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この時代、俗に言う人族と妖族は永きに渡り争いが絶えなかった。
始まりは何だっただろう。
それすらも分からなくなる程に永く戦いが続いていた。
人は南、妖は北。互いの大陸に攻め入り、攻められ。
人が善戦すれば今度は妖が押し返す。
そんな拮抗状態を打破する為に人族の各国代表の間で採用されたプロジェクト。
それがここにいる七人の『人間の記憶を持った妖魔』による戦闘案だ。
つまり、妖魔が持つ特殊な能力と同じチカラを有するこの七人で、そのやっかいな敵をやっつける足がかりとしよう、というのだ。
「敵を倒すのに敵のチカラ借りてどーすんだよ。笑えるな!しかもたった七人だぜ?どーしようもねぇな」
「まぁ確かに。それだけ必死なんでしょうけどね」
「どうやったんだか知らねぇけど、気がついたら人間じゃなくて妖魔だ?んで戦って来い?どんだけヒト使い荒ぇんだよ」
人間の記憶があると言っても、全て思い出した訳ではない。
だがココの連中はそれで良いようだった。人間であった記憶と、人間の味方になる意思。
それがあれば別に良いのだ。
ヒトの身体勝手に改造した上、都合の良い事ばかり言いやがって、とは思うのだが。




