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そんなのありか57

最近、我がレストラン・カレー・クックに対するキナ臭い話が増えてるようなぁっ…

いや、確かによぉうぃ遣り過ぎ感てぇのが、ねぇいっ。


ここ数年てぇ短けぇ期間で急激に成長し、莫大な利益を上げてる俺達のグループにぁっ、それに対し胡坐を掻いて偉そうにしている輩まで出る始末。

ある程度は社会へ還元てぇことをしてはいるのだがぁ、上げる利益と提供する物が物てぇこってぇ…世間様からの受けてぇのはよぉうぃ。

まぁ…若返りの妙薬てぇ感じのカレーが実際に存在するてぇのによぉうぃ、その会社が存在する国に住んでるてぇのに国民の大半は食え()ぇてぇ話さね。


そら嫉妬なんかも酷いがぁ、妬みや嫉みよりも得られぬ不満てぇのがねぇいっ。

しかもよぉうぃ、メディアてぇのが世論を煽ってなさるってかぁっ!

どうやら裏で日本国政府のお偉方がよぉうぃ、糸を引いてるてぇ噂が、なぁ…


まぁ、巨大施設てぇヤツで隔離されてる俺達(おれたちゃ)ぁ、今ん所は無事だがぁ…この先の不透明感てぇヤツが…ふぅ。

日本国てぇヤツのお得意てぇヤツのよぉうぃ、出る杭は打たれるてぇヤツか、ねぇいっ。


そんな不安を抱えつつ日常を過していたぁある日ぃ…


「矢鷹さん、行くよ」ってぇ、大林様が、ねぇいっ。

はいはい、またですけぇっ…今度はぁっ、何処へ?


今更ぁ盆地施設てぇのは()ぇだろーがぁ…今度は何処へ連れてかれるんだろーねぇいっ、ふぅ。

そんなん思いつつ付いて行くことにねぇいっ。


んっ?この辺りてぇのは来たことが()ぇいねぇいっ…っかぁ、地下へ移動するエレベータなんてぇ代物があったんけぇいっ?

この巨大施設てぇのはよぉうぃ、海の上てぇ場所へ建造されてっからなぁっ、下は海てぇ塩梅な筈なんだがぁ…いってぇ何処へ?

そうそう、此処の扱いは漁業研究所てぇ扱いらしいんだがぁ、巨大巨大てぇ言ってもよぉうぃ、今の技術では内部へ街なんざぁ建築できねぇって誰もが思ってんよぉうぃ。

ましては田畑や牧場なんてぇ、もっての他ってぇねぇいっ。

工場にしてもよぉうぃ、巨大建築物を支える建材の強度てぇのを考えるてぇとぉ、此処の内部へ造るよりは他所へってなぁっ。


まぁ…カレー食ったお陰てぇ言い張る学者先生達が発明した機器なんぞを駆使して建造されてるてぇ話だがぁっ…詳しい話は、ねぇいっ。


そんな他愛も()ぇことなんぞをよぉ、つらつらと考えつつ付いて行くてぇとぉ…巨大な船の発着場って場所へ…いや、ありゃぁ…潜水艇ってヤツけぇっ?

どうやら(おりゃ)ぁよぉうぃ、あん船へ乗せられることになるようさね。


大林様へ連れられて船へと入るってぇとぉ…なんてぇ豪華客船?てぇ内部が、よぉうぃ。


「………外見が如何にも水にでも潜りそうな感じだったから、潜水艇と間違いましたよ」って笑いながら呟くてぇとぉっ…

「ん?潜水艇で合ってるよ」ってなぁ。


って、ん?

「いやいや、それは可笑しいでしょうよ。

 潜水艇てぇのは潜水する機構の関係上、居住区が圧迫されるてぇのは常識の筈ですよね?」

あまりボケを言われない大林様のボケてぇのにぃ思わず突っ込んじまったぜぇいっ。


「ははは、それは()の話だね、我がグループ内での科学レベルは数百年どころか数千年クラスで()とは隔絶した発展っと言うものを遂げているのだよ、矢鷹さん」

などと、訳が分からん事を告げつつ案内係りへエスコートされつつ移動を、ねぇい。


そして俺へ宛がわれた部屋てぇのがよぉうぃ、老舗有名ホテルのVIPルームてぇのを超える豪華さを誇る部屋てぇヤツでぇ…何を考えてんでぇいっ?


そんなん思いつつソファーへ収まっててぇとぉ、部屋付きのメイドさんてぇ方に茶を、ねぇいっ。

い、いや…マジに伝統的な出で立ちてぇ感じのメイドてぇのに粛々と給仕されるてぇのはぁ…なかなか()ぇ経験さねぇいっ。


そんなん思いつつ茶をしばいてっとぉ…


「君、到着は何時頃になりそうかね?」ってぇ大林様がメイドさんへなぁっ。

「そうで御座いますね、既に航行中ですが…遅くても夕方には着くと伺っております」っと、そつ無く応えててんねぇいっ…ってぇ、んっ?今ぁ…変なことぉ言って無かったけぇ?


「ちと尋ねるんだが、ねぇいっ…『既に航行中』てぇ聞えたような気がすんだがぁ…俺の聞き間違えかな?」

思わず聞き返す感じで尋ねるてぇとぉ…

「はい、既に船は出港して瀬戸内海の海底を航行中で御座います。

 ステルス処置を行いつつ安全な航路をクルージング速度にて航行しておりますでご安心を」

そんな回答が、ねぇいっ…って、いやいやっ!再び突っ込み所てえのがよぉうぃっ!


「ちょっと待って貰えるかな?

 何時の間に出航したのかね?

 全く出航した気配は無かったのだが…それに、ステルス処置とは?」


余りに謎発言てぇのに戸惑い問い質すてぇとぉ、メイドさんは困ったように大林様を見てるねぇいっ。

そして溜息を吐いてぇ…「ご説明されておられないのですのねぇ…」ってぇ困ったように呟いてんよぉうぃ。


大林様てぇのはぁニコヤカに茶をしばくってかぁっ!マイペースかぁっ!こん野郎ぅっ!


諦めたようにメイドさんが俺へと説明ってかぁっ。


「本船の航行機能は従来の船とは隔絶する方式を採用しております。

 科学的空想(サイエンスフィクション)…そう、SFとも言える程の技術なのですが…生憎なことに私は、その手の知識は疎いものですか詳しくは申し上げられませんの。

 確かぁ…重力と慣性を制御しつつ航行とか…聞いておりますわね。

 ステルス機能っと申しますのも、そのような新たな技術を駆使されて実現されているとしか…あまり説明になっておりませんわね。

 申し訳御座いません」って恐縮なすってるってなぁっ。


っか…SF的なって…んな、阿呆なぁっ…

真っ(ちろ)てぇヤツになる感じの衝撃てぇのを受けつつ固まるぅ俺ってなぁっ。


俺は何時の間にか超科学文明てぇヤツに取り込まれちまってたようさね。

そんでよぉうぃ、なんでステルス機能てぇのを使ってかっつぅとなぁっ、この移動てぇのは隠密に行いてぇかららしいんだってよぉっ。

キナ臭い外部には知られずに事を運びてぇらいしぜぇっ。

いや…それだけ世の中が不穏っうことけぇっ?俺が思ってんよりぃ遥かに事態(じてぇ)てぇヤツは深刻みてぇだ、ねぇいっ。


それから船内にてランチを優雅に食したり映画てぇのを鑑賞しつつ移動てぇなぁっ。

そして辿り着いたのはぁっ…海底へと秘密裏に造られた都市…海底都市だったってなぁっ!

なんぞぉっ、此処ぉっ!

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