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あーかい部! 29話 3分

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。



3度の飯より官能小説!池図女学院1年、赤井ひいろ!


趣味はケータイ小説、特筆事項特になし!

同じく1年、青野あさぎ!


面白そうだからなんとなく加入!同じく1年、黄山きはだ!


独り身万歳!自由を謳歌!養護教諭2年生(?)、白久澄河(しろひさすみか)



そんなうら若き乙女の干物4人は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

池図女学院部室棟、あーかい部部室。


あさぎ、ひいろ、きはだは囲む机の中央に鎮座するカップ麺を前に、緊張感を高めていた。




「……諸君。」


「あさぎちゃん。今日のお題は……、


「これ、なんだな……。」


「……。」




問いかける2人にあさぎは静かに頷いた。




「今日、話すのは……『カップ麺、待ち時間は何分?』……だ!」


「「!!??」」




というわけで、本日はカップ麺回です。




「いや、何分も何も……『3分待て』と書いてあったら3分待つものじゃないのか?」


「「……。」」


「2人は違うのか?」


「フッ。違うも何も……ひいろ『ちゃん』はお利口さんなんだねぇ。」


「何か言いたいことがあるなら言ったらどうだ?ちゃん呼びなんて、あさぎらしくない……。」


「……!」




あさぎは無言のまめ右腕を伸ばし、2人の前で人差し指でまっすぐ『天』を指してみせた。




「「!?」」


「ま、まさか……!?」


「いや、そんな……早過ぎる!?」




動揺する2人を前に、あさぎは静かに、だが力強く言い放った。




「1分……1分あれば充分だ。」


「こ、こいつ正気か!?蓋には3分と書かれているのに、その3分の1だと……!?」


「そんなのバリカタどころじゃない……!ただの、ちょっと湿ったアツアツの乾麺だよぉ……!?」


「驚いてるね?」


「当たり前だろ!?3分で美味しく食べられるように試行錯誤した、メーカーの企業努力を踏み躙るつもりか……!」


「『踏み躙る』?違うねぇ。私は『私が』美味しく食べられるよう、試行錯誤してきた。メーカーがお出しして来たものをより美味しくいただく為にね……!」


「!?」


「きはだ。さっきから黙っているけど……待ち時間は違えど、おおよそこの考えには賛同しているんじゃない?」


「…………流石だねあさぎちゃん。」


「そんな!?きはだまで……!?」


「うん。言われたまま、敷かれたレールの上を素直に走って『美味しかった』だなんて、それは思考放棄だよ……。メーカーが試行錯誤してきたのはあくまでも『最大多数の最大幸福』にすぎないんだよ、ひいろちゃん。」


「そうだよ……『最大多数の最大幸福』が資本主義の元祖なんだ!企業としては正解なんだ!正解の味をあじわって何が悪い……!?」


「「はぁぁぁ……。」」


「なんだよ……。」


「ひいろは『みんなにとって美味しい味』で満足なの?」


「ああ、満足だね。」


「あと1分、余計に待ったらもっと美味しいかもしれないのに……あと30秒、早く食べたら新たな味覚と出会えるかもしれないのに……。」


「そんなので揺らぐと思うなよ……!?」


「ひいろちゃんはさぁ……。どんな子が好き?って聞かれたら、『みんなが憧れるモデルさんみたいな人』って答えるの?」


「そんなわけないだろう。人の好みなんて千差万別だし、ワタシはちょっとだらしなさがあるくらいの方が


「そんなの間違ってるよぉ。テレビや雑誌で見るモデルさんの方が良いでしょ〜?」


「だからそれは


「モデルさんは『みんなにとって魅力的』な人だよ?だからひいろにとってもきっと良いんだよ、1番なんだよ。」


「そんなわけ…………なるほど、2人が言おうとしていたのはそういうことか。」


「「うん。」」


「たしかにそうだな。世間一般の正解ではなくても、貧乳ムチムチ一重瞼剃り残し熟女[自主規制][自主規制] [自主規制] [自主規制]


