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 今日も曇り。もうすぐ夏だというのに、中々晴れない。




 あの一件以降、彼女からの会話を拒否するようになった。




 最初は普段通り話しかけてきていたが、無視を重ねる毎に、その回数は徐々に少なくなっていった。




 時々こんな会話を耳にする。




『あの人と仲良くする必要ないよ』




『あいつ、女子に手を出したクズだぜ?』




 クラスの連中が自分のことを彼女にそう告げているのだろう。




 もちろん、これに間違いはない。




 ※※※




 その事件を起こしたのは、二年前。




 ちょうど今みたいな季節だった。




 まだクラス自体が馴染んでいない、春先のこと。




 クラスにある女の子がいた。




 その女の子は地味で目立たない、休み時間に本を読んでいるような、そんな人だった。




 彼女の事はよく知らない。直接話をしたことがなく、そこまで関わることがなかったから。




 だが、寂しそうに外の空を眺める様子に、どこか自分を重ねていたのかもしれない。




 彼女と仲良くしていたのは、ある女子グループだった。




 グループに囲まれて、楽しく過ごしている、ずっとそう思っていた。




 彼女がそのグループからいじめを受けているのを知ったのは、少ししてからの事だった。






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