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マネキン  作者: REXULTI
1/1

1.マネキン 2.突起物はない 3.店にディスプレイとして置かれているような一般的なマネキン 4.今は家にいる

マネキン。一つはバ先のデパートから持ってきたもの。色はない(透けてる)。服を着せなきゃどこにいるかわからない。もう一つはゴミ捨て場から各パーツを拾ってきたマネキン。頭部を探すのに苦労した。最終的に両側面に円が黄と黒が交互に4つ等分割されたシンプルな危険マークがついているヒビの入った頭部を見つけた。裂け目から中身を覗いてみた。脳みそは見当たらなかった。頭部は身体に比べ気持ち大き目で非常にアンバランス。左手から特に異臭がして所々黒ずんでいる。蝋化が不十分だったようだ。下半身は取り立てて言うような特徴はない。木製。夜中軋む。安眠妨害。その音で目が覚め、時間を確認すると午前2時から2時30分の間なのもありきたりで不快になる。完全にやっつけ仕事でやってる。その隣には別のマネキン。ビニール製。13万円。⬛️⬛️で購入。商品説明文には、出品者の長文自分語り。運命的な出会い(エピ割愛)から濃密な夜な夜なの営み(エピ割愛)。両親の反対を押し切って結婚を試みるも入籍が不受理になり(エピ割愛)、幾ら試みても子供ができる気配もなく(これは出品者側に問題がある このマネキンの出産能力は折り紙付きだ 避妊せずに使用すればどこからもってきたのかわからないが、ビニール製の胎児型マネキンが部屋に生成されてる)、やがて両者の関係が冷え切って、合意の下別れる決意をした。らしい。気づくとポーズを変えている。どれも官能的で、あらゆる手管を駆使して肉体関係を迫る。常套手段はアルコール飲料に睡眠薬(デートドラック)を混ぜたオリジナルカクテルを相手に飲ませ意識がないうちに行為に及ぶというもの。ただ、ポージングでシンプルに誘うだけでも個人の意見になるかもしれないけど抗えない。でも週3で済んでるのは幸運なのかも。ルーティンの決まった単純作業であれば精神衛生上の問題もないようなものだ。と思う。激しく点滅する丸まった胎児の格好をしたそれ3体を黒いゴミ袋の底に押し込んで、ママチャリの籠に詰め、体力が続く限り遠くに不法投棄しにいく。長く繰り返すとお気に入りの投棄スポットが自然にできる。今は部屋から約10km先の山の麓にある獣道を少し登った所にある秘密基地が気に入っている。ここに捨てて1週間後再度捨てに来ると以前に捨てた無数の胎児がビニールテープや靴紐、荒縄などのありあわせのあらゆるもので、周囲の木々に括り付けられている。所々破損していて頭部や四肢が欠損していたり、胴に大穴が空いたりしている胎児とそのパーツが拙い固結びで立ち並ぶ樹木の表皮を覆うようにして群集している。この光景を見ないと、1週間は落ち着かない。ビニールシートでできたテントを中心にほぼ同心円状に胎児が広がっている。テントの周囲が特に胎児の密度が高く、樹木のみならず、地面(釘で打ちつけられ、体の一部を露出させて埋められ)、不法投棄された粗大ゴミ(冷蔵庫に溶接され、タンスの各引き出しに敷き詰められ)、隙間が少しでもあればねじ込まれている。自転車のカゴの中からビニール袋を取り出すと胎児たちを振り落とした。泣き声一つ上げず従順に地面に横たわり転げる。そのまま職場に向かった。

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