棘薔薇呪骨鬼譚
★平安時代 × 明治大正ロマン × 古代から中世の中華文化 × ファンタジー★
主人公は先祖代々皇帝家に仕えてきた〈影〉の存在、杏守《あんずのもり》家の娘、翼禮《よくれい》。
一族は全員仙術師という特殊な存在で、京《みやこ》には他に仙術師は存在しない。
翼禮の血にはかつて最強と謳われた魔女にかけられた|呪《のろい》が大隔世遺伝によって受け継がれており、産まれた時から意志に反して身体に出現する〈棘薔薇《いばら》〉に苦しんできた。
暗殺をもいとわない仄暗い仕事を請け負いながらも、表向きは平穏な普通の家族として生きていたある日、皇帝家が簒奪され、新たなる王朝が誕生した。
国としての変革の時。それは翼禮も無関係ではなかった。
なんと、杏守家が新皇帝によって〈影〉の任務から解雇されてしまったのだ。
しかし、翌日、翼禮だけが再雇用されることとなり、それには理由があることを悟った。
杏守家にはある秘密があり、それが新皇帝にとって脅威とみなされたのだ。
この雇用はある意味監視。人質も同然であった。
両親が意を決して断ろうとした瞬間、翼禮は言った。
「喜んでお引き受けいたします。両親が賜ってきた恩を、わたくしがお仕えすることで少しでもお返しできましたら幸いでございます」と。
見極めてやろうと、そう、翼禮は思ったのだ。
先祖代々仕えてきたにもかかわらずばっさりと一家を切り捨てた新皇帝とやらを。
彼はまだ気づいていない。
〈影〉の中でも、一番厄介なものを懐に入れてしまったことに。
翼禮が請け負った仕事は京《みやこ》の安全を保つこと。
京の周囲にはいくつかこの世とあの世を繋ぐ太門《たいもん》という門がある。
その門周辺には妖魔《もののけ》や凶鬼《きょうき》が巣食っており、人間を食料として襲うという事件が多発していた。
魔物を倒せるのはそれ相応の力を持った者だけ。
翼禮は市井の人々を助けるため、山へ入り、太門に向かった。
すると、そこには普段とは違う、大きな力の痕跡が……。
これは間違いなく、魔物たちの王族、〈禍ツ鬼《マガツキ》〉に違いない、と、翼禮はたった一人、山の奥へと入っていった。
※カクヨムでも投稿中
※ノベルアッププラスでも投稿中
※ステキブンゲイでも投稿中
主人公は先祖代々皇帝家に仕えてきた〈影〉の存在、杏守《あんずのもり》家の娘、翼禮《よくれい》。
一族は全員仙術師という特殊な存在で、京《みやこ》には他に仙術師は存在しない。
翼禮の血にはかつて最強と謳われた魔女にかけられた|呪《のろい》が大隔世遺伝によって受け継がれており、産まれた時から意志に反して身体に出現する〈棘薔薇《いばら》〉に苦しんできた。
暗殺をもいとわない仄暗い仕事を請け負いながらも、表向きは平穏な普通の家族として生きていたある日、皇帝家が簒奪され、新たなる王朝が誕生した。
国としての変革の時。それは翼禮も無関係ではなかった。
なんと、杏守家が新皇帝によって〈影〉の任務から解雇されてしまったのだ。
しかし、翌日、翼禮だけが再雇用されることとなり、それには理由があることを悟った。
杏守家にはある秘密があり、それが新皇帝にとって脅威とみなされたのだ。
この雇用はある意味監視。人質も同然であった。
両親が意を決して断ろうとした瞬間、翼禮は言った。
「喜んでお引き受けいたします。両親が賜ってきた恩を、わたくしがお仕えすることで少しでもお返しできましたら幸いでございます」と。
見極めてやろうと、そう、翼禮は思ったのだ。
先祖代々仕えてきたにもかかわらずばっさりと一家を切り捨てた新皇帝とやらを。
彼はまだ気づいていない。
〈影〉の中でも、一番厄介なものを懐に入れてしまったことに。
翼禮が請け負った仕事は京《みやこ》の安全を保つこと。
京の周囲にはいくつかこの世とあの世を繋ぐ太門《たいもん》という門がある。
その門周辺には妖魔《もののけ》や凶鬼《きょうき》が巣食っており、人間を食料として襲うという事件が多発していた。
魔物を倒せるのはそれ相応の力を持った者だけ。
翼禮は市井の人々を助けるため、山へ入り、太門に向かった。
すると、そこには普段とは違う、大きな力の痕跡が……。
これは間違いなく、魔物たちの王族、〈禍ツ鬼《マガツキ》〉に違いない、と、翼禮はたった一人、山の奥へと入っていった。
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第一章 棘薔薇の呪
第一話 人質となった魔法使い
2022/05/25 18:38
第二話 友達になろう?
