青の片隅で
頷いて泣く
初めての日から
わかっていた事だ
足りないのでは無く
無用の形
無駄ばかりあって
何かが乏しくて
張り付いたTシャツ
何処へ行けばいい
発信する事は
騒ぐ事じゃない
蝉の声か 蛙の声か
意味の無い物は
積み重ねても
意味の無い物
定義した瞬間から
決められている
夕暮れの屋上から
上半身飛び出して
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
せめて
飛ぶだけ飛んでくれ
あちら側に
届くわけ無いけれど
この空に
浮かぶだけでも良いじゃないか
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
青の片隅で
立ち止まり泣く
始めた事は
無駄だった
捕捉されない
無用の形
贅肉ばかりあって
穴がポカリと空いて
靴の中の水分
何処へも行けない
出来上がった物は
騒音の産物
蝉の声か 蛙の声か
「意味がある風」は
積み重ねたら
意味の無い物
飛ばされて読まない
週刊誌の漫画の一つ
早朝の屋上から
上半身飛び出して
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
せめて
風に舞い上がってくれ
あちら側に
到達できないけれど
この空を
進むだけでも良いじゃないか
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
青の片隅で
僕の紙飛行機
ステルス機
大きな空で
見つからずに飛ぶ
読まれたとしても
薄っぺらの表現
内容乏しく
無用と無駄の旗
棚引いて
突き刺さり続ける
自由の空に撃墜される
夕暮れの屋上から
上半身飛び出して
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
せめて
飛ぶだけ飛んでくれ
あちら側に
届くわけが無いけれど
この空に
浮かぶだけでも良いじゃないか
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
青の片隅で
真夜中の屋上から
全身飛び出して
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
せめて
落ちるまではそこにあってくれ
あちら側に
進む力は無いけれど
この空に
居たというだけでも良いじゃないか
蛙鳴蝉噪 紙飛行機
青の片隅で