第3話 再会
孤島に行けるチケットはアイテムのどこにもなく、アイテムの大事なものが入る場所にあった。
ウルがタッチすると、
【孤島行きチケットを使用しますか?戻る場合も同じようにチケットを触ると帰れます。】
チケットの使い方がわかったところで、みんなと行こうと呼びかける。
「準備はいい?みんな。」
「わん!」「ちゅん!」「ちら~!」「モー!」「くあ!!」
チケットを使用すると、一番最初に居た砂浜へ瞬間移動していた。本当に来れるのかとウルはびっくりしていた。ゲームだから行けるだろうと思っていたけど、カリストに会えないのかもしれないと思っていたのでほっとした。
「みんな、ダンジョンに行く前にカリストと聖樹さんに会いに行くけどいいよね?」
カリストが居る場所は島の西側であり、ウルがいる場所は東、かなりの距離があり、ボスザルの居る森を抜けていかないと行けないのだ。
今回はサクラが居ないが、その代わりワン太とおちゅんさんが進化したのだ。ワン太は近接戦闘が強く、おちゅんさんは遠くから聖砲を出して倒していく。
ウルスラも熊らしく攻撃力は高いのか、自慢の爪でどんどんダメージを与えていく。小さいサルやリスなどしかいないため、レベルが上がったみんなでどんどん倒していく。
ウルは今回は舞と歌をメインに補助と回復をしていた。弓や魔術などを使ってもいいが、ごり押しで倒せるのでこの立ち位置になってしまった。
「みんな強くなったね!癒しの舞を踊るからね!」
ウルは人も居ない場所なので恥ずかしがらずに踊れていた。ウルにとってワン太たちは仲間、もっと言うならば家族のように大事な人の中にいるので踊りを見られていても恥ずかしくない。それこそもっと下手くそで転びながら稚拙な踊りを見せていたのだ。
今はとても綺麗な舞になっており、踊り続けている間ワン太たちのHPは回復し続けている。
森で戦闘を続けながら進んでいるが、敵が弱いのか、まだレベルが上がらない。シヴァに一度会った山に来てしまった。
山に登らずに回り道でもう一つの森に入って行く。
「あわわ。アルデ守ってー!!」
「モー!!」
「ちらー!」「ちゅん!」
「ワン!」
先ほどと違い、こちらは前回にサクラがほとんど倒しており、ウルは後ろで補助をしていたのだ。今回はウルたちのみで倒さないといけなく、余裕もなく倒す羽目になった。
森にいるのはかまいたち、ジャギと呼ばれる猫、いろんなものを投げてくる大投げモンキー、ウッドウルフなどがいる。
この中でも複数体で現れるジャギや後衛に居るウルやチラリンに攻撃してくる大投げモンキーに苦戦をしている。
アルデが率先して守っているが、ここへ来てウルたちの戦闘経験の少なさ、もっというと同じレベル相手の戦いをまったくしていないことがここまで苦戦してしまう原因であった。
早くカリスト達に会いたいために無理な強行策に出ている、本来のウルなら進化をしてサクラやジャンヌを誘って行くのがいつも通りであるが、最後の日のあの寂しさからウルは正常な判断が出来ていない。
舞と弓、植物魔法を使い、ポーションなどの回復も駆使して倒していく。
もうすぐ進化できそうではあったが、それより先に森の中央、カリストと初めてあった場所についた。セーフティエリアのためゆっくり休むことができる。
「ここには居ないんだね。もしかして川のほうにいるかも。」
カリストはモンスターが多いが、川があり食材がたくさんある川から、子供であるウルスラを守るために安全地域であるこの森の中心にいて、果実や木の実で飢えをしのいでいた。
ウルの食事により完全に回復したカリストが元の聖樹がいる場所で過ごしていても不思議ではない。ゆっくりここで体力を戻したら行くことにした。
今回はカリストにも会うため、ウルは頑張ってご馳走を作った。鶏肉を手に入れたため、塩唐揚げや牛でローストビーフを作った。お肉だらけなのはおちゅんさんがこれが食べたいと言ってきたので。果物はシヴァからもらったものがまだまだあるのだ。
特製ハムと新鮮野菜にマヨネーズを使ったサンドイッチはワン太の好物でよく作る。
お腹も空いてきたウルたちは、休憩を終えて先に進んでいく。川付近に近づくと突進鮭とアクアエビが出てくる。
突進鮭はその名の通り突進してきて、反動で川に戻るのだ。ここはアルデが存分に力を示していた。鮭を受け止めて地面にピチピチ跳ねている鮭は弱く、可哀想でもあったためすぐに倒した。
アクアエビは川から飛び跳ねて水弾を飛ばしてくる、飛び跳ねたときにしか攻撃が喰らわないので厄介だった。
ウルの植物魔法で捕まえたり、チラリンやおちゅんさんが遠距離で川から飛ばしたら鮭と同じように動けなくなった。
敵を倒した瞬間アナウンスが流れた。
【テイムモンスターがレベルが上がりました】
【名称:チラリンが進化可能になりました】
【名称:アルデが進化可能になりました】
「やった!チラリンとアルデが進化できるようになった!」
「ちらちら!」「もー!」
「待って?ここで進化は危ないから聖樹さんのところでやろう?もうすぐ着くからいいよね?」
「ちら〜。」「もー。」
仕方ないとチラリンたちは早く行こうと急かしてきた。
聖樹がいる場所に着いた。近くに大きくて白いクマがいた。カリストだ。
「ぐあ!」
「カリスト〜!聖樹さん〜!会いたかったよ〜!」
ウルはカリストに思い切り抱きついた。




