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ハーディア家の墓参り

こんばんは~。遅くなってすみません!

今回はルミアさんと勇者ラウスの関係を解き明かすお話の導入部分になります。

では、ごゆるりと~

バァァァン!

「アスモデウス! うちの息子借りるわよ!」

「「びくっ」」

 突然ドアを破壊して入ってきたのは俺の母、ルミア・ハーディアだった。

「か、母さん!?」

「えーそうよ、母さんよ。レグ、墓参りに行くわよ」

「なんでそうなんの!?」

 やっぱり、母さんは母さんだった。俺のこととか全く考えてないよなー。

 本当、どうして父さんはこんな人を奥さんにしたんだろ。

「ルミア・・レグの意志とか尊重・・・」

「アスモ、いいわよね?」

「いや、その」

「い・い・わ・よ・ね?」

「そうだな! 親子水入らずで墓参りってのはいいことだ!」

 ・・・・おっさん、弱い。・・・スライムよりも弱い。さすがは魔王の娘。部下の脅し方も分かってらっしゃる。

「あー、そういえばシェアラは? 後、嫉妬深いメイドちゃんも」

「あいつらなら2人で出かけた」

「そう。分かったわ。じゃね」

「ちょ、ま!」

 結局母さんは有無を言わさず俺を引きずっていった。



「お兄ちゃん!」

「レノ、久しぶりだな」

 目を輝かせて抱きついてくる弟の頭をなでながら、母さんについていく。

 父さんは先に墓にいっているそうだ。

「あ、あそこよ」

 母さんが指を指したのは勇者と魔王の墓だった。

「で、でけえ・・・」

 近くにいると迫力半端ねえ・・・。

 墓石には『最後の魔王ハデス、ここに眠る』『偉大なる勇者ラウス、ここに眠る』と刻まれてあった。

「あ、ルミアさん。レグくんにレノくんも来たんだね」

「「父さん!!」」

「ごめんなさい、レイ。遅れてしまったかしら?」

「いや、僕も先ほど来た所だよ」

 レイ・ハーディア。俺たちの父親だ。父親なのに俺とレノのことを「くん」付けで呼ぶ。

 めっちゃ優しくて知的で家庭的な父親だ。母さんと性別入れ替わってほしいくらいだ。自慢の父親である。

「そう言えば、母さんって勇者とも会ったことあるんだろ?」

「・・・う。え、えぇ、そうね」

 珍しく母さんが目を逸らした。・・・これは、もしや母さんの弱点なのでは!?

「母さんの昔話、聞きたいな」

「あ、僕も! 後、お父さんとお母さんの馴れ初めとか!」

「あ・・・、う・・・仕方ないわねー」

 母さんはしぶしぶ。

「ははは、僕とルミアさんの馴れ初めかー。でも、僕もルミアさんの昔話楽しみだな」

 父さんは嬉しそうに承諾した。

「言っておくけど、アタシは語り下手だからね!」

「「「いーから早く!」」」

「・・・おのれ、覚えておけよ」

 母さんは悪役っぽいセリフを吐き捨て、ぽつぽつとしゃべり始めた。


 ――――アタシとラウスが出会ったのはほんのささいな出来事だった。

どうも、最後まで読んでくださってありがとうございます!

次回の更新は明日です!

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