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第一条 遺伝子と環境

遺伝子…

「なあ、例えば東大を現役で合格した者がいたとする。それはミリンダムより賢いか?」

「いえ、ただ東大を現役で合格したというだけでは、ミリンダムより賢いかは分かりません」

「では、その者はのちにワンピースやハンターハンター並の大ヒット漫画を描いたとすると?」

「ああ、それならまあ確かに尾田栄一郎や冨樫義博並に賢いといえるでしょう。しかし」

「ミリンダムに及ぶかは分からない、か」

 チンポウは机のコーヒーカップを持ち上げ、黒い汁を口内に流し込む。

「では、その者がそれ以外に何作も当てたら?」

「それでようやく」

「そう、あだち充や高橋留美子に並ぶよな。しかし」

「その程度では」

「そう、ミリンダムに勝てるかはまだ疑問符だ。何故なら」

「あだち充や高橋留美子ですら」

「ミリンダムの百次元下の存在に過ぎないからな」

 案山子はファンタオレンジのボトルを開け、橙色の液体で喉を洗う。いや、先程から地の文が気持ち悪い気もする。しかし、この議論自体がそもそも気持ち悪いため相殺されていく。これがキモとキモの化学反応だ。

「ミリンダムに勝つには」

「まあ生まれ直すしかないな」

「遺伝子と環境」

「そう。それに恵まれたから」

「ミリンダムは神」

「ああ」

 ミリンダムは神。つまり君達読者の百次元上の存在。読者は気を落とすか、あるいは楽観的に誤魔化すかしないと自我を保てない。君達は恵まれなかったが、ある意味超幸運といえるかもしれない。今こうして令和初期を生きているからこそ、ミリンダムという神の作品に触れることが出来るのだから。

環境…

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