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嫉妬姫はツンツンデレデレ

 俺は優雅に眠っていた。そうさ、眠っていたんだ・・・。なのに、なのに・・・。

「えええええええええええええええええええ!?」

 ・・・おっさんのこの声で俺の眠りは妨げられた。仕方なく、起きることにした。



「・・・おっさん、どうしたんだよ?」

「あ、あぁ、レグか・・・悪いな、起こしちまったか」

「別にいいよ、で、どうしたんだ?」

「そ、それがさ・・・レヴィアタンが来るんだって・・・」

 レヴィアタン。《七つの大罪(セブンス・クライム)》が1柱、嫉妬を司る魔族の王。つまり、おっさんや残念イケメンの同僚。

「え、えぇぇぇぇぇ!?」

「ちょっと、レグ、うっさいわよ」

「何事?」

 集まってきた二人の美少女、ドMメイドのスフェラちゃんと神秘的なシェアラちゃん。

「ごめんごめん、スフィリちゃんは?」

「あー、スフィリはベルゼブブんとこまで出張だよ」

「メイドにも出張ってあるんだ・・・」

 ちなみにスフィリちゃんは幼女メイドで心破壊者(ハートブレイカー)である。

「アスモデウス、どうかした?」

「ん? あぁ、実はな・・・レヴィアタンが来るんだとさ」

「レ、レヴィアタンさまですか・・・・」

「ふうん・・・どうせ、使用人バトルさせるだけでしょ?」

 あ、意外とクールなシェアラちゃん。スフェラちゃんはあからさまに嫌そうだ。

「あー、面倒臭いな・・・」

ピン、ポーン・・・ガチャ

 そこに立っていたのはどっかの学校の制服姿で長い金髪をツインテールにしている美少女だった。そして、後ろには黒いスーツ姿の青年と栗毛にメガネをかけた魔法使いって感じの少年。

 そして、弟のレノだった。

「レ、レ・・・・」


「アスモデウス! 来てあげたわよ!」


 言う前にレヴィアタンさんに妨害された。

「ひ、久しぶりだな・・・レヴィ」

「ふっふっふ、アンタのところに後継者が来たって聞いたから見にきたの。あたしのところの後継者も見せたいし」

「お前のところも来たんだ」

「えぇ、さあ自己紹介しなさい」

「・・・レノ・ハーディアです」

 おっさん・スフェラちゃん・シェアラちゃんが一斉にこっちを向いた。

「レグ、お前も自己紹介しろ」

「レグ・ハーディアです」

「えぇ!? もしかして兄弟なの!?」

「「は、はい・・・」」

「へ、へぇ・・・きょ、兄弟ねえ・・・へえ」

「で、後継者の自己紹介したけど? もう、帰れよ」

「はぁ!? 何言ってんのよ! あんたに逢いたいから来たのよ!?」

 この人、表情とは裏腹に超素直だった。

「意味分かんねえよ」


「勘違いしてよね! あんたが好きなんだから!」


「「「「えぇ・・・・」」」」

「い、言っちゃったわ・・・リ、リオレ、デヴィット、あたし言ったわよ!」

「「おめでとうございます、姫!!」」

 あぁ・・・忘れてたよ。《七つの大罪》にまともな奴って一人もいないんだった・・・。

「ところで、メイドと一緒にいる嫉妬するくらい美人な女は誰?」

「紹介してなかったっけか? 俺のところの専門魔術師のシェアラだ」

「レレレレヴィアタンさま、あたしにはスフェラという名前がありますけど?」

「ふん、アスモデウスは渡さないんだからね」

「あ、俺の話は無視なのね・・・」

「ふ、甘いですよ。あたしはアスモデウスさまの奴隷ですけどね」

「なん、ですって・・・?」

 そして、おっさんを睨みつけるツンデレ姫。

「なら、あたしも奴隷にしなさい!」

「「「「「「「はぁ!?」」」」」」」

「それなら、あたしもあんたと一緒にいられるし・・・子作りもできるし!」

「・・・方向性が見えてこないんだが」

「無理に決まってます! アスモデウスさまの専属奴隷はあたしだけなんですから!」

「じゃあ、その席を賭けて戦おうじゃないの」

「いいですよ!」

 ・・・なんだか、女同士の凄まじい戦いが始まってしまったようだ。

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