ぷろろ〜ぐ
何もない一面真っ白な空間。
周囲には元部下の...たしか今は転生神の幹部あたりに就いたはずの彼女と僕、だけしかいない。辺りには天井も床も、本当に何もない。とても殺風景な空間があるだけだ。
「おお〇〇〇〇よ!貴方様ほどの者が死んでしまうとは何をなされたので?」
「いや、君の上司に寝込みを襲われて殺されたんだけど....。」
「....。」
いや、君が聞いてきたのだろう。なんとか言えや、コラ!
「____すみません、うちのバカ上司が....。」
「ああ、此処思考が筒抜けになるんだったっけ? あと悪いのはアレだからいいのよ別に。」
そう、僕は殺されても生き返るので別に気にしていない。僕にとって転生とは小旅行のようなものでしかな
いからだ。
というか、此処にいるってことは何処かの世界に旅行しに行くのでは?
「はい。今度の世界は剣と魔法の世界で勇者は確認していませんが魔王はいるみたいです。技術レベルは魔法がある代わりに科学が発展せず最近人気の世界 Tellus でいうところの中世くらいですね。」
「他には? なければ今から行ってくるけど....」
「申し上げにくいのですがノルマで転生特典を差し上げなければならないのですが....」
そのくらいなら別にいいけど....で、何くれるの?
「ハードルが高すぎますっ!!! ご自分で決めてもらえるとありがたいのですが
「じゃあ記憶と肉体はそのままで魔法っていうのの才能だけもらえるかな?」
「っ、かしこまりました! では記憶と肉体の引き継ぎ・魔法の才能、でよろしいでしょうか?」
「うん。____あとくれぐれもお願いね?」
「はい、任せてください!! バカ上司にはきっちりお仕置きしておきますので、心置き無く楽しんできてくださいませ!!!!」
ああ、何から何までありがとね〜。帰ったらご褒美期待しておいて、ね?
こうして僕は転生の間を抜けて新たなる世界へ踏み出したのだった。