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犬飼さんは目立ちます!!  作者: 猫踏み三年
牧場と神事で目立ちます!
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7話 新しい仲間

 ジャンヌさんから、次に必要な仲間について教えてもらえた。私はたまたま運命を感じた動物とテイムしていたけど、これからいろいろゲームを進めていくうえで役割というのは重要と理解しました。


 タンクか前衛が必要。タンクは盾を持って仲間を守る役割らしい。だけど、動物でそういうタイプっているのかな。ゴリラとかは大きい盾を持てそうですよね。


 ということは、ダンケルの町というよりは、最初の町とかで探すのもありかもしれない。だって北の林とかはもっと動物がいそうだから。


 帰りはばくだん石と戦うことなく、そして草原もダンケル北に比べたら小さいウルフなので全く相手にならないですよ。


 あっという間に北の林にこれた。ここもオークとかゴブリンとかいるけど、でも動物もしっかりいるんです。


 鹿やイノシシは当然のこと、まったくこちらに興味がない様子のもぐらだったり、リスは当然の事に、一度だけならモモンガも見たことがあります。


 ここでビビっと来たらテイムをしようと、ワン太とおちゅんさんにいいます。おちゅんさんは少し大きくなってきて、肩に乗せるのもしんどくなりました。

 ステータスを少し攻撃にふってしまったのは内緒です。

 ひょっとして次の進化ではさらにぷくぷくになるのかもしれないですね。


 肩に乗ったおちゅんさんを撫でる。いつも通り柔らかい毛で気持ちがいいんですよね。

 そうしたら、自分もと毎回ワン太も撫でてほしそうにするんです。もう可愛くてかわいくて。


「ワン太も触って良い?」

「ワン!」


 しょうがないというんですけど、毎回撫でるとしっぽが大きく振るんですよね。かわいいです。


 そうした楽しい時間を過ごしていたら。林の奥で


「ちら?」


 小さいチンチラがいました。とっても可愛らしい顔に、それ以上にくりくりした綺麗な瞳がこちらをのぞき込んでいますよ。


 まるで純粋無垢という言葉が出てきたような、そんな瞳がこちらに、まるでどうしたの?って言っているようでした。


 その愛らしさにワン太たちに初めて会った時と同じ感情になりました。


「私と一緒に来ませんか?美味しいごはんもありますよ?」

 手作りのサンドウィッチをチンチラの口元にもっていくと、

「ちら~。」

 初めてのものだったのか、たくさんにおいを嗅いで、そしてぱくり。


「ちら!!ちら~~♪」


 飛び跳ねて喜んでいます。それも愛らしいですね。


 喜んでいるチンチラとウルを傍に


「ワン…」


「ちゅーん!!」


 タンク役はどうしたとげんなりするワン太と、僕のご飯は??というおちゅんさんがいた。




「決めた。あなたはチラリン!」

「ちら~」


 ステータスを見てみる


 名前:チラリン レベル:4

 種族:チンチラ

 スキル【土魔法】【愛嬌】


 え?もしかして魔法なの?後衛はもう揃っちゃった。けど、前衛には無理だなー。そもそも手乗りサイズのこの子にはスキルがあってもやらせたくなかったけど。


「ねえみんな?このままオブロンの町周辺で新しい仲間をもう一人見つけよう!」


「ワン!」「ちゅーん」「ちーら!!」

 三人とも行こうといってくれたのでよかった。


 まずはイノシシに挑戦してみた。


「あのー、私のなか…まあああ。」


「ワン!!」「ちら!!」


 ワン太の蹴りで、ひるみ、チラリンの石の弾丸のようなものがぶつかり、完全に止まった。


「もう!くらって!!」


 弓で倒した。イノシシは完全にこちらの話を聞くことはできなかった。なにかしら対策がないと無理だろう、今はあきらめることにした。


 鹿は細い体でタンクというには無理があった。それに少し歩いて思いついたことがあった。


「南の草原にいっていい?私たちにぴったりな動物がいるんだよ。」


「ワン?」「ちゅーん?」「ちら~?」

 全員が頭をかしげたが、私は自信がある。


 南の草原。ここにはあまり来たことがない。もっぱら北の林ばかりに言っているから当然ではあるが。

 草食動物がたくさんおり、すべて攻撃しない限りこちらにはいっさい攻撃しないノンアクティブのみという、初心者に向けた草原である。


 ここの一部で牧場を作ろうとしていることで、一つ思い出したのだ。牛はどうだろうと、体は頑丈で体力は高い。力持ちのため防具をしっかりつければタンクとしては行けるかもしれない。


 少し歩くと数匹の牛がいる。立派な体躯でダンケル北のウルフより突進されたら迫力があるだろう。


 しかし、ここの牛は温厚なので戦いに向くのだろうか。そこだけは少し悩みの種である。そのため辺りの牛を一頭ずつ見ることにした。


「モウ!!!!」あたりで一番大きな牛で、声ですら大きい。


 うーん。強そうだけど、私の話無視しそう。ワン太達もあまり乗り気ではないみたいだし、次に行こう。


「もー」


 ものすごくのんびり屋さんだ。ずっと目を閉じて草を食べている。でもこの生活が一番この子にとっても良さそう。次探そう。


「モー!モー!」


 なんだか男前に見える牛さんだ。かっこいいし、おっきい。ワン太達が背中に乗っても。怒ることなくしっかり相手してくれている。


 この牛さんにしたい。


「ねえ、牛さん?」

「モー!」


「私はこれからたくさんの旅に出るんだけど。あなたと一緒に旅がしたい。どう?」


「モー!モー!」


 それは楽しそうだと、テイムは受け入れてもらえたようだった。


「名前は~、もーちゃんにしたかったけど。合わないんだよね。よしアルデにしよう!アルデバランから文字ったからかっこいいでしょ!」


「ワン!!!」「ちら~?」ワン太だぞこっちは!と怒るワン太に、私はどうなの~っていうチラリン。


「だって、可愛いから。私はネーミングセンスはないからしょうがないんだ。」


 理路整然と言うウルに、もう仕方ないと思ってしまうワン太だった。



 名前:アルデ

 種族:牛

 スキル:【突進】【ガード】【かばう】【乗牛】


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