10話 鉱山へ
学校帰り、今日もクラスメイトと話すことは出来なかった。しかしゲームの世界ではここ3日はサクラちゃんと一緒に遊んでいる。
木材の入手が途方もない上、遊ぶ時間が限られているため、丸太をウルとサクラの持てるだけ持つようにするのにこれだけ掛かったのだ。
ジャンヌさんに2日目に最近孤児院へ来ないのを寂しがっているとメッセージが来てしまった。
会いに行こうか凄く悩んだが、やることを終わらせたらしっかり会いに行こうと逸る気持ちを抑えていた。
土地を購入しておいたので、オブロン南の草原の一部はウルのものになり、セーフティエリアになっているため、ウルが許可した人しかプレイヤーは入れない。そこに大量の丸太を置いた。
膨大な土地を購入したが、もともと人気がない場所である上に、ダリン領主の口添えでかなり安くなり、売っていたポーションと素材の買い取りで溜めていたお金で一括で購入できた。
「でも、こんなに必要だったのかな。」
土地いっぱいに広がる丸太にウルはびっくりした。しかし最初から建物など作れるはずがない、たくさん失敗することを加味しても少ないことがあっても多いことはないだろうと結論付けた。
丸太を置いた後に、サクラがオブロンのウルの家で座っていた。これから鉱山へ鉄を掘りに行くのだ。
ここ1週間近くサクラを拘束しているのを申し訳ないと思っており、早速向かうことにした。
オブロンの西にダンケルの町があり、その北北東に木材を取りに行った森があり、西北に大きな鉱山があるのだ。
ダンケルの西門から出て行き、鉱山行きの道があり、そこを歩いていく。
第二鉱山が今回の目的であり、そこはモンスターが棲みつき、無限に出てくるため放棄していたのだ。第一と第三の鉱山は残っており、そこはモンスターが出ないため、NPCはそこで鉱石を掘っているのだとか。
道にはあまりモンスターがいなく、出てもゴブリンのため、サクラが一瞬で倒す。
あまり時間がかからず、鉱山についた。早速洞窟に潜っていく。
NPCが置いたのだろう、松明が光っており、暗闇というわけではなかった。明かりがないならウルが戦闘や採取にかなり難しくなっていただろう。
中に入ると、上の方から蝙蝠が飛んできた。5体の急襲であり、二体はサクラが倒したが、ウルのほうへ近づいてきた。アルデがかばうをして蝙蝠はすべてアルデのほうへ集中攻撃をした。
数により連続攻撃が厄介であるが、硬いタンクが居れば大したことはない。ワン太のキックとおちゅんさんの石吐き出しとウルの矢ですぐに倒せた。
この洞窟はモンスターのスポットにたくさんモンスターがいるのだろう、先ほどから連戦を余儀なくされていた。
しかし、悪いことばかりではない。アルデとチラリンが進化したのだ。
名前:アルデ レベル:10
種族:守護牛
スキル:【強靭な肉体★】【守護の力】【カウンター】【突進】【乗牛】
【強靭な肉体★】・・・防御力増・ダメージ軽減
【守護の力】・・・タンク用スキル
【カウンター】・・・相手の攻撃を利用する
【突進】・・・突進に攻撃補正大
【乗牛】・・・プレイヤーなどが安全に乗れる
名前:チラリン レベル:10
種族:魔法チンチラ
スキル:【土魔法★】【火魔法】【魔力向上】【愛嬌★】
【土魔法★】・・・威力が向上した土魔法
【火魔法】・・・火を使う魔法
【魔力向上】・・・魔法攻撃の威力が上昇
【愛嬌★】・・・ヘイト激減
チラリンは魔法をかなり使いこなすようになり、火魔法で火の玉を相手に当てられるようになった。
アルデはかなり進化しており、守護の力はカバーやガードのスキルを統合したスキルであり、さらにタンクとしても強くなり、カウンターにより、もはや草原のウルフには一人で完勝できるだろう。
アルデの躍進は続き、蝙蝠がどんどん来ていてもすべてを引き受け、カウンターで数を減らし、倒す時間が減っていった。
そうして進むウルだったが、目の前に採掘ポイントを見つけた。アシストオンにしているため、鉱石の塊が見え、それにピッケルを振り下ろすとアイテムを入手できる。
採掘スキルが低いうえ、アシストオンはオフに比べて品質や鉄などのいいアイテムの獲得率が低くなるとは言われている。しかしアシストがないと鉱石の発見すらおぼつかないので仕方がないのだ。
「石ころとたまに銅が取れるけど…鉄ってあまりとれないのかも?」
「違う。レベルを上げると出てくる。ウルはレベルが低すぎる。本当なら第一の町近辺で10まで上げる。」
「そうなんだ、だからなのか。ゆっくりレベル上げながらにする。」
サクラがぽんぽんアイテムボックスに入れているのを見ながら、今度しっかりお礼をすることをウルは心に決めていた。
採掘できるところが消えたので、次に行くことにした。
さらに深い場所に行くと、小さな穴が開いている。近づくともぐらが飛び跳ねてこちらに威嚇してきた。すぐ潜り、こちらに近づいてきた。
「地面のふくらみがモグラの場所。牛のスキルが聞きづらいかもだからしっかり見る。」
「うん、ありがとうサクラちゃん。」
初めてのモンスターに少し手間取ったが、膨らみながら地面から飛び跳ねてぶつかる攻撃のため、回避は楽だった。しかしすぐに潜るためサクラはともかく、ウルの攻撃は当たらない。
しかしここではチラリンとワン太が活躍した。すぐさま近づきキックをして地面に出したワン太と、掘った穴に火の玉をぶつけて、爆発を起こして大ダメージを起こしたチラリンのおかげで蝙蝠より簡単に倒せた。
「でもここって草原のウルフとか、森のジャルより簡単かも。」
「当然、北のあそこは第二の町の周りでも最難関。第三の町へ行くより強い。」
「そうなの?なんでだろう。」
「わからない、だからあそこには何かあるとかいうプレイヤーがいっぱいいる。」
もぐらのゾーンを進み、セーフティエリアに入った。左右に分かれており、右が鉱石が多くあり、左手がモンスターが多いゾーンとサクラがウルに教えた。
しばしの休憩のあと、右の鉱石ゾーンでひたすら掘り進めた。
レベルが10を超えたころには鉄鉱石がある程度惚れるようになり、2日掛けて必要数以上の鉄鉱石を掘り終えた。




