第201話「番外編その16『自重しないチート嫁による、双子島のすごしかた(前編)』
今回は、ひさしぶりの番外編です。
のんびりのんきな「いちゃいちゃ回」になります。
無事に事件を解決したナギとみんなが、どんなふうに島で過ごしているかというと……。
妖精レーンとリーンの問題を解決したあと、僕たちは本格的にバカンスを始めた。
双子島を繋ぐ地下道を使えば、互いの島を行き来できる。
だから僕たちは両方の島で、自由に遊ぶことにしたのだった。
──リタ、カトラス編──
「というわけで、ナギのためにお魚を捕ってあげるわ!」
「こんなこともあろうかと、釣り竿を用意しておいたのであります!」
島の岩場では、リタとカトラスが釣りの準備をしていた。
用意したのは竹のようにしなる木に、釣り糸と釣り針をつけたもの。エサは、妖精たちのおすすめで、ミミズに似た長虫を使うことにした。
エサを釣り針につけて、釣り糸に軽めの石をしばりつけて、即席の重りに。
あとは、波のおだやかで座りやすそうな場所に移動すれば、準備完了だ。
「いくわよ。てーい」「大物を狙うでありますよ」
ぽちゃん。
リタとカトラスが、釣り針を海に投げ込んだ。
僕はその後ろに座って、水着姿の2人をながめてる。
リタが着てるのは白いビキニ。ポニーテールにした金色の髪が、尻尾と一緒に揺れてる。
カトラスが着てるのは水色のワンピース。腰にパレオを着けてるのは、肌をたくさん見られてフィーンにならないように、という配慮らしい。
「……ふわぁ」
なんだか、眠くなってきた。
天気はいいし、温かい風が吹いてる。
こうしてのんびりしてると、バカンスに来たんだって実感する。
釣りは待ってる時間が長いけど、逆にそれが、お休みっぽくていいな。こんなの、時間があるときしかできないから。
別に……釣れなくてもいいかな。
リタとカトラスがゆっくりと、釣りを楽しんでるところを見られれば、それで──
「……むむっ」
──と、思ってたら、リタが声をあげた。
「来たわ。ていっ!」
気合いとともに、リタが釣り竿を上げた。
魚は……かかってなかった。エサも、そのままだ。
「……おかしいわね」
再び、釣り針とエサを下ろすリタ。
またしばらくして──
「ていっ!」
また、リタが釣り竿を上げた。
やっぱり魚はかかってなかった。
「……おかしいわね。かかったと思ったのに」
「リタどのならすぐに釣れると思ったのでありますが……この海には魚がいないのでありましょうか」
「そんなことないわ。気配を感じたもん」
「気配を?」
「そうよ、ナギ。魚がエサを突っつく気配がしたの。だから釣り針を上げたんだけど……」
……あれ?
「早すぎるよ、リタ。魚がエサに食いついてから上げた方がいいんじゃないかな」
「わ、わかったわ。やってみるね」
リタは、こくん、とうなずいた。
そしてまた海に針を投げる。
隣に座って見ると、リタは真剣な表情で目を閉じてる。獣耳を立てて、意識を集中して──
「──来た!」
ちゃぽんっ!
「──エサのまわりに──1尾──いえ2尾もいる。今よ!」
ちゃぽんっ!
「──今、エサにおさかなの尻尾がさわった。絶対さわった!」
ちゃぽんっ!
