第2話 スラ子と登校
朝ごはんを食べ学校へ行く支度をする。
これは、普通の男子高校生…いや、全国の学生ならば必ずするといっていいだろう。
だが俺は、一つだけ他とは違う誰もやっていないような支度をひと工程入れる。
それは、拾って女の子に変身したスラ子が来てからの習慣のようなものだ。
その習慣とは、スラ子を手頃なビンに詰めて学校へ行くことだ。
何を言っているのかとお思いかも知れないが実は、スラ子は色々な姿に変身することができる。
人間のような姿になったり。縮んだり伸びたりと、変幻自在に自身の体を変化させることができるのだ。俺はこれを『〜〜スタイル』と呼んでいる。
そして俺は、ビンに入るスラ子を『ビン詰めスタイル』と名付けている。他にもたくさんスタイルはあるがそれは、また別の日に。
「スラ子ぉ、きつくないかぁ?」
俺は、スラ子が収まっているビンを持ち上げて覗き込みながら言う。
「はい! 今日もいい収まり心地でスゥ〜」
ビンに入っているスラ子は気持ちよさそうにゆらゆらと揺れている。
「じゃあ、いざ学校へゴー!」
俺は、ビンとスラ子を片手に元気よく出発の合図を出した。
そして、スラ子は
「レッツ! ゴーでスゥ〜!!」
と元気よく返事を返してくれる。
こうしてビンに詰まったスライム娘と俺の登校が始まるのだ。




