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魔王をロールプレイング

「というわけで今日は魔王ロールプレイングすんぞ」

「意味分かんねーよ!」

 朝、朝食を食べに下りて来た俺はおっさんのそんな一言にツッコミをしてしまった。つーか、魔王ロールプレイングって何だよ。

「え、レグ、そんなのも分かんねーの? ぷっ、時代遅れ~」

「ぬぐぐ・・・・」

「魔王ロールプレイングとは、魔王修行の一環。くじで当たった役柄を演じきればいい」

「シェアラちゃん、ありがとう!」

「レグのためだから」

「あ、そう言えばスフィリちゃんは?」

「スフィリならWMCに行ってるわよ」

「何それ・・・」

「知らないの? ぷっ、時代遅れ~。WMCって言うのわね、ワールドメイドコレクションのことよ」

 本日2度目の嘲り。

「あー、と・に・か・く! くじ引くぞ!」

「「「はーい」」」



「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」

 そして、決まった役柄は・・・

シェアラちゃん:魔王

スフェラちゃん:勇者

おっさん:姫(笑)

俺:魔王の愛人

「俺がいちばん地味じゃねえかよ!」

「いやいや、レグ。俺なんか姫(笑)だぜ? なんだよ、姫(笑)って」

「あぁ・・・でも、あたしが勇者なのでアスモデウスさまをちゃんとお救いします! そして、淫らな日々を送りましょう!」

「私がレグを孕ませる方・・・(ぐっ)」

 そして、カオス演劇・魔王ロールプレイングが始まった。


――――これは、1人の姫(笑)を巡る勇者と魔王の壮絶なる戦いの物語である。

魔王「ふははー、よくぞ来たなドM勇者めー」

勇者「ちょっと、何よ棒読みじゃない! って言うかもうちょっと蔑んだ目で見なさいよ!」

姫(笑)「きゃー! 勇者さま、助けて!」

勇者「姫(笑)さま! 今、そちらに向かいます!」

 ここで、スフェラちゃんがシェアラちゃんに近づこうとするけど吹き飛ばされる。

魔王「仕方ない。感情を込めて・・・ふっ、この雄豚勇者め! 我が愛しき姫(笑)を連れて行こうとも無駄だ! 貴様はそこで我のイスにでもなっておけい!」

勇者「もっと、イジメなさい!」

姫(笑)「おいおい、シェアラマジかよ・・。きゃ、きゃー! 勇者さま、助けて! 魔王に犯されちゃうわ!」

魔王「今宵は鳴かせてやろう・・・いい声で鳴けよ」

勇者「ちょって、待ちなさい!」

魔王「ん?」

勇者「姫(笑)さまを鳴かせてもいいのはこの勇者だけだ!」


愛人「そ、そうよ!」


 ここで、俺が登場。

3人「!?」

愛人「魔王、あなた・・・私という恋人がいながら他国の雌豚と×××しようと考えてるの!?」

魔王「あぁ、リリアンヌ・・違うんだ!」

愛人「そんなのどうだって言えるわ! 私とのあの日々は嘘だったの!?」

 つーか、愛人、リリアンヌって言うんだ。

姫(笑)「魔王、あなたと言う人は恋人がいたのですか!?」

勇者「ちょっと、愛人! 姫(笑)さまに雌豚って言うんじゃなくてあたしに言いなさいよ!」

魔王「・・・大丈夫だよ、リリアンヌ。僕が愛しているのは君だけさ」

愛人「魔王・・・」

 魔王の一人称、我から僕に変わってるし。

魔王「さあ、姫(笑)、勇者のところにお帰り」

姫(笑)「勇者さまぁ!」

勇者「さあ、姫(笑)さま。今からあなたの部屋で抱いてさしあげましょう。というか寧ろ攻めてください!」

魔王「さあ、リリアンヌ。あの2人に負けないようにベッドでがんばろうか」

愛人「きゃっ、魔王ったら・・・」


♪ふぉ~えば~ とぅるる~

FIN



「いやあ、楽しかったなぁ」

「もう・・そのままアスモデウスさまに束縛されたかったのに・・・」

「レグ、可愛かった」

「・・・・もう、忘れさせてくれ」

 その日は俺のトラウマになった。

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