年末の年越しそばは伝説のおばちゃん特製そば
こんにちは! 今年の更新は今日で終了です!
今回は年末の年越しそばのお話です。
料理といったら修行中のあの人特製!
では、ごゆるりと~
大晦日。今日で今年も終わりだ。大掃除、ならぬ大破壊をした城はいつもよりぐちゃぐちゃである。
おっさんは液晶型魔法映像機《PMV》を見て爆笑している。シェアラちゃんは食堂で年越しそばを用意してくれている。・・・本来ならメイドであるスフェラちゃんがするべきなのだろうが、本人は現在、シェアラちゃんに縄で縛られ部屋に置かれている。
俺? 俺は、昨日の夜にミトハと話したことを思い出していた。
勇者ラウスとその仲間《七人の騎士達》のこと。今のとこ、俺が知っている英雄たちの子孫は2人。勇者の子孫ミトハ、槍使いリオンの子孫ルシフェルさん。ミサハさんはなぜか今も生きてるけど。
他の4人の英雄の子孫もいるのかな・・・・?
【よお、坊主。修行して帰って来たよ】
「ミサハが作ってくれた」
「あ、ありがとう。シェアラちゃん、ミサハさん」
ミサハさんは相変わらずの筆談で会話をする。・・・? ミサハさん? えぇ!?
「な、な、な、なんでいるんですかぁ!?」
【なんでとは失礼な男だね、坊主。修行して帰ってくると言った・・・いや、書いたじゃないか】
「いや、そうなんですけどね!?」
どうしてこのタイミングで帰ってくるんですか・・・? とは言えない。死んでも言えない。
「お、伝説のおばちゃんじゃねえか。久しぶりだな! っと、シェアラ、スフェラ呼びに行ってくれ」
「分かった」
おっさんに言われシェアラちゃんは縛られているスフェラちゃんを呼びに行く。
【アスモデウスかい。元気で何よりだよ】
「おばちゃんもな」
お互い背中を叩きあい、おっさんは高らかに笑い、ミサハさんは【わっはっはっは】と元気よく書いた。
「もど・・・呼んできた」
「あのままでもよかったのに・・・」
不満げに呟くスフェラちゃんは無視。
「んで、おばちゃんが年越しそばを作ってくれたのか? ありがとな」
【さすがは女ったらしだねぇ。けど、あたしの心はラウスさまただ一人のものだよ】
「わぁーってるって。よし、おばちゃんも一緒に食うか」
【そうさせてもらうよ】
みんな、嬉しそうに食堂に行って嬉しそうに席に座る。・・・・どうやら心配してるのは俺だけらしい。
だって、味が極端に偏るあの人だぞ? 修行したと言っても絶対治ってないだろ・・・・。
そんな俺をよそにシェアラちゃんとスフェラちゃんがドンドンドンッと丼を置く。おぉ、匂いはすっげえ美味しそう。問題は味だよな。
【坊主、心配そうだね。でも、安心しな! 今のあたしはもうあの頃のあたしじゃない。伝説のおばちゃん改だよ!】
「「「「で、伝説のおばちゃん改!?」」」」
自信満々なおばちゃんに一同は唖然とした。
【聞いて驚き、見て狂う! これが新しいあたしのコンセプトさね!】
いや、狂ったらダメだろ・・・。この時点ですでに心配だ。
【さぁ、お食べ。すべての生き物に感謝して・・・】
「「「「【いただきます】」」」」
ズルズルッと一斉にそばをすする。
「あ、うまい」
最初に声をあげたのはおっさんだった。そして、次々に「うまいっ」と声をあげる俺たち。
【だろ? あたしの修行の成果が分かったかい?】
「うん、見直したよ。ミサハさん」
【っはっはっは・・・・は・・・ZZZ】
「えぇ!?」
急に【ぐぅ】と寝息を書き、ミサハさんが眠る。
周りを見ると3人とも「ZZZ」と眠っていた。
ま、まさか・・・・! 伝説のおばちゃん改は、味は直ったけど・・・・副作用があるってこと・・・ZZ。
自分の意志とは反対に意識は夢の中へ。あ・・・最後に・・・・よい、お年をZZZ
こんな終わり方ですみません!というわけでこれで今年の更新を終わります!
次の更新は4日以降になります。
では、みなさん、よいお年を~




