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セカンド ガーデン  作者: さんまぐ
ツネノリの章③ランクアップと人の闇。
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第41話 俺が千明さんも守ります。

父さんが母さんのところに行ってすぐに東さん…神様が俺の元にきた。

外の世界で魔女の妨害にあって父さんはそちらに行かなければならなくなった。

俺は東さんの指示に従って上階に居る千明さんと千歳のところに向かう。


千明さん達の所にも神様は居て、気付くと神様は1人になっていた。


魔女の妨害もあって状況が目まぐるしく変わる。

それがなんとも不安を助長してくる。

更に、話はしないが、部屋の隅に立っている東さんの顔が徐々に怖くなっていく。

恐らく魔女の妨害が激しいのだろう。


「まだ続くわ。千歳もツネノリくんも寝なさい」

千歳は眠いのも有るのだろうが、言いつけ通りベッドに入って布団を被る。


「千明さんは?」

「私はセカンドを出たら向こうの世界でちゃんと休むわ」


「俺が千明さんも守ります。だからここでも無理せずに休んでください」

俺は思ったままを口にする。

父さんの向こうでの奥さんに何かあっては父さんや母さんに顔向けができない。


「ふふふ、ありがとう」

「千明さん?」

俺は何で千秋さんが微笑んだのか分からずにいた。


「ツネノリくんの顔がね、主人に…常継に似ていたから嬉しくなったの。

不思議ね、ツネノリくんの顔ってルルさんにも似ているのに常継に似ているところばかりが見つかるの。

そして、そう言って貰えた事が嬉しくてね」


「父さんに?」

「ええ、よく似ているわ。

今の日本、外の世界では守るなんて言葉をそう使う事はないの。

だから見たことは無いけど、きっと常継もガーデンではそう言う顔をするのね」


俺は父さんに似ているのか…そう聞いて嬉しくなった。



「さて、気持ちは嬉しいけど、ツネノリくん」

「はい?」


「お母さんの言う事は聞かなきゃダメ。もう寝なさい」


「お母さん?」

「あら?私はツネノリくんの事を千歳と同じ自分の子供と思っているわ。

勿論ルルさんも千歳の事を我が子と思ってくれているはず。

だから2人とも私の子供でルルさんの子供。

だからもう寝なさい」


子供…俺はその事が、そう言って貰えた事がたまらなく嬉しかった。


「はい。わかりました」

「素直でありがたいわ」


そう言った千明さんはニコニコとしている。


「あ、ひとつだけ言い忘れていたわ。聞いてくれないかしら?」


ベッドに入った俺を見ながら千明さんが言い出した。

「はい?なんですか?」


「千歳の事で迷惑をかけてごめんなさいね。

ツネノリくんみたいにしっかりとしてくれていたら良かったのだけど、今日も迷惑をかけたでしょ?」

その事か…

千明さんはさっき顔を合わせた時もそう言ってくれた。


「いえ。大丈夫です。

千歳は俺の妹です。

俺がキチンと守り抜いて父さんと千明さんの所に帰します」


恐らく千明さんが言いたかったのは千歳を守って欲しいという言葉だ。

だが、それを言うという事は聞きようによっては俺よりも千歳を優先させた風に聞こえるだろう。

だがそれは邪推だ。


千明さんは俺が女で千歳が男なら間違いなく千歳に俺を守るように言っただろう。


「え?」

「俺は兄で男だから、妹の千歳は必ず守ります!」


俺は千明さんの欲しい言葉を行ったのだろう。

千明さんはありがとうと何度も言っていた。


俺はそのまま眠る事にした。



朝、目を覚ますと時間は10時だった。

イベントの開始まで後2時間。


「おはようツネノリくん」

「おはようございます。千明さん」


「そろそろ千歳も起こさないとね」

そう言って千明さんが千歳を起こす。


「おはよう千歳、朝よ」

「お母さん…おはよう」


「おはよう千歳」

「うん、おはよう」


部屋に届けられた朝ご飯はとても豪華で美味しかった。

千歳と千明さんと俺の3人で食べる。

東さんは昨日の夜中と変わらずに部屋の隅で立っていた。


食事が終わり、身支度を整えた頃、東さんが「良くないニュースだ」と言って口を開いた。

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