おわりに
ここまでお読みいただき有難うございました。
いかがだったでしょうか。
何を今更を思った人、そうだったのかと思った人、そんな訳あるかと思った人様々だと思います。
これは私自身が色々調べ回った上で抱いたロジックと言うか感想と言うか、そういった物ですので、間違っている可能性も多分にあります。ですので全部を全部、鵜呑みにされるというもの戦々恐々とするものでもあります。
最後の方に書いた、税金の無駄は予算の無駄などは単なる言葉遊びの類の様に感じられた方もいらっしゃるかと思います。ですが、ここの認識が大きな違いだと私は思っています。
税金の無駄であれば、使わない、節約しようという選択肢が生まれるのですが、今回述べた様に予算とは我々の生産能力に対し、お金の不足分で組まれる物であるという認識であれば、使わないという選択はあり得ないんですね。
使わなければデフレ化してしまうのですから、使わない箱物に予算使うくらいなら道路の一本、防衛費にでも使ってくれと、より有意義な予算の使い方を模索はすれど、節約するべきだとはならないのです。この差が非常に大きいです。
今回このような物を書くに至ったのは、日本は失われた20年という非常に不名誉なデフレを続けているにも関わらず、未だに政府の官僚をはじめ、政治家、果ては我々国民の大半が税金の無駄という言葉に囚われ、予算削減に邁進しているように感じたからに他なりません。
この20年間で私たちの生活は大きく変化しました。インターネットやケータイが普及し、これがなくては生活が出来ないレベルになりました。さらにそれらは進歩し、ポケベルがケータイ、ケータイがスマホになり2Gが3G、LETへと替わり、ISDN、ADSLさらに光回線へと替わっています。他の分野でも様々な進歩があり生活水準はかなり向上しています。しかし、GDP(国内総生産)で見た日本の経済成長は20年前と全く変わっていません。
これはデフレにより、物やサービスの価格が低下し、正しく価値を計れていない事に他なりません。
これがどういう事か分かりますでしょうか。
我々の給料は20年前と変わっていない。しかし、豊かな生活を送る上でインターネットやPC、スマホと言った20年前には無かった物が必需品になっている。つまり物の価格が下がった為、入ってくるお金は増えていないのに、豊かな生活を送るのに必要なお金は増えていて、相対的に貧乏になっているのです。
こうなれば今まで豊かな生活の代名詞とされていた物やサービスから幸福度の低いものを切り捨てて行かなければなりません。それが、車であり、お酒であり、結婚であったりと、若者の〇〇離れと言われるモノたちなのです。
これを正すのは容易なことではありません。
一刻も早くデフレから完全に脱却し、20年間に下がった価格を適正な価格に戻し、更に経済成長もさせて行くというハードモードと言うかベリーハードをこなさなければ、このままであればゲームオーバーするんじゃ無いか。そういう危機感を共通認識として持ってもらいたく思い筆を執った次第です。
重ねますが、ここまで読んでくださった皆様、本当に有難う御座いました。
宜しければ、評価、ブックマーク、感想などをよろしくお願いします。
ぜひ身近な人が税金の無駄~等の事を言っていればそれは違うんだよ~とか、ニュースなどで財政難という言葉を耳にした際はホントにそうなのか、そういった反芻をして頂ければ、私としてはとても嬉しく思います。