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そんなのありか09

時が流れるのは早いものでねぇぃ…瞬く間に料理コンテストの日は訪れるってなぁっ。


コンテストなんだがよぉぃ、2日間にて行なわれるってよぉぃ。

ほんでなぁっ、まずはよぉぃ予選っうのがぁ、あんだとさっ。

複数のグループにて腕を競ってよぉぃ、そんで審査されて予選を通過したモンが本選っうのに出れるっう訳さね。


予選ではよぉぃカレーを10人前ほど用意せねばなんねぇんだとさ。

本戦では5人前だねぇぃ。

ま、最低でも15人分は必要だねぇぃ…予備として余分に用意せにゃならんだろうさね。


まっ、スープのストックは十分に用意してあるが…

いや、っか…少々作り過ぎっとも言える量、っう感じか?

ま、足りねぇよりは良いさね、でぇ、その仕上げたスープが入った寸胴に蓋ってねぇぃ。

スープが漏れねぇぃ様に厳重に封をな。


こやつをクール宅急便にて会場の倉庫へと送ることに。

無論、会場の倉庫は冷蔵施設となってるてぇよぉぃ…温度管理は的確って訳さねぇぃ。


ただよぉぃ、寸胴の出汁に間違いが起らねぇぃとも限んねぇぃかんねぇぃ、予備としてよぉ、ブレンド前の各スープをパッケージし冷凍した品も送っておくぜぃ。

ま、予防策は必要だかんねぇぃ。


具材となる食材も同時に送った訳だが…随分な量となったもんさねぇぃ…数台のクール宅急車の訪問を受けることになってしまったぜぇぃ。

ま、宅急便の送付代はテレビ局持ちだから構わんがな。


調味料各種も同様に送付しよぉぃ、俺は手ぶらにて現地入りとなった訳さね。


コンテスト当日…現地入りした俺はよぅ、送付した食材が保管された倉庫にてチェックってな。

うむ、問題ねぇようだねぇぃ。


そん後でよぉぃ、会場の下見って洒落込んだ訳なんだが…ぅおぃ…此処ん所の会場だけかもしんねーが、野郎が1人も居ねぇでやがる。


っかよぉぃ、参加者で野郎は俺1人って感じかよぅ…やべっ、何だか…めっちゃ目立ってんぜぇぃ。

主婦と思われる小母はんが大半だが…若いネーちゃんも混じってんねぇぃ。


各々、会場の機材、設備を確認してっなぁ…どら、俺も確認すっかねぇぃ。

調理場所は参加者用に振り分けられてんなぁ、どらどらっ、俺のブースは何処かいなっ、てな。

探してってとよぉぃ、係りのモンが現れて案内してくれたぜぇぃ。

うむ、良きに計らえってなぁっ。


お大尽気分にてブースへってな、ほっほぉぅ…中々に良い施設じゃねぇぃけぇぃ。

だがよぉぃ…俺が持ち込んだ調理器具には劣るねぇぃ。


早速、スタッフに告げて個人的な料理道具へと変更して行く。

するてぇとだ、周りの小母はんどもがインチキって騒ぎ始めた訳で…って、いや、レギュレーション違反では無いかんよぉぃ。


「事前に持ち込み可能な品を確認しとらんのですかな?

 慣れ親しんだ調理道具を使いたいので、私は確認して持ち込んだのですが…失礼ですが、持ち込み可能な品について確認されましたかな?」って言ってやる。


係りの者や会場責任者も現れて場を収める。

っか…会場責任者の言では、用意された調理道具は一流の品ばかりで、一般家庭で使用する調理器具よりグレードが高い品になんだよとぉ。

だから普通は持ち込むよりは調理し易い筈、筈なんだが…って、よぉぃ…なんでぇっ困った顔で俺を見んでぇぃ。


「しかし…可成り良い品々ですなぁ」って、俺の調理道具を見て、呆れたようによぉぃ。

そんなモンかねぇぃ?

「いや…物産展や河童橋なんかを冷やかしててぇと、つい、衝動買いをなぁ。

 ま、男、独り身ってぇなると、そんなモンさね」って言っておいた。


ま、そんな騒ぎはあったが…次は食材を運び込み…いよいよ調理開始ってな。


出汁をコンロにて温めるのは勿論だが…玉葱を飴色にまで炒めたり、各具材を下拵えしつつ味付けして焼いて行く。

根菜類はレンジを使って火を通した後で大振りに切り分けて行く。

このゴロゴロ野菜ってぇのが堪らんってな。

挽肉もカレー粉にて炒めつつ刻んだトマトなども混ぜ合わせる。

これとは別にフレッシュトマトの刻みを用意ってな。

それらを出汁へと投入だな。

出汁を取る際に生まれる副産物的な煮込み肉も合わせて入れて行く。


乳製品を加え、酒類を加えーの、蜂蜜やメイプルなんどもよぉぃ。

自家製チャツネなんぞも追加ってぇか。


最後に…ホテル特性ルー様のご登場にて、それを加えてからジックリっと煮込んで行く訳で…

香ばしい芳香が寸胴より立ち昇り…会場へと漂って行く訳で…


ふむ、彼方此方で腹の鳴るような音が…腹は鳴る鳴る法隆寺ってか、風流…じぁっ、ねぇぃなぁっ。


さてっとぉよぉぃ、暫く煮込んだら出来上がりだが…飯は既に炊飯器で炊飯中だしよぉ、お次はっと。

おおっとぉ、この米にも拘ってんぜぇぃ。

まぁ、コシヒカリてぇのは当たり前だが…先ずは丁寧に揉み洗い…拝み洗いってぇヤツだねぇぃ。

無洗米てぇのは使わねぇ、それ所かよぉぃ、籾殻付きてぇのを暗所にて保存した品を送付前に精米した代物を使用ってぇヤツさね。

米もヤッパリ生き物だかんよぉぅ、殻付きにて保存てぇのが鮮度の良い米んなる訳さね。


その米を磨ぎ汁が無くなるまで丁寧に拝み洗い、暫し水に浸してから笊へと上げる。

そして炊飯器へと放り込む訳…いや、さぁ…米ってぇのはデリケートだかんよぉぃ、無論丁寧に入れやしたぜぇぃ。

ほんでよぉぃ、洗う時も持ち込んだ水で洗った訳だが…炊く水も同様に拘り…投入する氷に使用した水もねぇぃ。

ん?氷を何に使うってか?、そらアータ、炊飯器に入れるに決まってんじゃねーけぇぃ。

米ってぇのは低温から高温へと一気に炊き上げるのがコツてぇもんさね。

つまり、炊く前の温度が低い方が良いってねぇぃ。

だだ…氷分嵩増しされっからよぉぃ、水の分量計算てぇのが…ちと、面倒さねぇぃ。


さてぇっと、お次は箸休めでもってな。

ラッキョウや福神漬けだけってもの芸がねぇやね。

んでな、ナッツを軽くスライスしたヤツを軽く炒めた代物、フレッシュトマトをチャツネにて軽く和えたモンとかよぉぃ、フレッシュパインを軽く炒めたヤツとかねぇぃ。

そんなのをザッとよぉぃ。


簡単なフレッシュサラダとドレッシングを複数小皿に添えて…

うむ、思ったよりも早く完成ってな、良し、これで暫し一服だねぇぃ、ふぅ。

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