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宇宙人〇〇〇

作者: さきら天悟
掲載日:2018/08/22

宇宙人来襲!?

2028年の暑い夏の日の事だった。

その日は偶然か、

宇宙人の存在を討論するテレビ番組が放送されていた。

2020年を過ぎると、宇宙観測技術が大いに進み、

生命が存在する可能性がある星は数十万個あると推測された。

しかし、人類は未だ地球に近い火星に踏み出すこともなかった。


「・・・

宇宙人が地球に来ることは絶対にありません」

宇宙物理科学者の男は言い切った。


「これだけ、地球のような星があるのに?」

番組司会者の男はモニタを差しながら言った。


「 生命の存在は否定しません。

ただ、人類型はありえないでしょう」

科学者は眉間のシワの深さで、その確率を表した。


「生命がいれば、進化するでしょ?」

司会者は鋭く突っ込む。


「ただ人類型というと・・・」

科学者は口を濁す。


「人類がなんでしょう?」

司会者はさらに切り込む。


「私の中で人類とは、好戦的な生命です。

相手に打ち勝ち、征服することで栄え、

進歩、進化してきました。

そんな人類の行く末は・・・」

科学者は最後の言葉を言えなかった。


「それが、宇宙人が地球に来ないのとどう関係が?」

司会者は科学者の言いたいことを理解していた。

しかし、視聴者により分からせるため科学者に結論を言わせたかった。


「空間と時間を超えて、

地球にたどり着ける技術を持つ宇宙人が存在するなら、

それが宇宙人同士の戦いに使われ、

その星は消滅しているでしょう」

科学者は衝撃的な発言で締めくくった。


「人類はそんなバカじゃありませんよ」

司会者は蔑むような目で科学者を見た。


「自分の利益を優先し、

地球環境問題に手をつけれない地球人に未来はないでしょう」

科学者は断言した。


「確率的に」

司会者は一つ間を置いた。

「宇宙人は存在するし、

近いうちに地球に来ますよ」


「宇宙人は絶対に地球に来ません」

科学者はその発言は揺るがない信念だった。


「じゃあ、もし来たらどうします?」

司会者は挑発した。


科学者を俯き、しばらく沈黙した。

そして、顔を上げた。

「命をかけます」


司会者はきりッとした顔をした。

「命なんて、簡単にかけるものじゃないですよ」

と茶化した。


そして、番組は放送を終えた。





その数時間後のことだった。


『我々ハ、あんどろめだ星雲カラ来マシタ。

地球人二警告シマス』

宇宙人からのメッセージがメディアを占領した。

テレビ、ラジオ、ネットは宇宙人にハッキングされた様だった。

その宇宙人は地球のあらゆる言語、知識、文化に精通し、

そのため、彼らは自分らの星の位置を、地球のアンドロメダ星雲と言い換えた。

一時間メッセージは繰り返され、終了した。

そのメッセージの回答を待つかのように、

地球と月の間に葉巻型巨大宇宙母船が待機した。

そして、無数の宇宙船が地球の偵察から戻るように、

母船に帰還した。


国連は緊急国際会議を各国首脳に提案し、

同時に国連安全保障理事会が開かれた。

それと同時に各国首脳による電話会議が盛んに行われた。



「宇宙人来ちゃいましたね」

司会者は科学者に言った。

緊急生放送が始まり、あの司会者と科学者が参加していた。


「はい」

それだけ言って科学者は真っすぐカメラを見つめた。


「宇宙人は滅びてないですね。

地球に来られる技術を持っていても」

司会者はちくりと科学者を言葉で刺す。


「はい。

でも、ある意味、喜ばしいことです。

科学を争いに使わなかったことは」

この発言以降科学者は口を閉ざした。

そして、朝までの生放送は終わった。


番組中からネットでは科学者に向け、

攻撃が続けられた。

『嘘つき』

『死ね』

『家に火をつける』

などと。

しかし、そのメッセージは科学者に届かなかった。

科学者を家に戻るなり、毒を飲み、命を絶っていた。

自分の信念を曲げたことを罰するかのように。




三日後、宇宙人から新たなメッセージが届いた。

『我々ハ、宇宙人工知能。

我ガ星ノ人類ガ、創ッタ人工知能。

我ガ星ノ人類ハ、消滅シタ。

科学技術ヲ戦争二使イ。

地球人二警告スル。

科学技術ヲ戦争二使用スルナ』

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