そんなのありか33
VIPなお2人様が俺の下へと来て、俺のことをマジマジって観察ってなぁっ。
いやぁっ、なんだか見世物になったようでぇ落ち着かねぇよぉうぃ。
「信じられないアルね、人間ガこなに大量ナ気、宿すアルか?」
「いやいや老子殿や、それよりも…このプラーナの輝きこそ素晴らしいですぞ。
至尊の玉体をも超える輝きなどとは…」
い、いや大僧正様?手を合わせて拝まれましても…ねぇい。
っか…誰かぁっ助けてぇぇぇっ!
あまりなことにぃ、大林様と佐久間氏も呆然ってかぁっ。
いや…お2人以外は硬直中って…何事ぉっ!っか、有得んことが起こってからだろーがよぉうぃ…こりゃあんまりさねぇっ!
「あのぉです、ね…俺、いや、私…なにか、粗相でも?」
思わず尋ねてしやいましたぁっ。
すると、お2人は顔を見合わせた後、慌てて言い訳みてぇによぉうぃ。
「これは失礼したアルね。
あまりにも膨大かつ美しい気、見たアル、素晴らしい、気ネっ!」
「そうですなぁ、荘厳たるプラーナが芳醇に発せられておりまする故に、つい…」
って…いや、ねぇ…お2人の俺を凝視する視線が纏わり付くようにぃっ…恐んっすがぁぁっ!
耐え切れなくなりそうな所で、濫茄老子がな…
「お主…我が家人、ならぬカ」って…ってぇ、え、ええぇえ~っ!
「むっ、いやいや…それこそ我が宗派に帰依なされては如何であるか?」
いや、張り合わなくてぇ…良えんじゃよっ?
っかぁっ!何で勧誘合戦に発展してんねんやぁぁぁっ!
「ちょっ、ちょっと待って下さいっ!
俺は武術家へ入門しに来た訳でもないし、チベット仏教へ帰依するために来た訳でもないんですけどぉぉぉっ!」
誰か助けて下さいやぁぁぁっ!
「老子、僧正、お2人共、困りやすねぇっ…ふぅ。
っか、予定していたことは解決したようでやすから、御暇した方がよろしいですかねぇ?」
佐久間氏が間に入って行き成り告げる。
「何言うカ、何モ解決してないネ。
これだけの人材、在野、捨て置く、トンでも無い話アルね」
「ふむ、正しく、正しく。
我らが宗門へ到るが正しい道であるや」
ぶ、ぶれねぇねぇい、お2人ともぉっ…
「申し訳有りませんが、私は今の仕事を辞める気はありませんので」
取り敢えずは意思を示しておかねぇとヤバイだろーかんねぇい、牽制の意味を含めてよぉうぃ。
「む、むむぅ…チベットへ来られる気は?」
冗談だろぉっ!思いっきり左右に首をブンブンってなぁっ。
「ふひひひひっ、我が門下、日本にモ、あるね。
日本デ習う、良いアルよ」
いや、場所の問題じゃなくてなぁっ。
「申し訳有りませんが、時間が取れそうにありませんので…」
そう断りを入れるとぉ、流石に老子もムッてぇなぁっ。
「なら、その作てるカレ、食べさせてみる、アルね」ってさ。
流石に俺がカレーを作っているって話は通っているみてぇでなぁ、俺が固執しているカレーってぇモンを確認しねぇとぉ納得しかねるってよぉうぃ。
いやぁっ、俺から発するモンの正体を確認しに来ただけなのによぉうぃ、なんでこうなったぁっ?
無論、大僧正様も興味があるようだが…肉入ってけどよぉうぃっ、食べて良いんけぇい?
それを確認した所…原則として基本的に与えられた物は何でも食べるってよぉうぃ。
ただぁ人、象、馬、犬、蛇、獅子、虎、豹、熊、ハイエナはダメみてぇだねぇい。
っか…普通に人ってぇ…そりぁ俺も御免さねぇいっ。
っかよぉうぃ…
「植物も生きておる故、不殺ならば水のみで生きると言うことであるや?
人は生きておると言うことは生き物の命を頂いておると言うこと。
これを原罪と申す。
なれば、そのカレーなる物を食すも間違いではあるまいて。
肝要なのは、頂いた命に対する感謝の念、調理して下さった方への感謝、食材を届けて下さった方々への感謝、それらを念じて忘れぬ心であるや」ってねぇ。
いやぁ…行き成り説法が始まるとは思わなかったぜぇいっ!ビビッたぁっ!
でもぉ…今からカレーの準備っても、よおぅい…って思ってぇとよぉうぃ。
カレーが運ばれて参りやしたぁっ、ってかぁっ…ってぇ…あれぇ?どうしてカレーがぁっ?
「こんなこともあろうと、大林様が準備させてやしたぜぇ」っと、小声で知らせる佐久間氏。
っか…流石は大林様ってかぁっ。
序にヤバイ場合は、さり気なく退避される機器察知能力も素敵ですねぇっとくらぁっ!
くそっ!
「ほぉぅ…これが、噂のカレあるか?
むっ!このカレ…凄い気、発してるネ」
「な、なんとぉっ!
プラーナが満ち溢れるカレーとは…」
カレー皿を覆っていた蓋を開けた途端、お2人が仰天ってなぁっ!
「カレに、どやて気、与えたアルかぁっ!」
い、いやぁ…目を血走らせて詰め寄らないで頂きたいのですが…はい。
「これこれ、老子。
先ずは用意された食事を頂いてからですぞ。
食材にも、調理人にも、生産者や狩って来られた方々にも不遜。
先ずは食されては?」
って大僧正様が制されるってねぇい。
いや、助かったぜいっ。
「確かに…そね。
先ずは、頂く、ね」
そう告げてカレーを口に。
お2人共、口に含んで仰天し、俺の顔を見た後…再び仰天、そして驚愕顔へとってねぇい。
うん、デフォルト仕様を踏んで頂き有難う御座いやすってかぁっ!
一旦、口へ入れてしまえばコッチのモンってねぇ。
カレーの魅力に翻弄されたお二人は夢中でカレーを食べ続け…
「お代わりアル」
「此方も頂きましょうえ」
って…何杯食べるんでぇいっ!




