6話 あれから三日経ちました
アミンの訓練に疲れたのもそうだが、学校もあるので、そう毎日できるものではなく。凛がログインしたのは三日もたったころだった。
訓練のことを忘れてはだめだとログインしたら日課にすることにした、【歩行】【弓】の訓練をギルドの裏庭で行っていた、
とはいっても、歩行の練習は訓練所をひたすら歩くまわっているだけで、弓は弓を引くだけ。矢を実際に引くけど、撃たないのをしばらくやった後に歩きながらや、座りながら同じような練習をするだけだ。
スキル練習になり、レベルは上がるが最初のうちで実践をしないといけないことはわかっていた。そのため今回も採取クエストを受けることにした。
前回と同じ装備で北門から出て行った。そのまま林の中腹まで行った。最初は薬草が取れないのであまり長いの必要がないからだ。
昨日より歩行スキルのおかげで歩きやすく、つっかえることは皆無になっていた。整備されているとはいえ木の根があるし、土もでこぼこで昨日はおっかなびっくり歩いていた。
(足元に注意が行かない分、前後とかに注意を避けるようになったから昨日のように倒されないよ)
薬草を取りつつ、今回は括り罠をたくさん設置することにした。弓は一応アシストを入れるとまっすぐ飛ぶようになったので、倒したいのだ。
(まさか思い切り引いて、ターゲットをしっかり目視しないといけないなんて)
ゲームアシストを使えばかなり楽になるのはなるが、しっかり考えて行動しないと上手くいかないのは当然、昨日あらぬ方向に矢が飛んだのは弓を引いて撃つとしか考えていないのでどこかへ飛んで行った。
しっかり的を見て、当てようと思いながら引くとまっすぐ飛んで行ったのだ。距離が空き過ぎたりすると飛ばなくなるが。
訓練をずっと続けていたことと外に出て採取をしたことでレベルが3へ上がっていた。レベルが上がるとステータスが種族ごとに上がり、さらにスキルポイントとボーナスポイントがそれぞれ貰える。
スキルポイントは消費をすることでスキルを獲得できる、上位スキルやスキル統合にも使うため使いすぎないほうが良いらしい。
ボーナスポイントはステータスを種族ごとに上がるポイントの他に自分で上げられるのだ、このポイントでそれぞれ種族ごとに差別ができるのだ。
ちなみにスキルポイントは1レベルで3ポイント、ボーナスポイントは5ポイントもらえる。
初期スキルは一つ3ポイントのためレベルアップごとに一つ取れるわけだ。
(今の自分に合うスキルにしようかな?えーっとこれとこれ)
命中率や生産成功を上げられる【集中】スキル、遠くのものを見るために【遠視】スキルを入手した。
遠視スキルと集中スキルはパッシブスキルで生産や集中するごとに上がるため最初のうちに取ったほうがいいというのはアミンさんが話していたスキル解説であったことだ。
(遠視は見ずらい林でもどこでも敵を見つけやすいから便利だといっていたし、集中はマルチに輝くから弓使いとか生産をする人はおすすめと言っていたから取ったけど)
採取の時に薬草を見つけやすく、きれいに取ることができるようになったかも?程度だがこれから期待できるスキルだとわかった。
遠視だが、先ほど効果が発揮した。
(ちょっと遠くを見てみよう・・あれっていのしし?)