「……リタ。落ち着いて」
「もーっ。どーしてうまくいかないのっ!?」
「リタどのの反射神経が良すぎるのでありますな……」
カトラスの言う通りだ。
リタは『気配察知』に長けてる。反射神経も優れてる。
そのせいか、魚が釣り針に近づくと「なんとなく」察してしまう。でもって、反射的に「てやー」って針を上げちゃうみたいだ。
「……ナギにおいしいおさかなを食べさせてあげたいのに……」
「困ったでありますな」
「──ならば、あたくしにいい考えがあります!」
僕たちの後ろから声がした。
振り返ると、フィーンがふわふわと浮かんでいた。
カトラスは膝の上に『バルァルの胸当て』を置いてる。そこから出現したらしい。
「こういうときは、あたくしの観察力におまかせですわ。状況はよくわかりました。あたくしが、なんとかいたしましょう!」
えっへん、と、フィーンは胸を張った。
彼女が着てるのはカトラスと同じ色の、ビキニタイプの水着だ。同じように、腰にはパレオを巻いてる。
似合うけど……なんだか不穏な感じがするのはどうしてだろう。カトラスがフィーンのパレオがめくれないように、必死に押さえてるからだろうか……。
「リタどのは魚の気配が気になって、反射的に反応してしまうのですよね?」
「う、うん。フィーンちゃんの言う通りよ」
「でしたら、別のことに気をそらせばいいのです!」
「「おおー」」
リタとカトラスが声をあげた。
「リタどのが普段、意識しているのはどんなことですか?」
「ナギのこと」
「では、あるじどのでリタどのの意識をそらしましょう……ごにょごにょ」
……ん?
フィーンがリタに耳打ちしてる。それを聞いたリタは僕の方を見て、真っ赤になってる。
なにか妙な予感がするんだけど。
「……ナギ」「あるじどの」
「「協力していただけますか!?」」
協力した。
「……ちょ。ナギ……尻尾に触れるの……だめ……くすぐったいよぅ」
「しょうがないだろこの体勢だと」
「……うぅ……恥ずかしいよぅ……」
結果。
リタは僕の膝の上で釣りをすることになった。
正確には、あぐらをかいた僕の上にリタが座り、釣り竿を握ってる。
目的は、リタの意識を、魚から逸らすこと。
こうしてれば僕のことが気になって、おさかなどころじゃないから……ということらしい。
リタは前の方に体重をかけてるから、そんなに重くはない。普通に水着は着てるから、どうってことないはずなんだけど…………尻尾がさわさわするし、真っ白な水着はいつもと違う感じで気になるし、汗ばんだ背中が目の前にあるし……落ち着かない。
でも、リタはそれどころじゃないみたいで──
「……はぅ。ふとももにナギの体温が……背中に吐息がぁ。そ、それにこれって、ナギと『魔力合体』してるようなものじゃない……ど、どうしよう。カトラスちゃんとフィーンちゃんも見てるのに……どうしようどうしようどうしよう……」
「リタどの! 引いているであります! 魚がかかっているでありますよ!!」
「しかも……釣り竿が折れそうです。まさか、この海にいるという伝説の主が!?」
「フィーン! おさかなを上げるのを手伝うでありますよ!」
「わかりました! あたくしは飛べますので、下から持ち上げます! リタどのとあるじどのは釣り竿を!」
「うわあああん。身体がふわふわして、釣り竿が握れないよぅ。ナギぃ」
「わかった。せーので、で!」
僕とリタは手のひらを重ねて、釣り竿をつかんだ。
そして──
「「せーのっ!!」」
「おさかなをつかみました! あるじどの!」「そのまま持ってくるでありますよ、フィーン!」
──後に地元の漁師さんに話したら「そういう冗談はよくない」と言われるくらいの大物を、僕たちは釣り上げたのだった。
「すごいであります。あるじどの、リタどの!」
「こんなおさかなは、あたくしも見たことがございません」
