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腐血姫の最強譚 〜自称普通の少女は、VRMMOで無双する、かもしれない〜  作者: おまめあずき
3 世界歴史書(ワールドレコード)クエスト
44/74

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更新が非常に遅れました申し訳ございません。

そして、第三章のはじめに登場人物紹介をのせました。

見てみて下さい。


「……リツキさん。それで、どこに行くんですか?」

「内緒だよ。変なお店じゃないから、ついてきて。」

 ずんずんと先に進んでしまうリツキさんを一生懸命追いかける。

 リツキさんと私では、歩幅が違うから追いかけるのも一苦労だ。


 すると、私の疲労に気づいたらしいリツキさんが、こちらを振り返る。

「あ。ごめんね。早かったでしょ。

 きついなら言ってくれてよかったのに。」

 眉を八の字に下げてそう言ってくるリツキさん。

 ちょっときゅん、ってなったのは見逃しておこう。


「大丈夫ですよ。訓練にもなりますしね。」

 このゲーム、現実にある長時間走ったりする訓練でHPがあがることがある。基礎訓練も大事なのだ。

 まぁ、そこまで増えない。精々一〜五くらいかな?

 それでも結構助かるから暇なときはひたすら走ったり魔法を使ったり、反復練習をしている。

 ここまで現実に似せているVRMMOも少ないよね。


「ごめんね…でも、もうすぐ着くと思う。

 …あぁ、あれだね。」

 そう言って、一つの屋台を指し示すリツキさん。

 こじんまりとしたその屋台は、桃花色の暖簾に金で描かれた桜の文様が映える屋台だった。


「えぇと……『桃錬華(とうれんか)』……ですか?」

 私は、真ん中の暖簾に黒く勢いのある達筆で書かれた店名を読む。

「ん? あぁ、おしいけど、違うよ。

 『桃錬華(とうれんげ)』って読むんだよね。」


 桃錬華(とうれんげ)、か。

 おしゃれな名前だなぁ…。

「ここ、鍛冶屋さんなんですか?」

「そうだよ。双子のプレイヤーが経営しててね。」

「プレイヤー!?」

 ここまで来てるプレイヤーなんて聞いたこと無いよ?

 最前線攻略ギルドである【日進月歩】や【五星龍】でさえもこの島国にたどり着いたという話は聞かない。


「う〜ん…どこまで言っていいかなぁ…。」

「あれ、この人リツキの彼女さん?」

「可愛いね。」

 背後から、二人分の声が聞こえる。

 振り返ると、巫女服姿の少女と、白い狩衣姿の少年が立っていた。


「あ、自己紹介してなかった!

 こんにちは! そこの『桃錬華』のオーナー、セシルです!」

「『桃錬華』の店員で、セシルの弟、レインです。

 急に声をかけてすみません、リツキさん。」

 そう言って頭を下げてくるレインさん。どことなく、苦労人の気配がする。


 セシルさんは、腰までの髪が灰色から毛先にかけて桃色にグラデーションになっていて、瞳の色も桜色の巫女服の少女。

 レインさんは耳が隠れるくらいの髪を灰色から毛先にかけて空色のグラデーションにしていて、瞳の色も空色。そして、真っ白な狩衣をまとっている。


「は、はじめまして…。シルフィードです……。私がリツキさんの彼女なんておこがましいです……。」

「あはは、久しぶり、セシル、レイン。

 シルフィはパーティーメンバー。彼女じゃあないよ。

 今日は、シルフィの武器を見に来てて、ね。」

 苦笑しながら話すリツキさん。

(ちなみに私は人見知り発動して声がめちゃくちゃ小さくなりました。)


「武器?」

「え、どんなどんな〜?」

 武器、と聞いた途端に、二人の瞳が輝き、私の方をじーっと見てくる。

「今持ってないよね〜?」

「あ、えーっと………」


 私は常時携帯している小瓶を取り出す(ローズマリーのお店の雑貨コーナーで購入)。

 そのままコルクの栓を外し、下に向ける。

 流れ落ちる血を、血流操作で操作し、刀を形どらせる。

「この小瓶の量じゃ、短刀くらいしか出来ないんですけど……。」

 そのまま短刀を風魔法で宙に浮かせながら栓を締め、柄を握ってから魔法を解除する。

 銘も何もない、ただの緋色の短刀を刃を丸くしてから二人に渡す。


「おぉ……。」

「え、あれ? シルフィードさんって猫獣人さんじゃあないの?

 【鑑定】……できないよね?」


 あっっ。

 幻惑のパーカーのこと、忘れてた……。

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