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投稿遅れました。

申し訳ありません。



「チート????????」

「いや、違いますよ!!」

 ただ刀で何度も切っただけです、と説明するが、リツキさんは、なかなか納得がいかないようである。

「とりあえず、報酬確認してくださいよ。」

 そういうと、ひとまず追求を諦めたようで、素直に確認し始める。


「………………………………あの…?」

「どうかしましたか?」

「な に こ れ」

 そう震えた声で言うリツキさんの細い指は、ボードを差している。


 ああ、と納得する。

「報酬ですね?」

「いや、ナニコレ?????」

 3個ぐらい桁が違うんですが、と続けるリツキさん。

 それもそのはず。コレは一応エリアボスなので、経験値はおいしい。

 ……ただ。


「時間制限あったんですよ。

 気づきませんでした?」

「え。」

 やっぱり気づいて居なかったようで、慌てて戦闘記録を確認するリツキさん。


「ほ、本当だ……。」

「結構短いですよね〜。」

 このボスの時間制限は約十五分。

 正直、私はぱっぱと倒せるから良いが、拘束ができない種族の人たちだったり、ルービックキューブを揃えれない人たちにとっては地獄だろうことがわかる。


 いや、運営!!

 意地悪すぎでしょ!

 いや、意地悪どころじゃ無い気もするけど!!


「他の種族エリアにもこういうの有るのかもね……。」

 ああ、確かに有りそうだ、と今更ながら思った。

 ここをクリアしたことに満足してたから、他のところのことなんて考えてなかったなぁ……。


———ピロンッ


ん?

____________________

  第一回世界歴史書(ワールドレコード)イベント発生


 対象:全プレイヤー

 期間:七月二十五日、午後五時〜八時

 ログアウト:可能

 内容:探索


※詳しい内容についてはヘルプをご確認くだ

さい。

____________________


 ナニコレ??

 全く見たことも聞いたこともない。

 ただ、「ワールドレコード」は、他のRPGでもよく耳にするワードではあるけど……。

このゲームの運営がやるってことは、何か意地悪な仕掛けがあるはず。嫌な予感しかしないんだよね。


世界歴史書(ワールドレコード)……?」

「あ、やっぱりリツキさん(初期勢)も知らないんですね。」

 現段階のゲームは、基本的なことを攻略勢などが隅々まで調べ尽くし、他のプレイヤーにも共有されている。

 今の所の最新情報が集まっているはずの攻略サイトにもこんな情報なかった。

 そして、このタイミングで来るってことは……。


「リツキさん! ちょっと来てください!!」

「え?」

 思い当たることがあった私は、ぐい、とリツキさんの腕を取って走り出した。


   *


「ひどいなー、ひっどいなぁ〜。」

 怒ったように森を徘徊する艷やかな濡れ羽色の髪を持つ少女。

 一見、幽霊のように見える。が、その頭上にはプレイヤーであることを示す、『prayer』という緑の文字が光っている。


「シルちゃんひどいんだ〜。」

 そう言うプレイヤー——cyako(ちゃこ)

 両手に持った戦斧を一振りし、目の前に現れたモンスターを一瞬にして屠る。


 ひどいひどい、と繰り返す彼女の表情は、言葉とは裏腹にニコニコと笑っている。

「シルちゃんひどいんだー。私以外の人と組むなんて………嫉妬しちゃうなぁ………♡」


 くるり、とひと回しして戦斧をしまうと、ステータスを呼び出す。

「まぁ、いっか。」

 メッセージの一つをを表示して、にこり、と満面の笑みを浮かべた。

 その満面の笑みは、どこか不気味さを含んでいた。


「待ってるよ、シルちゃん♡」

____________________


     おめでとうございます!


 貴方は第一回世界歴史書クエストの『役』

に選ばれました!

      要請を受けますか?

        Yes/No

____________________


 そして、迷いなくYesを押す。

____________________

 要請をお受けいただき、誠にありがとう

ございます。

 クエストの間は運営として動いていただ

くことになります。詳細は添付した書類にて

ご確認ください。

    よろしくお願いいたします。

____________________


「ふふ、ふふふふふ♪」


誤字脱字などがありましたら、遠慮なく誤字報告をお願いいたします。

また、感想なども遠慮なくお願いいたします。

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