「なるほど……リタどの頭の中があるじどののことで一杯になり、おさかなに対して『無の境地』になったのでありますな!」
「ぜひ、もう一度やってみてくださいませ!!」
カトラスとフィーンは、大盛り上がりだったけど──
「……これ……しあわせすぎて……もう一回やったら……身体がとけちゃう……かも」
でも……リタの負担はかなり大きかったみたいだった。
「それでは、仕方ありませんね」「そうでありますな」
「リタさまの身体が溶けないように、今度はあるじどのにしっかり、支えていただくことといたしましょう」「ん? むむむ?」
「『ジャイアント・シーバス』一尾では、みなさまのごはんには足りませんし」「いや、ちょっと、なにを言っているのでありますか? フィーン!?」
「……リタどのがお嫌でなければ、もう一度あるじどのと『がったい』していただくのがいいかと」「ちょ、ちょっとフィーン、さすがに無茶でありますよ……」
いい笑顔で語るフィーンと、あわあわしてるカトラス。
それを聞いたリタは、がばっ、と、身体を起こして、
「……嫌でも、無茶でもないもん。やるもん」
「あのさ、リタ。無理しなくても」
「ナギは、私と『がったい』するの……いや?」
桜色の瞳で、僕の顔をのぞきこむリタ。
その質問はずるいと思う。
「……嫌なわけないだろ」
「うん! じゃあ、みんなの分のご飯を釣り上げるまで、がんばるもん!」
「おー!」「……い、いいのでありますか……」
そして、リタは再び僕の膝の上に座り、『対おさかな無の境地』に入って、次々に大物を釣り上げたのだけど──
「……やりきりました……ご主人様……私は……みんなの分のおさかなを釣り上げました……」
「…………無理しないでって言ったのに……大丈夫」
「……いま、さわるの……だめ」
リタは真っ赤な顔で、岩場につっぷした。
「…………私……リタ=メルフェウスは溶けました……これ以上ご主人様と触れ合うと……意識がぱちぱちしちゃうので……そっとしておいてください……」
そうして真っ赤になったリタは、水着姿のまま、岩場でぴくぴくすることになったのだった。
──イリス・レギィ編──
「むぅ。どうやったらあの実を取れるのでしょう」
「困ったもんじゃな」
「どしたのイリス、レギィ」
森に行くと、イリスとレギィが木の下で悩んでた。
「あの木の上に『ネバネバココナッツ』があるのですが……」
「我らでは、手が届かないのじゃよ」
「……『ネバネバココナッツ』?」
顔を上げると椰子っぽい木の上に、丸い木の実が成ってるのが見えた。
『ネバネバココナッツ』
南の島にだけ成るという、甘くてジューシーな『レア木の実』。
果汁が多く、殻が非常にやわらかいので、取るのは非常に難しい。
「リタを呼んで来ようか?」
「リタさまなら、さっき岩場でうつぶせになって、ぴくぴくされておりました」
「全身真っ赤になっておったぞ。なにがあったのじゃ?」
「……まだ復活してないんだね……」
「んん? なにがあったのじゃ、主さま」
「イリスも詳しく聞きたいでしょう」
『どーしたのー。おとーさん、イリスおかーさん、レギィさん』
ふよふよ。
砂浜の方から『シロ(『りとごん』と一体化中)』が飛んできた。
「どうしたの、シロ。一人で」
僕は『りとごん』を抱えて、言った。
『えへへ。アイネおかーさんとコテージにいたんだけど、退屈だから探検しにきたかとー』
「じゃあ、今度はイリスおかーさんと一緒にいましょう。シロさん」
『わーい。いるいるー』
「うむうむ。物に宿った身の上の者は、そのように素直でなければな」
うん。レギィが言っても説得力ないけどね。
「そうだ。シロ、ちょっと手伝ってくれないかな?」
『いいよー。どうすればいーのー?』
「シロの『れびてーしょん』で、僕とイリスを木の上まで運んでくれないかな。あの木の実で、みんなのジュースを作りたいんだ」
『……シロ、ジュースは飲めないかとー』
