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現世地球

 現世地球において、人間は最も栄えた生物と言える。

 その数はいまだに増え続けており、とどまるところを知らない。

 ただ、本当にその『数』だけを数えるとするならば……最も多い生物は人間ではなく、更に小さき者たちだ。そう、微生物と呼ばれる人間からは普段目に見えていない存在である者たちこそが、圧倒的な数を有する現世地球で最も多い生物だ。

 そんな微生物でさえも、転生の循環に含まれている。

 そう、全ての生物が、その循環の一部なのだ。


 全ての生物は、死した後この『狭間の世界』へと訪れる。

 それは現世に生を受けた者にとって絶対であり、ただひとつの例外もない。

 そして生物であれば必ず、転生のチャンスがある。

 チャンスと言ったのは、必ず転生できるというわけではないからで。

 そう、割合としてはとても少ないが、転生の循環から外されることもあるのだ。

 外される理由は様々だが……まぁそれはその時が来たら話すとして。

 今はその『転生』についてもう少し語ろう。


 転生は、この狭間の世界で最奥を目指して進むことから始まる。

 狭間の世界は広大だが、全ての者にそれぞれの一本道が与えられる。

 その道を行く過程で、自身が生前に経験した事を追体験する。

 まぁ、映画のダイジェスト版を見るような感じだ。

 そして、最奥にある『境界の門』へと辿り着く。

 境界の門へ辿り着くまでの期間は皆それぞれだが、現世の時間で大体50日前後らしい。

 そう言えば、現世地球にある宗教で、四十九日とか言う概念があったな。

 あれは多分、記憶継承者が言い始めたんだろうな。

 それか、反魂者か。

 どちらもほとんどないケースだが、ゼロと言うわけではないからな。

 それが人間であってもおかしくはないだろう。


 ボンヤリとそんな事を思考していると、目の前にある空間に靄が立ち込め始めた。

 どうやら俺が担当する新たな来訪者が来たようだ。

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