1度きりのタイムマシーン
暑い暑い夏の日。
思い出すのは、夏草の香りのそよ風が気持ちよかった事。
病室の窓からの日差しが肌にあたって、心地よかった事。
あなたは、差し込む光に眩しそうにしながら、急に質問してきたよね。
「なぁ、もしタイムマシーンがあったらどうする?」
『うーん。過去にもどって色々やり直したい!』
「だめ。使えるのは1度だけ」
『えー。あたしの過去は1度じゃ直しきれないよ』
「ちぇっ。普通でつまんねぇの」
本当に、つまらなさそうにしてた。
でも、あたしの質問に、少年みたいに顔を輝かせて答えてくれたね。
『じゃあ普通じゃない答えなの?』
「おう。聞きたい?」
『うん!』
そういったあなたの顔は、まるで何か企んでる悪ガキみたいだった。
「俺はね、未来に行ってタイムマシーンを何回でも使えるようにする!」
『なにそれー! そんなのズルいよ!』
「なんでだよ。ちゃんと最初は1度だけだ」
『何回も使えるようにして何するの?』
「…………何回でもお前に会いに来るよ」
あの時のあなたの顔、今も鮮明に焼きついている。
そんなあなたは、もういないけど。
あたしが作るよ。タイムマシーン。
どうしても、自分の中にあるイメージを上手く文章にできなくて困ってます。
こういう感じのをもっとうまく書けるようになりたいです。