レイの名前の理由
こんばんは~。
今回はやっとルミアさん編終了です。
では、ごゆるりと~
と、言う感じでアタシはラウスと再会し、結ばれ、レグとレノを生んだわけだ。
本当に隣にいるのがラウスでよかったって思えるくらいに今が幸せだ。
「なあ、ルミア」
お父様と300年前のラウスの墓を見つめながらレイが言った。
「何?」
「なんで、俺の偽名をレイにしたんだ?」
「あー・・・」
あの後、レイはラウスと名乗るべきなのか偽名を使うべきなのか悩んでいた。
相談されたアタシは、「偽名にしなさい」って言い、名前はレイがいいと言った。
だから、ラウスはレイに変わったのだ。
「あのね、後でちゃんと”レイ”の意味を調べたの」
「うん、なんて意味だったんだ?」
「”レイ”は東・・・カザハたちの故郷で使われる言葉で『0』という意味があるらしいの」
ちなみに昼ドラ知識だ。
「・・・・えーと、つまり?」
「あなたはもう、勇者じゃないわ。アタシも魔王の娘という地位を捨てた。だから、1人の男と1人の女として0からスタートさせようと思って」
「・・・あぁ」
レイは納得したように微笑んだ。
それが褒められたような気がして、アタシも微笑む。
「レグとレノは大きくなったな」
突然、レイが話題を切り替えてきた。
息子の話をするなんて珍しい。
「えぇ、そうね」
「本当に顔とかお前にそっくりだよな」
「そうかしら? 髪の色とか性格はレイにそっくりだと思うけど」
レイの言い方がまるで自分とはどこも似てないって言う感じだったので少し、ムキになってしまった。
「そうか? まぁ、そう言われたら・・・」
「でしょ? ・・・大丈夫よ、あの2人はアタシたちの子供なんだから」
多分、レイはこの先のあの2人・・・レグとレノがどういう道を進んで、どういう女性と結婚するかということを心配したんだと思う。
だから、アタシは手をギュッと握って安心させようとした。
「・・・あぁ、そうだな!」
「えぇ、だから、アタシたちは親として見守りましょ」
大丈夫。アタシたちならどこまでも行ける。
苦しい試練を乗り越えたからこそ言える。
きっと、この先、レグとレノに試練が与えられたとしても、あの2人ならゆっくりだけど乗り越えて行ける。
だって・・・・。
「アタシと」
「俺の」
「「子供だからな(ね)!」」
今日もアタシたちは歩んでいく。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
次回の更新は土曜日か日曜日以降になります。