「待ってひいろそれ以上は載せられない。」


「こいつぁ、あーかい部初の自主規制だぁ。」


「……すまない。とにかくフェチは人それぞれ、1番刺さるポイントは千差万別ということか……。」


「そうだよ。」


「わかった。ワタシも待ち時間をずらして、『ワタシにとって』最高の味覚を試行錯誤してみよう。」


「それが良いよ。じゃあまずは1ぷ




「はいちょっと待った。」




「何で止めるのきはだ。」


「共闘するのはここまでだよ。なぜならわたしは、『6分派』だからねぇ……!」


「「6分!!??」」


「ろろろ、ろっぷん……って、そんなに待ったら食べ頃通り越してスープなしのもっちもちのホカホカ麺じゃん!?」


「驚いてるねぇ?」


「驚くも何も、麺が伸びきってしまったら元もこもないじゃないか……。」


「本物のラーメンなら、ね?」


「……!?」


「気づいちゃったみたいだねぇ?……そう、カップ麺は厳密にはラーメンと別料理……。麺の性質だって似て非なるものなのだよ。」


「た、確かに……ラーメンに寄せて作られているが違う。そうか!?お店で出されるちゃんとしたラーメンは麺が伸びたら味が落ちてしまうが……!」


「そう。伸びたカップ麺は、ラーメンにはどう足掻いたって至れない味覚!ラーメンとの立派な差別化、むしろカップ麺最大のアイデンティティと言えるのだよ!」


「……きはだ猫舌だもんね。」


「そうなのか?」


「わ、悪いかちくしょお!?」


「いや、なんか仰々しく語ってたのが猫舌だからかぁ……って。」


「なっ!?……あ、おい笑うなそこぉっ!」


「ごめんごめんw……この前自販機のおしるこ買ったときも熱くて食べられないからって、親鳥みたいに小1時間お腹に抱えてたの思い出しちゃってwww」


「抱えてたなぁ……。」


「笑ってるあさぎちゃんだって、3分待てないせっかちさんなだけな癖に!」


「なっ!?」


「この間の調理実習、『弱火で5分』を『最大火力で30秒』に変換して消し炭にしたの知ってんぞ〜?」


「してたなぁ……。」


「それは今関係ないでしょ!?///」


「ちょっとちょっと、何事?」




白ちゃん入室。




「ああ、白ちゃん。カップ麺の待ち時間について話してたんだが、ヒートアップしてしまってな……。」


「カップ麺?」


「「白ちゃんは何分!?」」


「何……『分』?」


「おいおい待ってくれここにきて


「っていうか『待つ』の?」


「「「 」」」




カップ麺の待ち時間は人それぞれ。






あーかい部!(4)




あさぎ:投稿完了♪


白ちゃん:お疲れ様


きはだ:いやぁ今日は有意義な時間でしたなぁ


ひいろ:有意義か?


白ちゃん:カップ麺の待ち時間1つとってもみんな違うのね


あさぎ:お湯かけてノータイムでバリバリいく人からしたら新鮮ですよね


白ちゃん:あさぎちゃんはこっち側でしょう


あさぎ:一緒にしないでください


きはだ:女子力底辺層がなんか言ってらぁ


ひいろ:カップに入ったままの乾麺をフォークで砕く人なんて聞いたことないぞ……


白ちゃん:でも美味しかったでしょ?


きはだ:お口ずたぼろだよぉ


白ちゃん:鍛え方が足りないわね


ひいろ:なあ白ちゃん知ってるか?料理って食材を食べやすくするためにするんだぞ


白ちゃん:だからお湯かけるんじゃない


きはだ:もうダメだぁ


あさぎ:私も流石にここまでは終わってない


ひいろ:白ちゃん、強火と弱火の使い分けってどんなときにする?


白ちゃん:火力が出るならさっさと最大火力で火を通せばいいじゃない


きはだ:思考回路おんなじで草ァ!


あさぎ:そんな……嘘だ……


ひいろ:探究心があるのは立派なことだが、まずは基本に忠実にな

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