表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
腐血姫の最強譚 〜自称普通の少女は、VRMMOで無双する、かもしれない〜  作者: おまめあずき
3 世界歴史書(ワールドレコード)クエスト
38/74

36

連続投稿記録:十一日

本当に申し訳ございませんでした……。

できる限り早く投稿していきます…。(週に1〜4回くらいになるかと思います。)

「ピュレを助けていただき、ありがとうございました……!!」

「ばいばーい! シルおねぇちゃん、リツおにぃちゃん!」

 ピュレの母親と父親に頭を下げられ、ピュレに手を振られながら私たちは去っていく。


 しばらく歩いたところで、私は口を開く。

「…二人とも無事に送り届けられましたね。

 よし、ではリツキさん。ここからの行き先は分かっていますね?」

「う、うん…。結局行くんだね、迷宮(ダンジョン)。」

「はい、勿論。そのために、わざわざピュレのご両親から情報を頂いたのですから。」


 ピュレの両親に聞いたところによると、【東陽の國】にある迷宮(ダンジョン)は十五つ。

 そのうち、ここから近いのは『虚栄』迷宮(ダンジョン)らしい。

 ちなみに、【はじまりの街】には2つ、【砂血の大地】には5つの迷宮(ダンジョン)がある。


 また、【東陽の國】は、國―――国というよりかは都道府県の北海道ような小さな島国となっている。

 特に和の文化が秀でており、刺し身や寿司なども食べることができる。他の地域では未だ生魚を食べることが出来ていないので、それを考みると、すごい技術の進歩を感じる。

 …ちなみに、私は露店で扇子を購入した。リツキさんは携帯食〜魚風味〜を買っていた。


 なんで携帯食?


 ***


「……ここが、『虚栄』迷宮(ダンジョン)なんですかね?」

 なだらかな土の洞窟のような入り口から階段が伸びでおり、それを降りると、左右に経年劣化からだろうか、朽ちた牢の残骸が落ちていた。

「どことなく怖いね…」

「そうですね。

 …って、もうモンスター来てますね。」

 早速、人間のように動く(それでもやや拙い動き)モンスターであり、その身が骨でできているモンスター、スケルトンがでてきた。

 手にはお粗末といっていいほどボロっちい剣を持っており、鑑定結果によるとレベルは12、なかなかのモンスターではあると思うが……


「【砂血の大地】でこれくらいのモンスターならいくらでも相手してるんだよなぁ…」

「ですよね。」

 リツキさんが氷の刃で一刀両断し、サクサクと先に進む。


 スケルトンの討伐報酬はまんま「骨」だった。

 ヌレオンナの「蛇皮」といい、使い道が限られ過ぎなのである。

 あ、そうだ。あとでバララキさんに蛇皮で服作ってもらおう。

 ギュウキから出た糸もあるし。

 ギュウキって名前なのに、蜘蛛の見た目してるんだよね、あのモンスター。


―――十数分後…


「なんか、物足りないな…」

 ここまでで出てきたモンスターは、スケルトン、スケルトンアーマー、スケルトンアーチャーなどのスケルトン系。そして、ゾンビである。

 不死者系多いな!?

「でも、まだ一階層ですから。二階層に行ってみたら変わるかもしれませんよ?」

「降りる階段って見つかってた?」

「はい。行きましょう!」

 そして、二階層に降りていくこと数分。


「…変わんないなぁ…【特大超火魔球(エクスプロージョン)】。

 もっと下に降りてみるか。」

「はい、そうですね…」

 そして、ただひたすら降りていくこと数十分。


「……わ、変わった。というか、強くない?」

 第五階層でやっとラインナップとレベルが変わった。


 第二階層ではただっ広いステージでモンスターが押し寄せてくる仕様だったんだけど、それもリツキさんが放った魔法で吹き飛ばせた。

 第三階層では迷路。頭使う系は得意だったし、しかもリツキさんがいつの間にか【地図作成】スキルを取ってたから、特に迷うことはなかった。

 第四階層は罠の階層。ただ、罠なんて全部切り裂いたよアハハハハ。


 第五階層で新しく出てきたモンスターは、青白い肌に少し尖っている犬歯、ガリガリの身体にボロ布をまとっているモンスターだった。

 いくら切ろうともすぐ再生してこちらに迫ってくるモンスターで、倒すのが面倒くさい。

「これ、なんですか……?

 【鑑定】…いや、『吸血鬼?』って、運営ふざけてるんですか、この名称。」

「あはは…でも、このモンスター結構疲れるよ…」

 ん〜、HPが完全に着れるまで切り続けないと攻撃してくるからかな〜。

 あ、良いこと考えた。


「『聞け、迷いし者よ。聞け、悔いなる者よ。我は王なる者、見ゆることすら許されぬ。我にひれ伏せ! 我に慄け!』」

 スキル発動、【王の権威】。


 このスキルは種族スキルだ。

 このスキルは結構便利で、ノーマルスキルである【威圧】に変わる―――というかそれ以上の効果がある。ノーマルスキル【威圧】は、人のみを対象として威圧するが、このスキルはどんなものであろうとも、王の権威の前でひれ伏す(支配する)、というものだ。

 そして、副次効果。

 副次効果は、自分の下位種族、または同種族のものには通常の効果から二倍上乗せした分の効果が得られる、というものだ。

 この場合、私は腐血なので、吸血鬼とゾンビが下位種族となる。そして、その下に連なるものもまた(腐血)の下位種族だ。

 ちなみにスキルツリーを見たところ、王の権威から神の権威に進化できるそうだが、その場合は種族に制限がかかってしまうみたいなのでやめている。


 すっ、と『吸血鬼(?)』が平伏する。

 その他のモンスターもこちらに来るのをやめ、その場に待機し始める。


「『命令だ、消えろ』。」

 その一言で、【王の権威】にかかっていたモンスターたちが掻き消える。


―――ピコンピコンピコンピコンピコン


 続けざまに討伐完了の文字が踊る。

「わあお。」

 このスキル、つっっよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