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普通に生きてきた筈なのに、どこをどうしてだか無理矢理連れて来られて妖魔にされて。人間の為に戦えと言われ、それが終わればお払い箱。

例え人間の頃の記憶が曖昧でも、カラダもチカラも完全に妖魔だとしても。

心の中までは完全に妖魔ではない。


「妖魔のチカラはすげぇけどよ、必要が無くなれば死ぬだけ?……はっ、笑えねぇわ」

「そうだよねー。俺も納得行かないし、死んじゃうのはヤだなー」

「だったら妖魔として生きるだけだ。北だろうが南だろうが生きてやる」


眠りから目覚めて妖魔に生まれ変わった途端に使い捨ての道具。

そんなのは。


「間違ってる。ココの連中の考えは……その上で踏ん反り返って眺めてるだけのヤツらの考えは。だから」

「そうですね」


ここにいる七人の目的。

それはこの日この夜から当初の目的とは全く違うモノになる。

そしてその後、皆は連中に隙を見せなくなった。

見かけは従順な戦士。

だけどその裏に隠した目的は決して表には出さなかった。


「笑っていられるのも今のうちだ……せいぜい長く生きられるよう努力するんだな」


そんな時だ。



『―――……』



「ん?」


声が、聞こえたのは。


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