二話 可愛い、のじゃ婆様と魔力
この物語は後にヒサが出て来ますが、話がややこしくなるので投稿の更新は、かなりゆっくりです。
次回投稿未定です
白き刀、聖龍刀を手にした綺羅は皐月に連れらて本堂から出て母家に着いた。
「大きな家だね!皐月は、木造のこんなの一人で住んでるの?」
「いいえ。お婆様と住んでます。今は疲れて寝ています」
「へぇ!おばあさんいるんだ。疲れたって僕のせいかな?」
「違います!わたしのせいなんです!私がしっかりしていればお婆様に負担を強いる事なかったんです!」
僕は皐月達に何やら事情があるようなので深く聞くのをやめた。
皐月に連れられたのは居間だった。但し、だだっ広居間だった。
畳の部屋に襖で仕切られていてぽつんと机が一つ在るだけのそんな部屋だった。
「今お茶持って来ますね。」
と言って皐月は部屋から出て行ってしまった。
「え?」
一人残された僕は広い居間でぽつんと一人座っていると人の気配がした。
「ほぉ。儂の気配を嗅ぎとるとは中々じゃのう」
「なんとかね。まだブランクがあるからまだこれでも慣れてないほうだよ」
「ほーん。そうなのじゃな。そうなのじゃ!儂の名は雪奈じゃ」
「僕の名は九条綺羅だよ。よろしくね。雪奈さん」
僕は、今前にいる雪奈と名乗る女性は十代の若くて可愛い黒髪の女の子だった。
皐月が言うにはここには皐月とお婆様しかいないと聞いていたがどうなってるんだと思う綺羅だった。
「綺羅殿思っている通り儂は皐月の祖母だよ。この柊の巫女は長い寿命を持ち若い時代が長いのだよ。多分綺羅もだよ。こちらこそ皐月共々宜しく頼むよ」
「そうなんですね。僕も若い時代が長いのかぁ。これで皐月よりも早く死ぬ事が自然的には無いのだね。月詠様にもこの世界を救ってくれと言われたからね。時間がかかりそうなら有り難いね。」
僕が雪奈と話していると皐月がお茶を持って来た。
「綺羅様入ります。失礼します。あれ!お婆様!起きてて大丈夫何ですか!まだ魔力が戻られて無いでしょうに!」
「もう大丈夫だて!ほれ!大丈夫じゃろう。心配症過ぎるじゃろ綺羅殿?」
いきなり僕に振られたから、なんで俺に降るんだ!知らねぇしと思っているが声に出さなかった。
「うーん。魔力ねぇ。気功術に似てるんかな。ちょっと待っててね。」
僕は、話を逸らして自分の中に眠る力を探るように身体を集中しだした。
「お婆様。綺羅様は何をなさっているのですか?」
「皐月よ、少し黙っておれ!よう見とくのじゃ!あれは流一刀流の基礎鍛錬、内通功じゃ身体の力を隅々まで行き渡し、身体能力及び外気功、外に力を発射するのじゃ。」
「なんでお婆様が綺羅様の技が分かるのでしょうか?」
「一度九条の者に会っておるのじゃ。それはまだ言えぬじゃ、じゃが何時か話す時が来るじゃろう。その時に儂は話すのじゃ。」
と皐月と雪奈が話している時、綺羅は、魔力の存在を確認していた。
(ふーんこれが魔力。ふむふむ。なるほどなるほど。魔力とは外から体内に入り自分の力にするのか。ふーん。でも、普通は、限界が有りそうだけど、ん?僕のはだだ漏れてる?えっと魔力を封じてと、これで循環したな。常に僕の魔力は、漏れずに何時でも使えるようになった訳だな。うん。受け渡しも出来そうだな)
「雪奈さん。ちょっと手を貸して貰えますか?」
「む?おなごの手を触りたければ皐月がおるじゃろ?こんなお婆が良いなんて、ちと変わっとるな。カッカッカッ、!」
「そんな事無く可愛いですよ。そんなじゃ無いですけどね。行きますよ。ゆっくり行きます。」
雪奈は、文句を言いながらも手を出したので、僕は雪奈の手の平を、自分の手の平と合わせて、魔力をゆっくり流し込んだ。
「ほへぇ!な、な、なんじゃ!か、体に魔力が流れ込んどる、馬鹿なそもそも人は皆違う魔力じゃろうが!なんで出来とるのじゃ!綺羅殿!」
「煩いですよ。雪奈さん。まだ馴れてないから静かにしてください。うーん。こんなもんか。満タン迄は止めといたほうが良さそうですね。ふぅー。魔力回復したでしょ。雪奈さん?」
「う、うむ!回復してるのじゃ!綺羅殿!凄いのじゃ!」
「多分、皐月も雪奈さんでも出来ないでしょうね。魔力に慣れすぎて力の源迄は調べる事が出来ないでしょうね」
「むむ。た、たしかにのう。自分の魔力と外の魔力がどうなって混じっておるかは分からんのじゃ」
「ふぅ。疲れました。否、体力的じゃなくて精神的かな。色々と有り過ぎて、もう寝たいです。」
「そうじゃろうのう。皐月!布団の用意しておけ!儂がお茶を馳走しとくからのう。皐月よ呆けとらんで早う行くのじゃ!」
皐月が布団の用意をしている間、雪奈と色々とこの世界の内情と原因を探っていたが中々答えが出なかった。
「綺羅様。ご布団の用意が出来ました。こちらにどうぞお越しください。」
「ありがとう。」
と言い皐月についていくが迷いそうな家で広すぎろだろうが!と心の中で叫びつつ皐月に付いて行って、畳に布団が敷いてあってそのまま入り、寝た。
直ぐに本当に直ぐに眠りに着いた。
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