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そんなのありか08

来月に行なわれる料理コンテストの応募に通るかどうかが問題ではあるのだが…通ったら通ったでコンテストの準備が必要となるだろうな。


この度のようにホテルの厨房などは使用できないだろう。

会社の社員食堂厨房もダメだろうさ。


えっ?何でかってか?

そりゃぁ、よぉぃ、テレビ局に作成中のシーンを撮影して送んなきゃなんねぇぃかんよぉぃ。

流石に!!!素人!!!カレーコンテストって訳で…プロ仕様の厨房で下準備って…そらレギュレーション違反ってか。

ま、家庭で作れない様な代物は不可って訳さね。


つまり…ホテル厨房にて行なったように複数のコンロを使用して同時に出汁を取る…そんな贅沢さんが許される筈も無い訳で…

結局は自宅にて下準備を行なうことになるだろーってさ。


ただ、会社から寸胴を2つと煮出し用の壷などが支給されることにな。

い、いや…普段はこんなに使用しないし…かえって日常的には邪魔なんっすが…ねぇぃ。


会社的には、俺の応募したカレーが当選確実と考えて動いているようだ。

俺のスケジュールも、逸れ様に組まれてしまったぜぇぃ。

っかさぁ…取らぬ狸の皮算用ってことになんなきゃ、いーんだけどよぉぃ。


そんな心配は杞憂に終わる訳で…無事にコンテスト参加となりやしたってな。

めでてぇのか、目出度たくねぇーのか…ふぅ。


んでぇよぉぃ、会社を特別休暇にて休む事に。

俺の作成風景を撮るために、テレビ局に依頼された撮影会社が我が家へとな。


先ずは出汁を取る為の食材の確認として材料が居間に並べられて撮影されやした。

い、いや…実際に使用する食材では無く、撮影用として別に用意された代物ってぇのに驚いたがよぉぃ。


なんでも撮影する為には明かりが必要で、その光源のライトを照らしたことにて食材が熱を持ち劣化する可能性が…って、をぃをい、でぇじょうぶけぇ、それ、よぉぃ。

ま、その為に撮影用の食材を用意したそうなのだが…(まさか)かの値段に驚いてだがよぉぃ。


食材の仕入先はグランシェフ坂崎氏に紹介して頂いた仕入先でねぇぃ、普通は購入するのが難しいってぇ代物なんだが…、撮影用は別口にて撮影会社が似た品を揃えていたねぇぃ。

流石に調理に使用せず撮影だけに使用して、それが劣化ってぇのは頂けねぇかんな。

ま、その食材は撮影会社にて処分…まぁ、食うんだろーねぇぃ。


そんな食材チェックはあったが、無事に調理へと、な。

寸胴や煮出し用壷などを使用して食材よりエキスをジンワリ、ジックリって抽出して行く。

お得意のジューサー使用の煮出しもだが、丸ごとや、煮出し用に切った食材も存在する。


各々にて取れる出汁の旨味に違いがな。

数種類の出汁を別々に抽出する訳だが…家のコンロには五徳は2つしかねぇかんよぉぃ。

なのでぇ、卓上コンロを2つ追加ってねぇい。

ジックリ煮出すかんらよぉぅ、そんなに強火で無くても良い訳よ。

っても、最初はコンロで火を入れて、その後で卓上コンロだがねぇぃ。


そんな感じで出汁を取るが…それでもコンロは足りてねぇ訳で…、出汁を取り終えたスープは容器に入れて冷蔵庫へストックってな。

そんな感じで全ての出汁を取り終えるのに一日以上を掛けることに。

以前は1つの寸胴にて行なっていた為に3日掛かった作業も短縮できたが…これは、これでぇっ、大変だったよぉぃ。

本日の作業は此処までって言ったら…


「えーっとぉ…まだ、掛かるのでしょうか?」って撮影スタッフがねぇぃ。

「基本スープは出来たので、後はブレンドした後で仕上げですな。

 明日、ブレンドスープへフルーツや酒などを加えて煮込み下地の出汁が完成って感じですねぇ」


俺が告げると撮影スタッフが戸惑ったように告げて来る。

「随分と手間の掛かったカレーですなぁ…

 下準備だけで、これだけの手間が?」


そんな問いに俺が経緯を説明してやると…

「そうなんですね。

 趣味で作っていたカレー…それが上役の目に止まって、ですか…」

女性スタッフに興味を引かれたようだねぇぃ。


「ふむ、以前に作ったカレーが冷凍庫にストックしてあるんだが…食べてみるかね?」

そう告げてやると…全員が頷いた。


ふむ、家庭にて撮影って事で人数を絞って3人さんってことなんだが…ま、ストックは十分に残ってっから、良いだろうよぉぃ。


俺はパッケージングして冷凍しておいたカレーを湯を張った鍋へと。

飯は出汁を取っている合い間に炊いておいた。

5合ほど炊いてっから大丈夫だろう。

冷凍保存する予定だったんだが…ま、良いか。


飯を皿へと盛り付け、温めたカレーを注いでやる。

うむ、素人作り丸出しの基カレーさんも、良い香りを発するじゃねぇぃけぇぃっ!


撮影スタッフ達の喉がゴクリっと鳴る。

うむ、この薫りが堪らんのだよねぇぃっ。


カレーライスとスプーンを渡してやると、我慢できんって感じでカレーをスプーンにて掬い口へと運んでいる。

そして、口へと含み…仰天した顔へと。

顔を見合わせた後に、俺へと視線を…っと、その途中に驚いたように目を剥くスタッフ達。

動揺した後に、更に驚いたようで…っか、もう、こうなったら匙は止まらない、ってな。

見る見る内にカレーが盛られていた皿は空にへと。


ふむ、基カレーでも、この威力だかんねぇぃ。

進化した、此方のカレー、コンテストにて旋風を巻き起こすってかぁっ!


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