「じゃあ、あとで僕がシロの身体を洗ってあげる。それでどうかな?」
『やるー!』「やりましょう!」「やろうではないか!」
いや、身体を洗うのは『れびてーしょん』のお礼だからね。
イリスもレギィも目を輝かせて、両手をわきわきしないの。シロが怯えるから。
『いくかとー「れびてーしょん』!!」
「「おおー」」
僕とイリスの身体が、ふわふわと浮き上がる。
地上で待機してるレギィがどんどん小さくなっていく。木の高さは10メートルくらい。『ネバネバココナッツ』は、そのてっぺんに成ってる。風で揺れて、たぷんたぷん、って感じでかたちが変わってる。まるで水風船だ。本当にやわらかいんだな。
「慎重に行きましょう、お兄ちゃん。木から切り離した『ネバネバココナッツ』は、少しの衝撃で破裂するそうですから」
「その情報はもっと早く言って欲しかった」
「さらにその果汁はねばねばしていて、身体につくと、なかなか落ちないそうです」
「よしわかった。イリス、今すぐ降りよう」
「なにをおっしゃいますかお兄ちゃん。ちっちゃいイリスが、皆さまのお役にたつ貴重な機会なのですよ?」
「イリスはいつも僕たちを助けてくれてるってば」
「そういうことではないのです。これを皆さまのところに持っていくとしましょう。そうすると皆さまはおっしゃるはずです。『こんな美味しいものを取ってきてくれたイリスちゃんにはお礼をしなくては。そういえば全員分の毛布が足りない。では、ご主人様をあっためる役目はイリスちゃんにごほんごほんっ!』」
「こ、こら、イリス、動くな」
『あばれると目測がずれるかとー』
僕たちはゆっくりと『ネバネバココナッツ』に近づいていく。
僕は静かに手を伸ばして、やわらかい木の実をつかむ。その蔓をねじって、木から切り離していく。ぷち、と音がして、外れた実が僕の手の中におさまる。まずはひとつ。
取った果実をイリスに預けて、僕はふたつ目の木の実を取る。これもクリア。
最後のひとつに手を伸ばすと──
ひゅう
と、風が吹いて、木が揺れた。
最後の『ネバネバココナッツ』を支えていた蔓が、ぶち、と切れた。
「──お兄ちゃん!」
イリスが悲鳴をあげる。
まずい。
『ネバネバココナッツ』が、僕たちに向かって落ちてくる。
最後の一個は、もう熟れきってたんだろう。だから蔓が切れたんだ。木の実ってのは、熟れれば落ちるものだから。
でもこのままじゃ木の実が僕たちを直撃する──
「シロ! お願い!」
『しょうちかとー! 「しーるどっ」!!』
べちゃん。
僕たちの頭上に現れた『円形の盾』が『ネバネバココナッツ』を受け止めた。
木の実は半透明の盾に当たって、べちゃ、と潰れた。
「危なかった……」
「ぎりぎりでしたね、お兄ちゃん……」
僕とイリスはため息をついた。
あふれ出した果汁が『しーるど』を伝い、ぽたり、ぽたり、と落ちていく。
「直撃してたらあの果汁まみれになってたのか……」
「あの果汁、洗い流すのが大変ですからね……」
「ねばねばしてるんだっけ?」
「はい。しかも、乾くとかなり取れにくいそうです。ですから洗い流すときは、見えないところにくっついてないか、ちゃんと確認しなきゃいけないとのことです」
「それは大変だな……。シロのおかげで助かったよ」
『えへへー』
言いながらシロは『れびてーしょん』を調節。
僕とイリスはゆっくりと地上に降りていく。
「ありがとうございました。シロさん」
『こんなの、なんでもないかとー』
「シロさんはイリスの自慢の子どもですよ」
イリスは『りとごん』を、ぎゅ、っと抱きしめた。
ちびっこドラゴン型やわらかゴーレムの背中と首筋を、愛おしそうになでていく。
『ふわ……おかーさんに抱っこされるの、きもちいい』
「こんなの、いつでもしてさしあげましょう」
『うふふ。わーい』
「かゆいところはありますか? シロさん」
