プロローグ・俺についての説明
―――勇者魔王協定。
これは過去に魔王率いる魔族と勇者率いる人間がお互いを差別せず手を取り合い悲劇を起こさないようにしようという協定である。そもそも、この協定ができた理由は魔族の王・魔王ハデスが無差別に人間を殺し暴れていたところを勇者がなんとなく倒したのが発端である。
そう、だから、現在は魔族と人間は超仲良し。なのに、勇者学校という学校がある。そこに行く目的は偉大な勇者のように寛大で強い人になろうというものだ。勇者学校には卒業試験というものがある。勇者のように寛大な心を持った子供たちが卒業する為、やられ役の先生(魔族出身)を次々に薙ぎ倒していくのだ。つーか、それがすっごい適当らしく先生曰く
「あー、倒されてあげるから皆がんばって卒業しろよー。あ、でも先生倒しても宝石とかでないからな?」だそうだ。軽! ゆる! しかし、卒業試験の中にただ1人だけ本物の魔王。詳しく言えば魔王ハデスの幹部の悪魔貴族、七つの大罪たちの1人を倒しに行かなければいけない。
はっきり言おう。俺、レグ・ハーディアは運が悪かった。今回の卒業試験の七つの大罪を倒しに行くのは俺なのだ。はあ、逃げ出したい・・・。
試験まで残り7日