そんなのありか37
気功法の型とヨガの型を交互に…ってよぉうぃっ!覚えられっぁっ!
ま、強制なんだが、よぉうぃ…くそぉっ!
「ユウ…体、固過ぎネ」
「左様、左様、これでは修行どころの騒ぎではないぞぇ」
そらぁっ、悪う御座いましたねぇっ、っとくらぁっ。
いや…元々体は固かったんだがねぇい…前の仕事てぇのはよぉうぃ、完全なディスクワークっうヤツでねぇい、しかも残業残業って感じでなぁ体を動かすことも、ねぇい…
ジム?なんだぁっそりゃあっよぉうぃ、美味しいのけぇい?休みは疲れてよぉうぃ、ほぼ寝てやしたがぁ…なにか?
「ふむ、先ずは体質改善と言うかのぅ…柔軟からせねばなるまいて」
「そネ、体固過ぎネ、十分ナ動き、無理ネ」
っう爺ズの意向にてぇ…いや、お弟子さん達とボディガードさん達…なんですけぇ?
ジリジリぃってニジリ寄って来てやすがぁっ…ちょ、ちょっとぉ…や、ア゛!
「ジェロニモォォォォッ!!」
「はて?ジェロニモとなっ?」
「なんノ事ネ?」
「アメリカインディアンの酋長にて、そのような名の者が過去に居たと記憶しておりますが?」
い、いや…ボディガードさん…冷静に爺ズに解説は要らねぇいよぉうぃ。
「ああ、昔に少年雑誌へ連載されていたマンガにて、達人に修行として扱かれる少年が柔軟強制時に限界を感じて叫んでいた件と類似しておりますなぁ」
だぁらぁっ、もう1人のボディガードも解説せんでぇよろしいっ!
って、てててててぇっ、もう…堪忍、えぇぇっ…
そん後はよぉうぃ、気功治療てぇヤツでよぉうぃ、癒して頂いた訳だが…本当に楽になりやがんでぇい。
まさかよぉうぃ、マンガみてぇなことが…ねぇいっ。
「型稽古、まだ無理ネ」
「仕方あるまいてのぅ…では瞑想でもさせるわぇ」
っうこってぇ…瞑想ってぇヤツを、ねぇ。
本来はよぉうぃ、結跏趺坐てぇヤツで遣るそうなんだがねぇぃ…でけっかぁぁぁっ、そげなもぉぉんっ!
てぇこってぇ…正座ってねぇい。
いや、胡坐でも、良えんじゃよっ、ま、体が固過ぎて、よぉうぃ…胡坐掻いたら後ろへ倒れるんすがぁ、なにか?
「信じられん程の固さよのぉぅ…」
「そネ、これテ、良く…日常生活ニ、支障テなかタ、アルね」
そら、悪ぅ御座いやしたぁっ!これでも普通に暮らせてたんでぇいっ、悪いけぇいっ!
っか…足が痺れて来たんでよぉうぃ…そろそろ終わって良いけぇい?
そう思っていたらよぉうぃ…
「フむ、正座…駄目ネ」
「正に、正に、気が散り過ぎておるのぅ」
じぁ、あぁっ…遣らせんなぁぁぁっ!って思ってっとよぉうぃ。
「矢張り、胡坐ガ、良い、よろし」
「左様、左様、尻下に敷物を置きて補助するわぇ」
そんなことをなぁっ…っか、よぉうぃ!それで良えんらなぁよぉう、初めからぁそうしてくんねぇいっ!
足ぃぃぃぃっ!勘弁えぇっ…
正座てぇ責苦から開放ってかぁぁっ…っか、よぉうぃ………暫くぅ…痺れてぇ…動けやせんでしたぁ…ってかぁ、くそぉっ!
老子のお弟子さんがよぉうぃ、座布団を持ってきてくれてねぇい、シートを敷いてあっからよぉうぃ、その上へ用意してくれたぜぇい。
いや…立てねぇいからよぉ、暫く待って…駄目ですけぇ、そうですか…チッ。
這うように移動してよぉうぃ、折って高さを嵩増しさせた座布団てぇヤツを尻下にして座る形でよぉうぃ胡坐擬きってかぁっ。
ふぃぃぃっ、これならよぉうぃ、随分とぉ楽さねぇいっ。
それから瞑想てぇヤツなんだがよぉうぃ…目ぇ閉じてぇとなぁ…眠くぅぅぅ…グゥ。
バシィィィッ!
痛ぇぇぇぇっ!ってぇ、何事ぉっ!
「なニ、寝てルね!」って、老子が棒で肩を、よぉうぃ…何すんでぇいっ!
「瞑想ハ、寝る、違うネ!
目を閉じ、心、無二し、自然の気、感じるネ」
「左様、左様じゃてのぅ…木々や生き物が発するプラーナを肌で感じ取る。
更には、そのプラーナを身へと導き宿すのじゃて。
故に、人工的な自然ではなく、本来は森林などの自然な環境が良いのじゃが…ふむ」
「そネ、時間取れないノ、残念ネ」
い、いやぁ…お2人さん?それってさぁ…ハードル、高くねぇすっかねぇいっ?
そん後もよぉうぃ、動くなってヤツも含めてなぁ…何度も叩かれたってかぁっ!
目覚めたらぁっ、どうすんでぇいっ!いや…そのケはねぇがねぇい、本当だぜぇいっ。
っても…暫くしてっとよぉっ…周囲の雑音が気にならなくなぁっ。
いや、よぉう…幾ら朝が早ってぇもよぉうぃ、此処は街中てぇヤツでなぁっ、田舎の一軒家とはぁ訳が違ぇってよぉう。
生活音や車なんぞが通る音などなど…実に多くの音が溢れてる訳さね。
そん音が気にならねぇ、っかよぉうぃ、耳に入らなく、ねぇい。
なんぞぉっ、これ?
いや…何処から紛れ込んで来たのか…庭にて虫が鳴く音がよぉうぃ、耳へと、ねぇい。
それもなぁ、頓ては遠のくようによぉう…って!なんでぇいっ、この感覚ぅ…
周りに存在する、なんかの…気配っうたら良いんかねぇい…
具体的に言い表せないんだが、よぉうぃ…息吹きてぇ感じの…そう、自然の…木々の、生き物の…息吹き?
人々のも感じんねぇい…命の躍動ってぇ、現せば…っ!な、なんだぁぁぁっ!
このぉっ、圧倒的なぁっ、パワーわっ!
「フむ、ご来光ネ、これ…この恵、感スるハ、至上ナ喜びネ」
「正しく、正しく、日輪の御力を身に浴びるは至高な愉悦ですぞえ」
な、なるほど…これは太陽の…ってぇ、マジかぁぁぁっ!太陽の光って…本当かよぉうっ!