『……だいじょぶだよ。イリスおかーさんになでてもらうと……どこでも……安心するよー』
「それはよかったです」
『うれしいな……シロ……おかーさんと……いっしょ。なんだか眠く……』
シロの声を聞きながら、僕たちは地上に降りた。
同時にシロは『れびてーしょん』を解除する。
そのまま眠り込んでしまったのか、一緒に『しーるど』も解除して──
ぱしゃん。
「「──あ」」
「あちゃー……」
安全圏に退避してたレギィが、頭を押さえた。
僕とイリスは──ねばねばだった。
シロの『しーるど』は、僕たちの頭上に展開されてた。それは、頭の上に板が置いてあったようなものだ。
半透明の『しーるど』は『ネバネバココナッツ』の果汁を受け止めてくれてたけど──そのまま解除しちゃったもんだから──僕とイリスは果汁の直撃を受けた。
「……ごめん。『しーるど』を斜めに展開してもらえばよかった」
「……お兄ちゃんのせいじゃないです。でも、シロさまが……」
イリスが髪を振って、僕の前に『りとごん』を差し出す。
僕とイリスの腕の中にいたシロにも、果汁はかかっちゃってる。
「ほれ、主さまも巫女娘も、さっさと身体を洗ってこんか」
レギィが森の向こうを指さした。
「あちらに泉がある。地熱で温まっておるから、身体を洗うにはちょうどよかろう。『天竜っ子』は丸洗い可能とはいえ、果汁がしみこんだら面倒なことになろう。ゆくぞ、主さま」
「ありがと。レギィ」
「なぁに、元々我と巫女娘の2人で『ネバネバココナッツ』を取るつもりだったのじゃ、今回の件は我にも責任があろう」
「悪いな」
「なぁに」
「じゃあ、レギィは僕たちが身体を洗ってる間、野生動物が来ないか見張ってて」
「がってん承知──って、なんじゃと──っ!? 我にのぞきを許可せぬつもりか!?」
「だってお前濡れてないだろ」
「しまった──っ。反射的に逃げてしまったのじゃあああああっ!?」
レギィは頭を抱えてうずくまってる。
それにレギィのことだから、僕とイリスが身体を洗ってる間、実況とかしそうだからね。
「むむむ……よかろう。その代わり、あとで我の本体も洗っておくれ」
「りょーかい」
「それと、これは巫女娘も言っておったことじゃが──」
早足で歩きながら、レギィは指を、ぴん、と立てて、
「『ネバネバココナッツ』の果汁は、乾くと取れにくくなるので、念入りに洗い流すのじゃぞ?」
「うん」
「自分では見えないところに残っておるかもしれぬから、きちんと確認するのじゃ」
「わかったよ。レギィ」
「自分では見えないところに残っておるかもしれぬから、きちんと確認してもらうのじゃぞ」
「どうして2度言ったの」
「2度目は巫女娘に言うたのじゃ」
レギィは、ふっふーん、と鼻を鳴らした。
僕の隣を歩くイリスは、いつの間にか、顔が真っ赤になってる。小さな手で、僕の手を、ぎゅ、と握りしめて、片手で胸を押さえてる。
その全身は『ネバネバココナッツ』の果汁まみれだ。
最後の果実は、イリス側に落っこちてきたから……僕は背中と肩だけだけど、イリスは全身に果汁を浴びちゃったんだよな……。
「お、お兄ちゃん」
泉のそばで、僕とイリスとレギィは立ち止まる。
イリスは僕の顔を見上げながら、覚悟を決めたように、水着の紐をほどいた。
「……ご、ご確認を……お願いいたします……」
「…………うん」
それから僕たちは、泉で身体を洗い流した。
地熱で温められた泉は、ほんのりやさしいぬるま湯だったけれど──
「あ、熱いですね……お兄ちゃん」
「……そうだね」
『むにゅむにゅ……お水ふわふわ。きもちいいよー』
お互いを確かめながら泉に浸かる僕たちにとっては、十分に熱かったのだった。
──前編おしまい 後編に続きます──
あけましておめでとうございます! 今年も、よろしくお願いします!
今回のお話は長くなってしまったので、前編・後編に分けることにしました。
後編は週の半ばくらいに更新する予定です。