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第3話 スラ子と学校
俺はいつもスラ子と共に登校している。
これは、スラ子を寂しがらせないための措置だ。可愛いスラ子をひとりぼっちにさせると思うと胸が苦しくなる。そんなことを思いながら俺がスラ子が入ったビンを抱えながら歩いていると。
「おはよ〜」
と背後から声がする。
俺が振り返るとそこには、俺の幼馴染である音坂 奏がこちらに向かって手を振っていた。
「ねぇねぇスラ子ちゃんは?」
朝の挨拶を終え口を開けばいつもスラ子を要求してくる。
「奏さん〜ここにいまスゥ〜」
俺に抱えられたスラ子は、ビンの中からここにいるとビンの中から主張し、奏に声をかける。
「スラ子ちゃん! 今日も可愛いねぇ〜。えへへ〜」
俺に抱えられているスラ子を見つけると俺からビンを奪い取り自身のほっぺたにビンをスリスリと擦り付けた。
「や〜。奏さんも可愛いでスゥ〜よ〜」
「あ〜り〜が〜と〜! スラ子ちゃんは、いい子なんだからぁ〜」
だめだ。この幼馴染。スラ子にぞっこんだ。
そんな奏とスラ子の様子を見ながらそう思ったのだった。
こうして毎日の学校生活が始まる。




