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本編ではなく物語です。
十一の管理者の元に、反逆者がやってきた。
その者の名は、鮮血鬼・レノトワール。
反逆者であるレノトワールは、十一名の管理者に襲いかかった。
空と大地の管理者であるル・シエルとラ・テールは、レノトワールの説得を試みたが、不意をついた攻撃により深手を負った。
仲間を傷つけられたことにより憤った管理者たちは、彼女を排除することとした。
激しい戦いが始まり、やがて七人のエレメンツ管理者は深手を負った。
生と死の管理者であるヴィーヴルとモールは何度も何度もレノトワールに説得を試みた。
だがレノトワールは無視し、次々と管理者たちを傷つけた。
だが、そんなレノトワールを止めたものがいた。
光の管理者であるルミエールだった。
彼は他のエレメンツの力をかけあわせ、反逆者レノトワールを討ち取ったのだ。
―――創世神話 Ⅱ ―――
私たちは、嵌められた。
創成主である七人の神格様方、イェグディエル様、ガブリエル様、サラフィエル様、ミカエル様、ウリエル様、ラファエル様、バラキエル様。
申し訳ございません。
私たちでは、あの者たちの堕落を、止めることが出来ませんでした。
純粋さが、時に罪となってしまったのです。
彼らは、私たちを追い出しました。
いずれ、この身は崩壊するでしょう。
私たちを最後まで信じ、訴えたヴィーヴルとモールの協力の元、輪廻の輪を使い、次の世に賭けます。
どうか、ソレイユをお守り下さい。
―――オムブル―――
思い出した。
思い出してしまった!
オムブルは、オムブルは。
私のせいで、私のせいで、彼は何もしていないのに。
私は、彼らが許せない。
今日、世界の境界線に行った。
変わらぬ光景が広がっていた。
私とオムブルの愛する光景。
ヴィーヴルとモールは、私たちの願いを叶えてくれた。
この瞳には、もう彼らの姿は見えない。
だが、でも確かに、二人の姿が見えた。
こちらに手を振ってくれている、二人の姿が。
その光景が引き金となった。
私の中で何かがはまったような気がした。
思い出した。
あの日の出来事を。
純粋さゆえの悪意を。
気づいてしまったのだ。
気づいてしまったのだ。
もう、戻れない。
愛するオムブル、私のヴィ。
あの子達を止めに行かないと。
だって、あの子達は…―――
ねぇ、ルミエール、オキュスプリテ、フラム、オー、ヴォン、ソル、リヤン、ル・シエル、ラ・テール。
神々の遊戯は、おしまいにしましょう?
―――日記(ルヴィ・レノトワール)―――
思い出せない方は、前の創世神話Ⅰを見ていただければわかると思います…。