ウルは二度目だが、後ろからやられたため知らないのである。さすがに鹿とかネズミなどの倒しやすいものを倒さずにイノシシからは怖いと思い、消音スキルと気配遮断のスキルを使いつつ木の後ろに隠れた。
幸いイノシシはウルには気づかずにその場から遠ざかって言ったため、一息をつけた。
遠ざかるときの「ブモー」という鳴き声を聞いて、思い出した。
「あ、あなたが私を倒したんだ。」
特段倒された怒りなどはない、恐怖もない。だがこのイノシシを倒せるようにならないと林の中で自由に行動できないのだ。
採取などできないなら南や西で過ごすしかないが、南も強い動物はいるだろう。
レベルアップでステータスを上げるなども考えたが、私が強くなっても実際面と向かって戦えるかと言われたら頷けないのも事実。
あくまでウルはちょいビビリの女の子であるから別の方法を考えた
まずは情報を得るために後ろをついて行くことにした。
気配遮断をして少し遠めでいると気付かれないみたいだった。嗅覚は強いイノシシだが、気配遮断は匂いも薄れさせるみたいだ。
イノシシは草をかき分けながら木の実を食べたり、水を飲んだりしていた。
うーん、普通の動物で何も対応策が思いつかないと、考えたときに事件は起きた。
「ブ、ブモー。」
イノシシの鳴き声とともにウルが先ほどに仕掛けた括り罠に後ろ脚をひっかけ持ち上がった。
「イノシシも釣れるんだ。すごい罠だ。」
たまたまか、必然かわからないが、チャンスということは理解できたため、弓を射ることに。
一応訓練で的に当てれる様になっているためおっかなびっくりでも一つ一つイノシシに木の矢を当てた。
自分の力で飛んでいく矢にファンタジー感を感じていた、自分が弓を引くイメージがわかないからだ。
2回に一度は右に逸れたりしていたが、16回、イノシシに8回当てたら倒れた。
肉のドロップが落ちていたので拾ってアイテム袋に入れた。
「罠にかけて倒すのがいいかも?それ以外は気配遮断と消音で見つかる前に逃げよう。」
そう結論付けたところで、先ほどのイノシシによってレベルアップをしたので、攻撃に5を割り振り、【言語】スキルを獲得した。
【言語】スキルは共通言語以外の言語を読むために必要なスキルで、読書が大好きなウルにとっては必須だった。イノシシは倒せることがわかったため、これからは自分の趣味にスキルを振り分ける。ウルは笑顔になりながら林を進んだ。
今回林に来た理由は薬草ももちろんだが、メインは別にある。
「きれいな青色ー。」
湖である、調合において水の種類が大事で、ポーションにおいては綺麗な水が大事らしい。
鑑定結果にはきれいな湖の水と書いてあり、調合や調理など幅広く活用できると書いてあった。
入れ物を買ってきてないため今回は水は入手しないが、今度来たら取っておこうと頭にメモしておいた。
ギルドの資料室で読んだ調合全集ではそう書いてあったため、調べるためにここに来たのだが、それ以上にきれいな湖を見て、ここへきて正解だと思った。
思わずスクショを何枚か撮ってしまったが、同じようなきれいなところを撮りたいと思ったところで、ふと思い出した。
「そういえば、この林の先に霊峰があったけど。入らないなら大丈夫だったよね?行ってみようかな。」
霊峰レヴィアタン
水の理竜がその山の頂で守護をしているため、その名がついた。
霊峰を侵すものを絶対に許さない理竜は魔王とも戦ったという。
魔王が住む魔王城はこのギブロンの北の霊峰を超えた先にあるという。
そのためギブロンを攻めて、王国を上下で攻めようとした魔王は四天王の一人と精鋭と大軍を任せて、霊峰を攻めた。
理竜レヴィアタンは怒り、その悉くを滅ぼし、その怒りは魔王城に向かい、魔王城を全壊させたという。
理竜でも魔王にはダメージを与えられないため、そのまま霊峰で今もまだ眠っているという。
霊峰の写真を撮りながら、王国は冒険ランクA以上は入れないようにしているのは、守り神として、そして破壊の化身として侵すことのないようにしているんだ。
そう考えながら、門番がいないため誰でも入れそうな入り口を少し見た後に、オブロンに帰った。
門番がいないのに明確な基準があるのは、ウルが言ったのも間違いない、間違いないが、完ぺきでもない。
入り口にいた緑の屈強なゴブリン
【破壊のゴブリン レベル67】
理竜の魔力と深淵のパワーが霊峰を囲んでおり最強の場所へとなっていた。
【霊峰レヴィアタン 入り口 推奨レベル70】
最強プレイヤーすら、歯牙にもかけない。Bランク以下だとそのまま消える最強のダンジョンなのだから。




