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仮題:VRゲー世界に転生  作者: クラスペダ
5/6

マイルドに表現すれば探索と戦利品回収

 早速出発しようとも思ったが、考えてみれば丸腰であった。血濡れのナイフ一本こそあるが俺の物じゃないし、ナイフ一本で出来る事は大きく広がるものの対処できるクリーチャーの幅はそこまで広がらない気がする。ナノマシンは伊達では無い。


 正確には、ゲーム始めてすぐでは欠片も恩恵が無い様に思える機能であったが。熟練度に応じて動作に補正とか言われてもそれを溜める段階で補正なしでも同じことが……ステータスの向上にどれだけ行動を反復……ウッアタマガッ。


 しかもどれだけパラメータを上げたところで実感できるほどの差は無いし、そりゃ最終的には初期と比べれば……いや、これ以上はやめておこうか。とりあえず今ゲームと同じように動けてるのはナノマシンのおかげ……のはず……。


 ともかく、出来れば強力な武器が欲しいところであるわけだ。生憎とこの部屋には銃はおろか武器になりそうなものは見当たらなかったが。キッチン? 荒らされてる上に皿くらいしか無かったですが? 包丁の一本くらい置いとけっての。


 というわけで、無ければ作ればいいじゃないの精神でネズ公から剥ぎ取り、その辺の材料と組み合わせたものがこちらになります。ナイフより長い程度の爪ー。その辺の金属より硬いクリーチャー製であることを除けば、ちょっと曲がってるしスパッと切れるわけでもないし不衛生そうだしと文句ばかりだが、まあ無いよりはマシというものである。数も多いし。


「というわけで、このナイフは返す」

「あ、はい」


 ナイフから血こそ拭ったとはいえ、目の前でちょっとしたスプラッタを繰り広げた所為か微妙な顔つきになっている。服が見つからなかったら最悪皮も剥いでいたかもしれないと言ったらどんな顔をするだろうか。


 とりあえず丸腰では無くなったが、正直不安しか残らないような状態ではある。弾のない銃よりはナイフの方が良いが、ナイフよりはハンドガンであっても銃の方が良い。遠距離から攻撃できるというアドバンテージは安全性を飛躍的に高めるからな。


 ないものねだりをしても仕方ないので一旦諦めて、ついでに病院の手掛かりがないかさっき漁った時の戦利品を調べる。と言ってもリュック一つと衣類の他は電気がない以上役に立たない端末やボロボロにはなっていないものの今読んだところで役に立たない本ばかりで、特に役には立たなかった。


 となればとりあえず外に出て、それっぽい建物を探すか。どこかで地図とかが見つかれば楽なんだが、ぶらついてる間に見つかることを祈りつつ柔軟かつ臨機応変に進路を決めていこうと思う。


「一応当てはあったのかな?」

「いえ、探して見つかればいいなぁと」


 特に当ても無かったようなので、早速ぶらつくことにしよう。

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