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現実恋愛

愛されるためには自分くらい捨てる

作者: めみあ

久しぶりに物語を書きましたが、また重くなりました


 愛した彼のためにできることは自分を捨てること。  


 お喋りが好きだけれど、騒がしい環境が嫌いだと彼が言うから不必要に話すのをやめた。

 TVの向こうでバカ笑いをしている女性を見て、嫌な顔をしたから、口を開けて笑うのをやめた。


 血を見るのは嫌いだけれど彼が格闘技観戦が好きだから私も好きなふりして一緒に見る。

 ビートルズが好きだけど彼がhiphopが好きだから格好いいねと一緒に聴く。


 チークやアイシャドウで遊ぶのが好きだけれど、彼はナチュラルが好きだから、色はほとんどつけない。髪もずっと黒。


 食べ歩きが好きだったけれど、彼が太った人はだらしない人間と言うのを聞いてから、摂生の日々。


 

 あなたに愛されるためならなんだってできる。


 


 友人からそれは愛じゃないと言われた。

 そういうあなたは、相手の浮気が原因で離婚した。なんで浮気されたかわかっていないみたいだけれど私には分かる。あなたは尽くしている事をアピールしすぎよ。


 なんでも言われる前にやってしまったら、守りたいと思われなくなるでしょう?


 私は違う。

 ちょっと足りない私を演じきっているもの。知っていることを知らないふりをして、出来ることも出来ないふりをする。


 それだけで彼の愛が得られるなら、自分なんていくらでも捨てられる。



「実加子はどう思う?」

「実加子は何が食べたい?」

「実加子は何が好き?」


 最近質問が増えた彼。どうしたのだろう。


「君がわからない」


 ある日そう言われて、私も首を傾げる。私にもわからない。



 彼の私を見る目が変わった。彼をずっと見てきた私には分かる。哀れみの目だ。


 捨てたいけど捨てられない、という表情。あなたが大事だったものを捨てる時の顔。


 

 ――ああ、私は彼の大事なものになれた


 私はあなたに愛された。あなたの心に残るなら「私は一人になっても大丈夫」と私から言えるわ。

 


 

 

 

 また次を探さなきゃ。

 自分を捨てれば誰にでも愛されるのよ。


 私は愛された証をたくさん持っている。


 でもどうやっても結婚までは届かない。

 愛されるのになぜだろう。

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 異性が愛してくれるのは、少なくとも惹きつけられて手放したくないと思うものは、他と区別される自分なんかじゃなく、彼・彼女としてその目その耳その肌その心に感じられるものですし、それは普通に恋愛…
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