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#3 心の闇

▼心の闇


 無気味なそのホームーペ^ジにある掲示板は、憎しみ、怒り、悲しみがツラツラと書き記されており、最初、掲示板の書き込みを見た瞬間、朔夜はその内容を読むのが躊躇われ頭がクラクラした。人とは、こんな所で全てをぶちまける事ができるのであろうか?誰にも言えず悩み、怒りのぶつける場所も無く、ネットを頼って書き記された内容。見ていて気分を害してしまった。

 確かに、今流行りの出会い系サイトや、自殺願望のサイトが有り、噂には事件として取り上げられていると聞いてはいたが、実際こういう所に入ってみると、こんなにも人の心は荒れすさんでしまうものだとは、想ってもいなかったのである。

「ネットも考えもんですね……」

 今や、どこの家庭でも、気軽にネットを楽しむ事はできる。しかし、こういうページがあって良いものであろうか?そんな事はあってはならないのでは無かろうかと、溜め息をつきながらそう想った。

 しかし、だからと云って落胆ばかりしている暇は無い。いち早くこの中から標的となり得る人物を見つけ出さなければならない。

 一件ずつ書き込みをチェックして行く。すると、簡単にイニシャルに該当する人物らしき者の書き込みを発見した。その人物のHNは中島清美。その内容は次のような物であった。


「今朝、天使様は私の前に現れた。全てを消化するにはあの人を地獄に突き落とすしかないと……今夜私はそれを決行することにする」


 短い文面で、『あの人』とは誰か判らないそんな書き込み。それは今朝書き込まれたものだと判明した。すると直ぐさま朔夜は過去の書き込みを見て回った。それらは決まって朝と夜に書き込みされている。つまり、『決行』と云っている今夜迄にもう一度ここに書き込みをする可能性があると言う事である。いや、そうあって欲しいと、朔夜は願った。もしかすると、その『決行』を阻止出来るかも知れないとそう想ったからである。

 そこで、一つの賭けに出た。今は、夕方。これから先も次々と増えて行く書き込みの中、果たして気がついてもらえるか?そんな賭けに……


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