5話 初クエストに出発
翌日学校から帰った凜はそのままゲームを再開した
冒険ギルド内でログアウトをしたためそのままクエストを受けて冒険に行こうと思っていたのでギルドで起きたらそのままクエストボードへ
討伐クエストはまだ弓の扱いもやっていないのに出来るはずがないが、薬草の採取は最悪ちぎるだけでも大丈夫だろう、昨日は薬草の図も見たのでとりあえずやってみる、
クエストボードはランクとクエストの種類をタッチすると出てくるのであっちこっち見ることもない、かなり便利であり関心した。
受注はしないが一応どんなものだろうと討伐クエストを見てみると
【ウルフ 5体討伐】
【ゴブリン 10体討伐】
となっており、敵対しているモンスターのみがクエストになっており、草食動物は討伐してもお金にならないらしい。
お手伝いクエストに孤児院の見守りとあったが、さすがに町に馴れていないのに厳しいと思い、採取クエストから薬草を選んだ。
【薬草 10株】クエスト報酬は100円とかなり少ないが、100個とっても10個クリアになって1000円貰えるため早速受注した。
昨日ギルドカードをカバンしまっているのをアリアさんに見られてアイテムボックスのスキル化をしていないことがわかった
やはり鑑定もあるので異世界三大スキルのアイテムボックスもスキルとしてあったのだ、実況動画も飛ばして見てしまったのでやらかした
アイテムボックスがないとカバンのサイズにしかものを入れれないという最大の不便があるが冒険ギルドではFランクの初心者に向けてアイテム袋を無料で貸し出してくれるみたいでお願いした
アイテム袋は5種類を99個入れられるため序盤ならなんとかなるだろう、ちなみにアイテムボックスのスキルは999種類を999個入るらしい。昨日ログアウト後に見たので間違いない
アイテム袋はEランクになったら返さないとギルドが取り返しに来るのだとか、私ならDランクでも勝てますよー?とアリアさんの迫力がある顔にもともと返すつもりだが忘れることはないだろうと感じた
アイテム袋を手に入れたし、次に林に行く前に雑貨やで道具をそろえないと行けないと思って持っているお金に相談しながら
【採取ハサミ】
【袋】
【初心者調合キット】
【初心者木工キット】
【初心者細工キット】
武器屋で矢を30個買ったので合計9000円
行く道にあった串焼きのお肉を5個買って1000円
素寒貧になってしまったが仕方がない最悪ギルドでまたログアウトすればいいと思ったが、薬草が一回でどれほど取れるのが気になるためまだあきらめない
今回はバトルはしない、消音と気配遮断スキルで逃げながら採取がメイン、どんどんとってどんどん逃げる
北門にはルイがいた、同じ場所を守るよりいろいろ持ち回りで全部の門を守るというのがルイの談だった
少し話して早速林に近づいたが、町と違って人も少ないためしーんとした静寂が少しウルを独りにさせた
いいもん、逆に動物とかわかりやすいから
探知で植物を見つけ出し、木の枝やツルをどんどん採取していた。
木の枝は矢になり、ツルは罠になる
跳ね上げ式の括り罠を作るのにはツルが必要らしい、本来ならもっといろいろ必要なんだろうが
罠スキルを使用したらツルのみで作れるらしい
さすがに柔い植物のつるなので小さい動物しかつれないらしいが、大きい動物は逆に困るのでちょうどいい
そう思いながら括り罠をどんどん設置する
いろいろ見つけるがまったく薬草が見つからない
【探知】の方法が間違っているのかな、えーっと薬草の名前で探知しよう
植物という広い単語から薬草を探知した
そうしたら少し遠いところで発見した。
林の中をどんどん進んでいくと少しじめっとした場所に出た、そこで薬草の群生地を見つけた。
薬草は根本を鋏で切ると場所によっては次の日に生えるらしいけど、そんなに土がいいのかな?
農業でもやるならここの土を使おうかなって思いながらちょきちょき薬草を切ったら30株取れた
10個で100円だからまだまだ足りないな、他のものを採らないと、探知をしながらどんどん奥の方へ進んでいき、100株採れた
これで調薬分もとれたし、他のものをとろうかな
調薬スキルをとったのはポーションもあるがいちばんの目的は毒薬
モンスターを倒す上で弓だけだと不安、だったら行動不能にすればいいと毒を作り出すために調薬を取ったのだ
毒草や毒キノコを探知しながら、ようやく判別ついた薬草は探知を抜きに採取を続けたら
「プギーーー!!」
「いったーーー!!」
後ろからすごい衝撃と共にはじまりの町へリスポーンした
(え?PKなのかな?すごく怖いけどなんだろう)
犯人はイノシシであるがウルは全く犯人を気づかず人にやられたと思い込んだ
(あの林に戻ってもまた倒されるから今日は生産ギルドでいっぱい作るかな)
冒険ギルドで薬草を200個売りそのまま生産ギルドへ直行した
生産ギルドは冒険ギルドよりさらに広く、テニスコート三個くらいの大きさだろう。
生産ギルドでは加工部屋があり、自分の作業部屋がない場合こちらで作れるのだ。生産ランクB以上の学園での先生経験がある人が受付をしている、その理由は何も知らない初心者が大量に指導を請うので不慣れなNPCだとパンクするだろうと
それを私にいろいろ世間話も交えながら教えてくれるのが受付に居た生産ギルドのマスターアミンさんだ。桃色のツインテールで少女の要な出で立ちだが話していると近所のおばさんを思い出すのでかなり年上だろう。
自分の生産スキルと何を作りたいか話したらまずは作って見せてみなさいと作業場まで連れていかれた。
「いい?生産スキルがあったらその分野のものは作れる、でもそれで終わりじゃないの。」
「素材の良しあしに作るアイテムの造形や知識を持っているか、慣れも大事ね。」
「いいアイテムを使用したらいい武器ができるわけじゃない、適したアイテムを適した方法を見つけるのも熟練者への道よ。」
アミンさんの話をずっと頷きながら木の枝で矢を作る、木工スキルで矢の形にしたら出来るはずが失敗した
「な、なんでできないの?」
「矢を知らない?矢じりはまだしも羽もつけずにどこに飛ばせるの?」
「え?矢ってそうなんですか?」
「はー、作る前にどういうものを作るか知らないと話にならないわ、でも今回は特別に作りたいものの本を見せるわ。それに作らないと楽しさがわからないから羽も持ってくるわね。」
アミンさんがついついここまで来て解説をしてくれた理由がわかった。まるで初心者で作るものすらわからなそうな少女に見えたのだ。それをしっかり指導して生産が嫌にならないようにしてくれたのだ。
ありがとうございます。弓の勇者だけ見ていてもわからないから今度から図鑑とか武器のお店でいろいろ見てから挑戦しようかな?スマホで作るものを調べてからでもいいかも。
あーだこーだ脳内でシミュレーションをしながらアミンさんが来るのを待っていたが、アミンの顔が隠れるくらい大きな木箱を持ってきた。
「な、なんですか?この大きな箱?」
「うん、今日は暇だしいっぱい教えようかなって、これ羽とか雑草とかいろいろあるよ?」
今日はまるまる寝る前まで生産漬けになり、たくさん学んだがそれ以上に疲れた。
凜が次ログインをしたのは、3日後だった