った方がいいわよ」

多分、ツネノリはこれを思い出しているのだろう。


そして私の中でジョマの言ったショック療法という言葉が引っかかっている。

それに800人だ。

いくらなんでも父さん一人でどうにかなる量ではない。

せいぜい頑張っても400人前後だ。

ツネノリにしてもやれて200人だと思う。

そうなれば残りの200人を受け持つのは本来私なのだ。


多分、父さんの今までの話を統合すれば、ジョマの用意した状況を打開するには私が戦う事も勝利の必須条件なんだ。


ツネノリが私を見て口を開く。


「千歳…、俺は千歳を守る」

「うん。いつもありがとう」


「だが…俺は今お前に頼みがある」

「うん…ツネノリの言いたい事…わかるよ。

お父さんでも800人を1人で相手するのは無理。

ツネノリを合わせても無理。そこには私が必要」


「ああ…」

「ジョマのショック療法の意味、ツネノリの優しさが私をダメにすると言う意味。今も考えていた」


「ああ、ダメな兄で申し訳ない」

「ううん、ツネノリは私の素敵な兄さんだよ」


「千歳、

……済まない。

一緒に戦ってくれないか?

お前の事は俺が守る。

だからお前はこの人たちを守ってくれないか?」

「うん、やってみる。怖くなったら昨日みたいにまた父さんに抱き着いて寝る」


「千歳、昨日の夜にそんな事をしていたのか?」

「うん、ツネノリと同じ温かさで安心できたよ。

あ、ツネノリがお父さんと同じなのかな?」


「ああ、そうだな。俺が父さんに似て温かいんだ。父さんは俺より凄い」


「ねえ、今日も…もしうなされたら昨日みたいに優しくしてくれる?」

「ああ、俺はお前の兄だからな」


「うん、ありがとう」

「お前が殺人の重みに耐えられなければ俺が支えてやる。

俺だけで無理なら父さんも居る、母さんも千明さんも居る。

だから今は頼む」


「やってみる。頼ってくれてありがとうツネノリ!やれる気がするよ!!」

「ああ、よろしく頼む!!」



「【アーティファクト】!!!」


私の手には光の拳がある。

まだ剣を持つ気にはなれない。


斬って血を見るくらいなら拳の方が良い。


そうしていると北の橋から怒号が響いてくる。

ツネノリに一瞬だけ見させてと言って私は後ろを向く。


200人の保護対象の向こうで父さんが怒りながら吼えていた。

吼えて高速移動であっという間に50人のプレイヤーのうち10人を斬り刻んでいた。


斬られて死んだプレイヤーはすぐに光った。ジョマがマキアの牢獄に送り届けたのだ。


「千歳、見とれているな。そろそろ来るぞ」

ツネノリが私に声をかける。

私が前を向くと橋の向こうに光が出ていた。


召喚の光だ。


あ、1個忘れてた。


「佐藤!!トビー!!イク!!

ありがとう!!

私が頑張って皆を守るから応援しててね!!」

そう言ってツネノリと一緒に橋の真ん中まで歩を進める。

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