「妹」
作戦会議(会計は合計すると高校生の僕の財布が空になる金額で崩れ落ちた)を終えた僕は、家に帰る。
帰路の中で、色々な事を考えていた。
マリの事。
その作戦を考えてくれた、奈留の事。
その奈留の、あまりにも悲しそうな顔。
「今日は、色々とありすぎたな...本当に」
「そうだねぇ、疲れたよねぇ...私も疲れちゃった」
「ゆっ、弓美!?突然話しかけるなよ...」
斉藤弓美。僕の妹だ。綺麗な黒髪に似合う清楚な顔立ちで、身内びいきを抜きにしても十分可愛いと思う。僕に似ず、主人公気質を持っている人物の一人だ。
「そういえば、今日そっちの学校に転校生が来たんだって?」
「なんでそれを弓美が知ってるんだよ」
「さっき奈留から聞いた。全部」
「全部ってどこまでなのかが怖すぎる...」
「好きになったんだったら、奈留の言う通りすぐに行動に移ったほうが得だよー」
「やはりそこまで聞いていたか...」
奈留は、僕の事に関しては僕の母よりも知っているかもしれない。それをまるで母親のように周囲の人間にばらして歩くのだ。迷惑極まりない。
「...行動するって、そう決心したからって、奈留に言ったから、心配する必要はどこにも無いよ。」
「---そう、なら良かった。明日にでもファーストアタックくらいは決めておくべきだと思うわよ?」
「明日、ねぇ...分かった、妹がアドバイスしてくれてるんだ。そのアドバイス、大事な資源として受け止めておくよ。」
またもやマリとの、いや自分の中のコミュ力との勝負が始まろうとしていた。
こんにちは!齋藤和馬です!
今回も読んでいただいて、本当にありがとうございました!
今回は妹を出現させてみました。どうでしょうか?
アドバイスや評価など、よろしくお願いします。
今回も読んでいただき、本当にありがとうございました!!