2022/05/25 19:00
第三話 鬼
2022/05/26 19:00
第四話 聖女
2022/05/27 19:00
(改)
第五話 それぞれの立場
2022/05/28 19:00
(改)
第六話 呪術師
2022/05/29 19:00
第七話 長公主
2022/05/30 19:00
第八話 妹
2022/05/31 19:00
第九話 恋しいもの
2022/06/01 19:00
第十話 愛しきもの
2022/06/02 19:00
第十一話 血と信仰
2022/06/03 19:00
第十二話 好意的
2022/06/04 19:00
第十三話 それぞれの事情
2022/06/05 19:00
第十四話 不敬
2022/06/06 19:00
(改)
第十五話 連続するもの
2022/06/07 19:00
第十六話 暗殺の準備
2022/06/08 19:00
第十七話 暗殺に至る証拠
2022/06/09 19:00
第十八話 金剛石
2022/06/10 19:00
第十九話 呪物
2022/06/11 19:00
第二十話 呪と棘薔薇
2022/06/12 19:00
第二十一話 花を手折る
2022/06/13 19:00
第二十二話 平穏な時
2022/06/14 19:00
第二十三話 鈴蘭
2022/06/15 19:00
第二十四話 祭の始まり
2022/06/16 19:00
第二十五話 華
2022/06/17 19:00
第二十六話 ありえない
2022/06/18 19:00
第二十七話 初めての感情
2022/06/19 19:00
第二十八話 お友達
2022/06/20 19:00
第二十九話 透華の理、初の邂逅まで
2022/06/21 19:00
第三十話 ご提案
2022/06/22 19:00
第三十一話 楔
2022/06/23 19:00
第三十二話 綻んで、また結んで
2022/06/24 19:00
第三十三話 勇気
2022/06/25 19:00
第三十四話 熱気
2022/06/26 19:00
第三十五話 遺児・前
2022/06/27 19:00
第三十六話 遺児・後
2022/06/28 19:00
第三十七話 棘
2022/06/29 19:00
第三十八話 臆病
2022/06/30 19:00
第三十九話 衝突・前
2022/07/01 19:00
第四十話 衝突・後
2022/07/02 19:00
第二章 仙子族
第四十一話 兄上
2022/07/03 19:00
第四十二話 大樹
2022/07/04 19:00
第四十三話 大妖怪
2022/07/05 19:00
(改)
第四十四話 四季
2022/07/06 19:00
第四十五話 敬意
2022/07/07 19:00
第四十六話 例え、幾歳巡ろうとも
2022/07/08 19:00
第四十七話 二つは一つ
2022/07/09 19:00
第四十八話 梅雨の晴れ間
2022/07/10 19:00
第四十九話 雫
2022/07/11 19:00
第五十話 地獄
2022/07/26 19:00
第五十一話 悲しき一族
2022/07/27 19:00
第五十二話 薫衣草
2022/07/28 19:00
第五十三話 兄弟姉妹
2022/07/29 19:00
第五十四話 梯梧の花
2022/07/30 19:00
第五十五話 お盆決戦
2022/07/31 19:00
最終話 愛について話そう
2022/08/01 19:00