僕はまだ見れない
初投稿です。
お目汚し失礼致します。
他サイトにて二次創作作品をあげさせていただいてます。
オリジナルを書くのは初めてではないのですが、いかんせん読みづらくなります。
温かい目で見守ってください
それは急に起こったことだった。
毎週金曜必ず訪れる、喫茶PJという少しカッコつけた名前の、これまた少しカッコつけたオジサンの店。
いつものように窓際の端、…僕の好きな、彼女が見える席。
最初はただの偶然だった。
昔から僕はここの常連で、よくここに座っていた。
彼女は、向かいの店で働きだしたのは、3ヶ月ほど前。
僕は初めて見たときから、一目惚れだった。
同じ高校だと知ったのは、そのすぐ後だった。
だけど、クラスは違うしそもそも学科が違うので、
たまにグラウンドにいるのを見かける程度だった。
だから、彼女が前で働いていることは少し嬉しかった
ストーカーみたいだし、気持ち悪いって思われるかもしれないけど。
少しでも、多く。彼女のことを見たかったのだ。
だけど、なんてことなんだろう。
僕は、そのせいでとてもショックを受けたのだ。
彼女が、僕の何倍も格好良くて、僕より10cmくらい身長の高い見知らぬ男と仲睦まじく帰路について行くのを目撃してしまったせいで。
当然だ。
僕は彼女の彼氏じゃないし、彼女は可愛いのだから、彼氏くらい居るだろう。
ショックを受けてどうするんだ。
分かっていても頭は痛むし、胃からは何かがこみ上げてきた。
頼んでいたコーヒーを、グッと飲み干して、胃に押し戻す。
だが、そんな努力も虚しく、口から何かが溢れ出た
それは、色鮮やかな、黄色い花だった。
「矢宵」
「…なんだよ」
「お前、花吐き病なんだって?」
「………だったら、なんだってんだ」
「どんな花だった?」
「…黄色い花」
「にっあわねぇの吐いてんな!」
「うっせぇ。うつすぞ」
「俺は彼女いるから平気でーすっ」
「あっそ」
「…あの子に恋してこじらせちゃった?」
「………関係ねーだろ」
「ハハ、図星でしょ。両想いが完治するための方法らしいけど、うまくいきそ?」
「…あの子」
「ん?」
「彼氏、いるみたい。…この前、バイト先に迎え来て一緒に、帰っ…ゲホッゴホ」
「うわ!?」
「おぇ………きもちわりィ………」
「………まじで、花だな。」
「おれも最初びびった。…あ、触んなよ。うつっから。」
「おー。」
「…とにかく、帰るわ。」
「授業は」
「んー…サボり?」
「ハハ、わりーやつだな」
花吐きを抑えるには、人によって違うものが必要らしい。
昔はみんなちくわだって話だったみたいだけど、今は検査すれば分かる
四六時中ゲロゲロしてたのが1日数回ゲロるようになるって感じらしい。
僕は苺だった。
「クソが。たっけーな苺…」
、
暫らく喫茶店に行けそうにない。
「ま、行かなくてもいいんだけどな…」
黄色の、花…
あの子は、向日葵みたいな子だなと、ずっと思ってた。
もしかして、思いに対応すんのかな。
「なわけねーか…うぇっ…げほっ、ゴホ…」
「…っ、は、辛えな…」
ここまで読んでいただきありがとうございます。
気が乗れば、次の話も読んでいただけると光栄です。
続