合気道の特徴
技にかんしてはようつべなどで、説明されている動画があります。興味ある方はそちらも参考に。
特徴を述べる前に一つ言いたいことは一つ、
「合気道の技はインチキではない」
ということである。
もちろん演武会などのためにわざと大きな動作で受け身をとる、技がかかりやすいように力を抜くことはあるが、それはパフォーマンスのためである。
もちろん手をかざしただけで人が倒すなんて嘘くさいものをあるが、正しい技、「氣」の概念を理解した人が正しいタイミングで使う場合には結果的に倒すことも可能であろう。
合気道の技は非常に力学的、人間工学的に考えられている。
合気道の技は反撃技(返し技)がほとんどである。
そして技の多くが、崩しと投げ(もしくは抑え込み)に分けられる。
崩しの多くは円の動きからなる。
これは相手の動作、つまり攻撃に合わせることで攻撃を受け流しつつ、自身の反撃につなげる動きとなる。
相手の動きに合わせ相手の攻撃を流し相手の体勢が崩れることで、本来の攻撃の威力を弱らせ(もしくは無効可)させ、反撃につなげる。
たとえば、まっすぐ殴り(突き)にきた際に相手は自分の体という停止位置めがけて殴りに来る。
その停止位置をさらに奥に無理やり動かされてしまった場合に相手はどうなるか。
前につんのめってしまうだろう。
また、横に停止位置を動かされてしまった場合、いきよいよく殴っていればひっくりかえってしまうだろう。
ところ変わって、バット(木刀)で振り下ろした場合、腰の位置に停止位置を設け殴ってくるだろう。
これを横にずらしてしまえば、相手は背中をこちらに向けてしまうだろう。
このように相手に合わせ相手の動きを円の動きで導くことで相手の攻撃を無効かしてしまう。
ここで重要となるのが、どの角度から来た攻撃をどういう角度でさばくか、相手の重心の位置をどこに動かしてやるかなど、力学的な部分が顔を表していることにある。人によっては相手のベクトルを考えると説明する人もいる。
投げや抑え込みには人間工学の面が強く出る。
小手返しという技がある。端的に言えば相手の手を取り、手首を外側にひねる(返す)ことで相手を投げる技である。
この説明を読んだだけでは投げられる姿が想像できないであろう。
この技の要点を説明する。そのうえでぜひ読者の方にも体験しながら続きを読んでいただきたい。
まず、右手を伸ばし手のひらを上に向ける。
左手で右手を下からもつ。その際に左手の小指から中指の三本で右手の親指を、左手の小指で右手の親指をつつみ、付け根をつけるようにもつ。
そして、右手を外側に左手でひねる。
たぶん何も痛みを感じないであろう。
今度は左手で右手を持った状態で手首と肘を90度に曲げる。
その状態で右手首をひねる。
どうであろうか。さっきよりも手首が回らないはずである。
自分の体だからこそ、ある程度のところでセーブがかかり、回らないな程度の感想であるが、
人にかける場合(もしくはかけられる場合)、はどうであろうか。
たぶん相手は痛がり、自ら膝を崩す。
また、崩れずとも、相手の力(力点)は手首にあり、それを相手の後ろや横にずらすと相手は崩れていく。
そして体制が崩れたところを抑え込む。
もちろん、流派により微細な部分はあるが、人間工学に基づき、間接の可動域などを考えられている。
また体さばき、入り身も重要である。
その場にいては相手の攻撃を食らってしまう。また、後や横に動いただけでは相手の動きの調整だけで攻撃はついてくる。
そこであえて相手の後ろやななめ後ろに動き、相手の力がおよび線上から逃れる。
この動き、入り身を崩しと行いながらすることで、より相手の動きに合わせ、投げ矢抑え込みにつなげる。
これが合気道の技である。
合気道を記すうえで理解されずらいものをいかにまとめる。
1.試合が無い
2.稽古は主に約束稽古
3.究極の合気道の技は人と争わないこと
4.柔よく剛を制すの精神
5.「氣」という概念
今後のページではこのことについて触れていきたいと思う。
技の解釈は流派や先生によって千差万別です。
私自身教えていただいた技を噛み砕いて説明したつもりです。
何か疑問点、意見が在れば感想をお願いします。