表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

枕の下に 希望の上に(2)

青の片隅で

頷いて泣く

初めての日から

わかっていた事だ

足りないのでは無く

無用の形

無駄ばかりあって

何かが乏しくて

張り付いたTシャツ

何処へ行けばいい




発信する事は

騒ぐ事じゃない

蝉の声か 蛙の声か

意味の無い物は

積み重ねても

意味の無い物

定義した瞬間から

決められている




夕暮れの屋上から

上半身飛び出して

蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) 紙飛行機

せめて

飛ぶだけ飛んでくれ

あちら側に

届くわけ無いけれど

この空に

浮かぶだけでも良いじゃないか

蛙鳴蝉噪 紙飛行機

青の片隅で




立ち止まり泣く

始めた事は

無駄だった

捕捉されない

無用の形

贅肉ばかりあって

穴がポカリと空いて

靴の中の水分

何処へも行けない




出来上がった物は

騒音の産物

蝉の声か 蛙の声か

「意味がある風」は

積み重ねたら

意味の無い物

飛ばされて読まない

週刊誌の漫画の一つ




早朝の屋上から

上半身飛び出して

蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) 紙飛行機

せめて

風に舞い上がってくれ

あちら側に

到達できないけれど

この空を

進むだけでも良いじゃないか

蛙鳴蝉噪 紙飛行機

青の片隅で




僕の紙飛行機

ステルス機

大きな空で

見つからずに飛ぶ

読まれたとしても

薄っぺらの表現

内容乏しく

無用と無駄の旗

棚引いて

突き刺さり続ける

自由の空に撃墜される




夕暮れの屋上から

上半身飛び出して

蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) 紙飛行機

せめて

飛ぶだけ飛んでくれ

あちら側に

届くわけが無いけれど

この空に

浮かぶだけでも良いじゃないか

蛙鳴蝉噪 紙飛行機

青の片隅で




真夜中の屋上から

全身飛び出して

蛙鳴蝉噪 紙飛行機

せめて

落ちるまではそこにあってくれ

あちら側に

進む力は無いけれど

この空に

居たというだけでも良いじゃないか

蛙鳴蝉噪 紙飛行機

青の片隅で


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 紙飛行機からステルス機へつながるくだりと、それが落ちてしまう部分はおもしろく読ませていただきました。 言葉の語感は良いものを選んでいると思います。朗読向きの詩ですね。 [気になる点] 詩で…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