レグ、修行する ~武闘 基礎~
レヴィアタンから炎魔法を叩き込まれた翌日、満身創痍の俺はおっさんに言われ動きやすいようにジャージを着て来た。
「今日は、何すんの?」
「今日は武闘学だ」
武闘学とは、剣などの武器を使う武術と拳などを使う体術を総合的に示したもののことを言う。拳圧を使うスフェラちゃんや神槍グングニルを使うルシフェルさんがいい例だな。
ちなみに俺は全然ダメ。使えない。
「レグ、お前体力ある?」
「ない」
「・・・・そっからかよ」
「ふん、俺の体力のなさをなめんなよ!」
「自慢するな!」
と、おっさんに思い切り頭を殴られた。後継者イジメ反対!
「はぁ、仕方ないな・・・お前のためだ。久々にあの姿になるか」
とおっさんは突然指を鳴らした。
ぼんっ
そして、おっさんの周囲に煙が現れ包む。その中からできたのは、おっさんではなく俺と同い年くらいのイケメンの少年だった。
「だ、誰?」
「俺俺、おっさんだよ。アスモデウス」
「うそ~ん!?」
「俺だよ。ったく、前に言っただろ? 俺たち《七つの大罪》は自分の容姿を自由自在に操れるって」
「・・・・あー・・・言ったな」
「覚えとけ、これは大事なことだからな」
「分かった」
「さて、体力づくりだな。今から、お前はこの・・・」
アスモデウスはいつの間にか用意してあった岩を持ち上げ、
「岩を背負ってこの部屋を10周、その後、腕立て伏せ500回。それが終わったら岩を下ろして腹筋500回な」
と笑顔で俺の背中に頑丈なロープで巻き付ける。重い・・・。
「重っ」
「ほら、つべこべ言わずに走る!」
と言われたので走った。・・・なんていうかさ。走るじゃん? 走ると上下に揺れるじゃん? するとさ、反動で岩も揺れるじゃん? つまりね、重いの。それに、この岩ゴツゴツしてるから背中に刺さるの。
でも、強くなりたいって思ったのは俺だから頑張らなきゃな。
それから二時間後、やっと、走り終わった。めっちゃ、疲れた。
「おい、休まずに腕立て伏せ500回だ」
・・・酷い。と思いつつユルユルと腕立て伏せを始めた。
その後、「腕をもっと曲げろ」などダメだしをくらいながらやったので実質1000回はした。
「も、もう、ダメだ・・・」
「これで、最後だ。よし、岩は取ったぞ」
体が羽のように軽い。
「さ、足を押さえてやるから腹筋500回だ」
「お、おう!」
す、すげえ! すげえ速さで腹筋が出来る! 10分でできそうだ!
で、10分後。俺は床の上で倒れていた。なぜかって? 調子にのって1000回も腹筋やったせいで筋肉痛になったのだ。動けない。
「ったく、情けないな」
「ふ、ふんっ・・・いつつつ」
「とにかく、お前の部屋にミトハ呼んでるから今日は休め」
「うん・・・」
ミトハか・・・BL少女か・・・。
「明日は武術だ。特別講師も呼んでるからな」
アスモデウスはニヤリと笑って俺をお姫様抱っこして俺の部屋まで運んでくれた。それを見たミトハが興奮したりしなかったり。
・・・寝る。
次回の更新は・・・水曜日の予定です。
予定なのでまだ、わからないです。
すみません・・・。




