表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
犬飼さんは目立ちます!!  作者: 猫踏み三年
第四章 第二回イベント

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/76

第18話 さらばシーテン

 船は海の上にずっと止まっており、ウルは

「ロープとかなくて大丈夫なんですか?」

「ああ、船長スキルはいろいろあってな、停止と出発を俺のタイミングでできるんだ。今は止まらせている。」


「あ、あと、操舵はどうするんですか?」

「マストとか風と波を見て動かすこともできるが、俺は風魔法と操舵スキルでいつでも行けるぞ。」

「船メインのスキルですね。」

「おう!操舵スキルは持っておいて損はないだろう。ウルに教えてやるから乗ってみろ。」


「どうやって乗るんですか?」

「あ……。」


 船着き場でもない砂浜にいるウルたちには、登るすべがなかった。


「クリーン。びしょびしょで気持ち悪かったです。」

「すまんすまん。着衣で海に入ることも必要だ……すまん」


 ウルのジト目に負けたシーテンはすぐに謝った。あの後アルデ以外のみんなが乗り込み、アルデはテント前でお留守番していた。ワン太とチラリンはおちゅんさんに運んでもらい。

 ウルスラは私もいくとウルたちと泳いで船まで行った。


 水泳スキルを初めて使うのがここかとウルは少し萎えていたが、船に近づくと梯子を掛けてもらい、ウルスラを背中に乗せて登り切った。


「これ。戻る時も泳ぐんですよね?」

「船着場を作ってないからな。」

「はあ…クリーンがあってよかった。」


 ウルはハンドルを持たされると。



「よし!俺が推進力を出していくから、ハンドルをもって左右に回してみろ。」

「は、はい。」


 そこからしばらくは島の周りを軽く運転をしていった。操舵スキルも獲得したのである程度どれくらい回せばいいのかわかっていった。


「うん。これなら元の場所に戻れるな。」

「そうですね。一人で大丈夫なんですか?」

「ああ。俺にはこれくらいの穏やかな場所なんて目をつぶっても平気だ。サクラにも挨拶をしたら行くことにする。」

「よかったです。また会えるのを楽しみにしていますよ。」

「俺もだ。ウルたちはどこの町にいるんだ?」

「え?オブロンですよ。」

「オブロン?そんな場所知らないぞ?」

「え?シンシア王国の東に行ったところにある小さな町ですけど。」

「シンシア王国……。そっちは聞いたことがあるな。」

「シーテンさんは違うんですか?」

「俺はバノバン帝国のブルゴンという港だから知らないぞ。」

「え?違う国なんですか!」

「そうらしい。でも、ウルたち来訪者がいつかくることを願っている。」

「はい。」


 サクラが戻ってくるまで、ウルたちは船の出航準備を進めることにした。


 サクラが帰ってきたのはお昼だった。シーテンが船旅に出ることを伝えると。



「そう。ファイト。」

「サクラちゃん冷たいよ。危ないかもしれないんだよ?」

「クラーケンの島に死なずに座礁して生き延びる。私が心配する必要がない。」

「でも。」

「いや、サクラの言うとおりだ。戦士に戦いの場に行くときにいちいち強く心配されても舐めるなって思うだろ?船大工兼船長の俺も同じことだ。」

「クラーケンはいるんですよね。ここには。」

「いるが、俺の出発にはかぶらない。今は北の島でゆっくり寝ている。」

「そこまでわかるんですか。」

「ああ。まあウルたち来訪者がクラーケンを倒してくれるんだろ?」

「もちろん倒す。」

「それは楽しみだ。ぜひどんな奴だったか今度あったら俺に教えてくれよな。」

「はい!では果物と燻製肉は保存庫に入れておきました。パンもかなりの数置いておいたのでご飯には困らないと思います。」


 シーテンはサクラを手招きすると、小声で

「おう…。サクラ、ウルは過保護だな。」

「善人。シーテンは死なずに顔を見せることがウルの幸せ。」

「わかっているって。この日に旅立たないとたぶん出れねーからな。」

「なぜ?」

「わからん。勘ってやつだな。」

「船乗りの勘は海にて絶対。」

「わかっているじゃねーか。」


「ないしょ話?」

 というウルに二人は海のモンスターの話だと話をそらした。


 ウルの心配性はかなりあり、保存庫というホームなどにおけるアイテムボックスに水は樽を入れれるだけ、食料も干した魚に燻製肉にウインナーなどの加工肉。そして前に作っておいたパンのほとんどとシヴァからもらった果物にカリストやこの島にあった果物をいっぱい詰め込んだ。

 もう一つには簡単な木の箱にポーションなど非常事態用のアイテムをこれでもかと入れている。


 シーテンは一人船に乗り込むと、こちらに手を振り海の向こうへ進んでいく。


「またな!!」

「はーい!ありがとうございました~。」


 シーテンの船はぐんぐん進んでいき、見えなくなった。


「いっちゃったね。」

「うん。これで国に帰れる。」

「そうだね、シーテンさんを待っている人がたくさんいるだろうし。」


 そういうと、少し寂しくなった島に帰っていくのだった。


【特殊クエスト 迷子の名匠を救えクリア】

【称号:バノバン帝国の感謝を獲得しました】

【船関連のスキルレベルが上がりました】

【名匠シーテンが元の世界でも現れます】

【称号:ポセイドンの祝福を獲得しました】

【イベントクリア後にアイテムが入手できます】


 というアナウンスと通知は気づかなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