#09眠れる種
【あらすじ】
紅い月の夜。
リビアの中で、種が大きく変化を始める。
怖いのは、力でも未知の存在でもなかった。
もし、自分の中にある大切なものを、自分自身で失ってしまったら。
リビアは、種と向き合う中で、自分自身の答えを探していく。
第九話
紅い月の夜。
街は静かだった。
いつも聞こえるはずの音が、すごく遠く感じる。
窓の外には、紅い月が浮かんでいた。
その光を見るだけで、胸の奥がざわつく。
「…近い。」
首の後ろに、触れる。
種が熱を、持っていた。
今までとは、明らかに違う。
小さな光では、ない。
内側から何かが、目覚めようとしている。
怖かった。
でも、怖い理由は分かっていた。
種が、暴走することじゃない。
自分が、自分ではなくなること。
それが、一番怖かった。
机の上には、今まで調べた資料が積まれていた。
図書館で、見つけた古い記録。
博物館で、見た禁じられた資料。
誰も、話さなかった歴史。
種を、取った人たち。
社会で、成功した人たち。
誰もが、普通に暮らしている。
幸せそうにも、見える。
でも、なぜだろう。
『何か』が….
違って、見えた。
昔、夢中だったもの。
大切に、していたもの。
誰かとの、思い出。
好きだった、こと。
それらは、本当に、必要のないものだったのだろうか。
「普通になる。」
その言葉が、
『今』は、少し怖かった。
翌日の学校。
いつもの、教室。
いつもの、時間。
いつもの、、友達。
「最近、変だよ」
友達が言った。
「ねえ、大丈夫?」
「やっぱり、何か悩んでることでもあるの?」
胸が、また跳ねた。
すべて、見透かされた、気がした。
もしかして、ミカエルは気づいてる?そう思った。
でも、違った。その目には心配しかなかった。
「……」
何も、言えなかった。
まだ、言葉にできなかった。
気づいたら、夜だった。
私は、めずらしく街へ出た。
紅い月の日。
種を取った人たちが、集まる場所。
そこで、見た。
人々の目。
赤い光。
黄色にも、見える。
温度のない、光。
「……」
息が、止まる。
呼吸が、できない。
この人たちは、
一体
『何』を失ったの….?
答えは、もちろん出なかった。
家に、戻る。
部屋の、中。
静かな、夜だった。
種が、痛む。
とても熱い。
ものすごく苦しい。
「やっぱり…『手術』した方がいいのかな….?」
小さな声が、漏れる。
でも、胸の奥で。
『別』
の声がした。
『私』は、
『本当』に、
それで、いいの?
赤い光が、強くなる。
意識が、遠くなる。
倒れそうに、なる。
でも、
手を、伸ばした。
種の方へ。
「お願い…」
「『私』を、壊さないで….」
少し間。
「でも….」
「あなたも、『私』の、一部なんだよね…」
赤い光が、揺れる。
痛み。
恐怖。
混乱。
それでも、
『私』は、
逃げなかった。
赤い光は、少しずつ変わっていく。
赤。
紫。
青。
そして、柔らかな光へ。
消えた、わけじゃない。
なくした、わけでもない。
ただ、
『一緒』に、
『生きられる』形になった。
翌朝。
窓から光が、差し込む。
世界は、昨日と何も変わらない気がした。
でも、
今日の『私』には、
違って、見えた。
最初、『種』は、怖いものだった。
でも、
『本当』に怖かったのは。
『種』そのものでは、なかった。
『自分』を、『失う』こと。
自分の『大切なもの』を、自分で『手放して』しまうこと。
それが。
『一番』怖かった。
私は、まだ『答え』を知らない。
種を、『残すこと』が、正しいのか?
種を、『取ること』が、正しいのか?
きっと、
『簡単』に出る、
答えでは、ない。
でも、
『ひとつ』だけ
思う。
私たちはみんな、一人ひとり、『自分だけの宝石』を持っている。
それは、社会や環境の中で、『失われてしまう』ものなのかもしれない。
周りに『合わせる』ことが、本当に正しいのか。
私には、まだ分からない。
だから私は、【問い】続けたい。
私の『種』を、守りながら。
私自身の答えを『見つける』ために。
今できることを、
ただ懸命に、
続けていこうと、思う。
その夜。
窓の外。
紅い月は、遠ざかっていた。
首の後ろ。
小さな光。
それは、もう。
恐怖の光では、なかった。
私だけの『種』
私だけの『光』
この先の選択をするのは、私自身なのかもしれない。
【夜光種】
※本作品は、AIを創作パートナーとして迎え、対話を重ねながら制作しています。
【あとがき】
月の夜に起きた変化。
それは、リビアにとって新しい始まりだった。
種は、まだ多くの謎を残している。
そして、この世界には、まだ知られていない過去がある。
リビアが見つけていく答えは、彼女だけのものなのか。
それとも、種を持つすべての人へつながるものなのか。
物語は、さらに奥へ進んでいく。




