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今回もリツキ視点があります。

また、第9話でリツキが使っていた【隠密】ですが、【魔法 - 全】の風魔法に分類される魔法になります。


「ええ??」

 そのステータスに思わず私は二度見する。

____________________

  リツキ Lv.29


  性別…男

  種族…竜王(ドラゴン・キング)

  称号…力強き者


基本ステータス

  HP…160/160

  MP…80/80

  筋力…12

  魔力…10

  体力…12

  俊敏…12

  状態異常…気絶

  SP(ステータスポイント)…3


種族スキル

 【打撃】Lv.4【魔法 − 炎】Lv.2

 【竜鱗】Lv.2【咆哮】Lv.2

 【筋力強化】.Lv2【苦痛耐性】Lv.4

 【体力強化】Lv.2


ノーマルスキル

 【HP自動回復】Lv.2【凶暴化(バーサーク)】Lv.3

 【MP自動回復】Lv.1【精神耐性】Lv.4

 【鑑定】Lv.3【聖域展開】Lv.1

 【魔法 - 全】Lv.3


         ▼

____________________


 竜王(ドラゴン・キング)

 竜とかそこら辺の種族、聞いたことないんですが。


 でも、自分の情報ってわけじゃないからヘルプからだと見れないか……。


 と、いうことで、【叡智の書庫】、頼んだぞ!

 目をつむると、半透明の板が浮かんでくる。


 ただし、頭の中でだけだけどね? 物理的には浮かんでないよ?

____________________

   検索ワード、『竜王(ドラゴン・キング)』…


  該当する書物は 3 点です。

 ○幻想種の成り立ち

 ○龍神

 ○ブレイブ・シーカーの手記

____________________

 3つ!?

 少な……。


 今までこのスキルを何回か使ってきたが、こんなに少ないのは初めてだ。

 少なくとも、十何冊かはあった。


 どんだけ記述が少ないんだろ……。

 この数ならリツキさんが起きるまでの暇つぶしに丁度いいかな?

 一番上の「幻想種の成り立ち」からみていこうかな。


 ***

〈リツキ視点〉


「ぅ………ん………。」

 まどろんでいた意識が覚醒する。

 確か俺は、あの女の子―――ステータスによると、シルウィードっていう名前らしい―――からパーティーに誘われて、それでお互いのステータスを共有しようってなって………。


 と、寝転んだまま逡巡する。


 そうだ、ステータス。

 シルウィード、さん? ちゃん? ……まぁ、どっちでも良いや。


 あの子のステータスは少し、というかかなり異常だった。


 エクストラスキルに称号2つ持ち。

 しかも、未だ誰も―――トッププレイヤーでさえ、まだ到達していない50レベ代まで到達している。


 どういうことなんだろう。



 と、ここで俺は何に寝転がっているのか、ということに考えついた。

 恐る恐る、目を開ける。


 まず、視界に入ってきたのは、炎を閉じ込めたかのように煌くルビーの腰飾り。


 ん???

 んん???


 俺の部屋にはこんな物はなかったはずだが……。


「ぁ……おきましたか?」

 頭上から声が降ってくる。

 それとともに、今の自分の格好を理解して、飛び起きる。


「ぉ、おはようございます……。」

 恥ずかしそうに頬をちょっと染めてそう言うシルウィード、さん。


「おはよう、ございます?」

 疑問形で言葉を返すが、未だに俺の頭は混乱している。


 俺は気絶してパタリと横に倒れ込んだ。

 しかも、運悪くシルウィードさんの方に。

 女性の力じゃどうにもできなくて、俺は膝枕されていたわけである。


「すいま、せん。」

 ちょっと途切れながらも話しかけてくるシルウィードさん。

 最後の方は何やらかすれていて、おそらくのどが痛いのだろうと推測される。

「いえ、こちらこそすいません。

喉、痛いんですか? 痛いなら、無理しないでも……。」


 なんで……と、ポツリと漏らし、パーティー内チャットに何やら書き込む。


 程なくして、チャットに

『ありがとうございます。

実は、今、竜王(ドラゴン・キング)について調べてました。ヘルプの情報とも照合したいので、見せてもらえませんか?』

 と、送られてくる。


 竜王(ドラゴン・キング)のことについて?

 どうやって調べてるんだろ。


 まぁ、それは後にして、竜王(ドラゴン・キング)についてのヘルプの情報をチャットに送る。

『ありがとうございますm(_ _)m』

 いや、返信はやいな。


『ちなみにどうやって調べてるの?』

 気になったので、チャットでたずねてみる。


『エクストラスキルの【叡智の書庫】ってやつの効果ですね。

 【叡智の書庫】は、称号の全智者ってやつをゲットするともらえるみたいです。


 全智者は、思考力を奪う魔法を無化するのと、この称号を持っている者に、

エクストラスキル、【叡智の書庫】を授ける、ってやつです。

 この称号は一人しか入手できません。

 つまり、私だけの称号ですね。


 【叡智の書庫】は、ゲーム内での体感時間が増えたり、この世界に存在する書ならなんでも検索して読めるらしいです。頭の中で。

 願えば、その書を現実(ゲーム内)に出現させることも可能です。』


 ええええええええ?????

 何そのチートスキル。

 この世界に存在した本なら何でも読めるって……それ、やばくないか?


―――ヴン…

『あの、すいません。

リツキさんの種族についてわかったこととかあるんですが、良いですか?』


 チャットではなく、自身の前にボードを出現させていた。

 え、なにそれ。

 設定になんかそんなのあったね。


 それにしても、俺の種族もまだまだ謎が多いからなぁ。

 ヘルプの情報もふわっとした感じだったしな。


 竜の王となるものへと授けられる種族。

 竜の王となれる者は一人。

 いずれ、龍の王にも行き着くであろう。


 ……とかなんとか。

 龍の王ってやつは竜の王の上位版ってわかるけど、それ以外が意味不明だった。


『リツキさんの種族、竜王(ドラゴン・キング)は、竜族の間で代々受け継がれてきた特別な種族なんだそうです。

 この種族になるには、先代竜王(ドラゴン・キング)から直々に授けられないとだめっぽいです。』


 ほへー。

 そういや、クエストの完了条件がそんな感じだった気がする。

 いや、覚えてないわけじゃなくて。

 俺が受けたクエストの内容もふわっとしてるっていうか…。


 不治の病を治し、竜王の怒りを鎮めよ、とかいう感じだった。

 治すっていうか、光魔法を使ったら一発だったけどな。

 

『あの、それで、ここからが大事なところなんですが……。』

 あっ、考え事してたわ。

 ごめんなさい。


竜王(ドラゴン・キング)になった人は、三ヶ月以内に龍王(ドラゴン・キング)に、半年以内に龍神(ドラゴン・ゴッド)にならないといけないらしいんです。それじゃないと、一生このアカウントではログインできなくなるかと。』


 ……………………………………………………………は?


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